Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/01/05
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 「関西の奥座敷」の異名を持ち、古くは日本書紀にも見える由緒ある温泉場。約1400年の歴史を持ち、数多くの歴史上の人物にも愛されてきた名湯。なかでも太閤秀吉は湯治のためにこの地を、記録に残るだけでも9回訪れている。江戸時代にはすでに、「日本三名泉」の一つにも数えられていたという。有馬温泉

 そんな名湯の郷に、我が家からは車で30分ほどで行ける。住所こそ神戸市北区だが、トンネルを抜けて六甲山の裏側に出ると、同じ神戸とは思えない静かな風景。そんな、のどかな山あいの谷に「有馬温泉」( 写真左 )はある。

 喪中明けの今年、例年とは違い、訪問者も少ないお正月になりそうだったので、「せめて近場の温泉にでも行って、気分転換をしよう」と年末に、ある温泉宿にダメモトで電話をしたら、意外や意外、キャンセルがあったのか、有馬で人気ナンバー2の宿が予約できてしまった。高山荘華野

「高山荘華野」 という宿( 写真右 )。家にあった全国の人気温泉宿を特集した雑誌にも載っていた1軒(第一希望だったHという宿は、残念ながら満室だった)。全17室のこじんまりした宿だが、部屋は広くて、落ち着いた雰囲気。館内には数々のアート作品が展示され、当主のセンスの良さが感じられる。

 元日の翌2日、午後3時頃、宿に着いた僕らは夕食まで時間もあるので、早速、温泉街の散策に出かけた。有馬は山あいの盆地なので肌寒く、北側の山肌や日陰の場所には、年末に降った雪がまだ残っている。だがお正月とあって、通りには人出は結構ある。金の湯

 有馬温泉にはこれまでも何度か訪れているが、昔と比べると街路はきれいに整備され、日帰り客が湯治を楽しめる「金の湯」「銀の湯」という外湯のきれいな建物もできた。「金の湯」( 写真左

 有馬名物の竹細工の店で買い物(「有馬籠」が有名です)をした後、今は亡き友人、 おもちゃデザイナー・加藤裕三さん の夢が実現した「有馬玩具博物館」に立ち寄る。併設のギフトショップも大にぎわい。加藤さんが亡くなっても、彼の残した数々のアイデアあふれるおもちゃは、これからもずっと皆に愛されていくのだろう。天神泉源

 さて、1時間半ほどの散策から帰った僕らは、夕食が7時というので、その前に宿の大浴場で温泉を楽しむことに。ご存じの方には周知の話だが、有馬の湯には、鉄やナトリウムをたくさん含む泥色をした塩分の強い「金泉」と、二酸化炭素泉やラジウム泉が主体の透明な「銀泉」の2種があり、ほとんどの宿でその両方が楽しめる( 写真右 =温泉街には泉源があちこちにあり、煙をもうもうとはき出している)。

 泊まった「華野」でも、大浴場内に「銀泉」が、すぐそばの露天で「金泉」がそれぞれ楽しめた。しかし、イオウ分の多い「金泉」に長く浸かりすぎて、部屋に帰ってくると肌がヒリヒリ。「こりゃ、いかん」ともう一度大浴場に戻って、「銀泉」でしっかりと洗い流した(温泉も「過ぎたるは…」という教訓か…)。華野の夜宴

 さて晩飯はお正月とあって、おせちっぽい盛りの酒菜からスタート。そして造りも「伊勢エビと鯛の薄づくり」( 写真左 )というめでたい組み合わせ。その後も、白子豆腐、寒サバ寿司、焚き合わせ、神戸牛・石焼きステーキ、丹波鶏のつみれ鍋、山芋雑炊…等々デザートも含めて全12品。味はどれも満足のいくものだったが、量が若干多かったかなぁというところ(とくにつみれ鍋や雑炊の量は半分で十分!)。

 食事の後、もう一度温泉を楽しんだ僕らは、静謐を重視するこの宿が、「ラウンジではアルコールを提供しない(お酒は各自の部屋で)」「カラオケ、マージャン部屋もなし」という、禁欲的なポリシーのため、部屋に戻って敷かれたふとんに寝転がって、お正月テレビのバラエティ番組を見ながら、ただただウイスキーや焼酎での酒盛りに精を出した。

 禁欲的、静謐というのもいいけれど、酒飲みとしては、「せめてBARラウンジくらい用意してほしいなぁ」と、連れ合いとも意見が一致。でも、従業員の接客の良さもあって、総合点としては、90点はあげられる宿だった(ただし、お正月料金はめちゃ高いので、皆さん来られるときは、年末年始は避けた方が良さそう…トホホ)。

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Last updated  2006/01/05 02:00:55 PM コメント(12) | コメントを書く


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汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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