Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/02/24
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◆2月19日(土)&20日(日) 小樽&函館

「蔵群」をチェックアウトした僕らはとりあえず、小樽へ。そして、小樽で最も人気の観光スポット、
運河沿いの倉庫群の辺りまで歩く。駅からは歩いて20分余。
雪道は滑りやすい。「でも、今回はまだ一度も滑ってないね」と連れ合いに言っていたら、
途中でステン!と初めて転んだ。幸い、軽い打ち身で済む。

 小樽では2月11日から20日まで、「雪あかりの路」というイベントが市内で開催されている。
運河へ向かう道中のあちこちにも、小さいかまくらのような雪の器が、
昨夜燃えたキャンドルを抱いている。花びらを入れて凍らせた氷の彫刻のような器もあって、

小樽
 実際に見た運河沿いの倉庫群は、想像していたよりは小規模で、ちょっとがっかり。でも、倉庫群の周辺は、市が歴史的景観保存地区に指定しているためか、明治から昭和初期のビル建築がたくさん残り、とてもいい雰囲気を漂わせている( 写真左 )。

 そして、次なるお目当ては買い物。小樽と言えば、ガラス工芸が有名。運河周辺にも、ガラス工芸のお店が目立つ。全国にその名を知られる 「北一(きたいち)硝子」 という会社もここにある。僕らはその「北一硝子」製品の直営店へ。連れ合いは、母親に頼まれたイヤリングをあれこれ物色している。僕は、カクテルグラスやロックグラスでいいのはないかと見たけれど、残念ながら気に入ったものに出合わず、断念。

 話はちょっとそれるが、小樽には、韓国や台湾からのツアー客が目立った。あちらの国では今、
北海道旅行ブームなんだそうな。それはそうと、昨晩の蔵群に外国人家族2組が泊まっていたが、そのうちの一組はなんと、カンタス航空の社長の家族だった(なんと女性社長!)。

 もう一組の家族のお父さんが酔っぱらって、ライブラリーにいた僕らに話しかけてきたので、
聞いてみると、「ニセコにリゾート施設をつくる」という。「オーストラリアと時差のない
日本の北海道は、冬のスキーレジャーで今、とても注目されている」とも。
北海道に、オーストラリア人観光客があふれる日も近い?

 お昼は「小樽の寿司屋で」という当初の計画通り、僕らは寿司屋が軒を連ねる、

実際に店の前に行って、お値段とか雰囲気とかを検討した末、 「おたる大和家」 という店に入る。
店では、おまかせコースを頼む。ボタンエビ、ウニ、イクラ、ホッキ貝、アワビなど、
12カンに、アラの吸い物が付いて3900円也(安い!)。

 ふと壁の張り紙をみると、「鮭児あります」の文字。鮭児(けいじ)とは、その名の通り、

超脂の乗った幻の鮭(普通の鮭の脂肪はは2~15%とか)。知床~網走沖で、
1万匹に1匹くらいしか捕れず、浜値でもキロ3万円前後はざらという。

 僕はおそるおそる「にぎりでいくら?」と聞くと、1皿2カンで1400円とのお答え。
もっと高いと覚悟していたら、意外と手の届くお値段。さっそく「1人前、別にお願い」と頼む。
味は、大トロを上回る脂のノリ。しかし、大味ではなく肉質はなめらか。

 「幻の鮭」も味わって北の海の幸を堪能した僕らは、小樽を後にして、いよいよ函館へ。
函館までは札幌から、「スーパー北斗」という特急で約3時間。途中の駅に、
苫小牧→登別→室蘭→洞爺→長万部…と昔、学校で習った地名が次々と出てくる。
道南の地理にも詳しくなったような気分。室蘭でポイントが凍結して動かなくなるハプニングもあり、列車は20分遅れて午後7時近く、函館着。すぐにタクシーで宿へ。
函館山からの夜景
 2日目の宿は函館駅から車で10数分の湯の川温泉にある 「わか松」 という旅館。1日目の蔵群とは違って、ここは純日本風(JTBの人の薦めもあって決めた)。津軽海峡に面した全室オーシャン・ビュー。ところが、函館に着いたころから、なぜか天気がおかしくなってきた。雪は雨に変わり、風もビュー、ビューと、音を立てて吹き荒れてきた。

 夕食の後、最も人気の観光スポット、函館山からの夜景を楽しもうと計画していたのが、「お客さん、今夜は(山頂への)ロープーウエー、運休ですよ」と、仲居さんから冷酷な一言。ついてないけど、天気ばかりはどうしようもない(晴れていればこんな夜景= 写真右上 =が見られたはずが…トホホ)。そんなわけで、2日目の夜も夕食後は温泉&お酒三昧。ただし、蔵群のようにバーはないので、部屋でテレビを見ながら、ビールやウイスキーを飲んで憂さ晴らし。そうこうしているうちに、外は台風並みの暴風雨に。

 3日目。朝起きると、風雨は少しおさまったが、天候はまだ雨まじりで不安定。部屋での朝食時、仲居さんは「きょう飛行機、欠航するかもしれませんね」と冗談とも本気ともつかぬ一言。でも、旅館に居残るわけにもいかず、覚悟を決めてチェックアウト。

 まず、港町・函館の面影を今に伝えるウォーターフロント地区へ。昔のレンガ造りの、
倉庫群を改造した特産品ショップで少し買い物。その後、函館と言えば誰もが行く、
もう一つの観光スポット、「五稜郭」へ。タクシーは使わず、市民の足である市電で行く。
路面電車が走る街では、僕はできるだけそれを利用する。ゆっくりとしたスピードで、
街の風景を見ながら、乗客の話す方言を聞きながら、旅をするのが一番好きだ。

 五稜郭は明治元年、官軍と幕府軍が相対した箱館(昔は函館ではなかった)戦争の舞台。
新選組副長の土方歳三は、最期まで幕府側であることを貫き、この地で戦死した。
訪れた五稜郭は雪に埋もれた状態。もっとも、かつて五稜郭内(城内)にあった幕府の箱館奉行所などは、箱館戦争の後、すべて取り壊されてしまったので、地上には今は何もない。
(そばにいた観光客も「五稜郭は、空から見るしかないなぁ」と皮肉っぽく言う)。

 もともと目に見える部分が少ない五稜郭だが、せっかく来たんだから、中に入りたいと思うのが人情。でも、城内へつながる道は雪で埋もれて見えないうえ、昨晩からの雨でシャーベット状。
これでは歩けない。観光が重要な産業でもある函館なのに、何の整備もしていない。
せめて城内に通じる道くらい除雪するサービスがほしい。

 そんな不満をぶつぶつ口にしながら、五稜郭近くにある函館ラーメン(塩ラーメンで有名)の人気店、 「あじさい」 で昼飯(塩ラーメン=600円)。そして五稜郭を後にし、函館駅のすぐそばにある観光スポットの「朝市」へ戻る(着いた時はもう昼すぎだったので「昼市」か)。
ボタンエビ2
 朝市では、誰もがそうするように海の幸のお土産を買う(もちろん宅配便OK)。関西人の連れ合いはシビアで、若い兄ちゃん相手に、値切る、値切る。ボタンエビ( 写真左 )、タラバ(それも足が折れたり、1本欠けたりした値段の安いもん)を買うと言って、値切る。値切ったうえに、イクラの醤油漬をおまけに付けさせる。関西人のド迫力に根負けして、お店の兄ちゃんは「もう参った、その値段でいいよ」と交渉成立!

 さて、買い物も済んで函館もさらばと思いきや、まだ1時間余裕有りということで、朝市すぐ近く、
「はこだてビール館」 で「地ビール4種飲み比べセット」(1260円)を味わってから空港へ。
僕らが乗る便は、午後4時半発。空港には、最後のお土産を買おうと1時間前には着いたが、
その頃には、天気は回復して晴れ間も出てきた(僕の普段の行いがよかったのかなぁ…)。

 函館発関空行きのANA便は、そんなこんなで心配もしたけれど、無事飛び立って、
何とか、20日のうちに我が家へたどりつけました。

 以上で「旅日記」はおしまい。長々とお付き合い有難うございました!





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Last updated  2005/02/26 02:27:14 AM
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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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