Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2007/11/15
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 さーて、これでほんとにほんと、最後の「英国への旅日記」。番外編をお送りいたします。旅の中で気づいたこと、教訓、反省、こぼれ話などをあれこれと…。

◆機内持ち込みのバッグは大きめで
 ご存じのように、あの「9.11同時テロ」以降、機内持ち込み物のルールは格段と厳しくなった。機内持ち込み用のバッグは1人1個に制限され、液体類の持ち込み量にも細かい規定が設けられている(1本は最大100cc以内。しかも20×20cmの透明な袋に入るだけしか入れられない)。Pub in Edinburgh

 しかし機内持ち込みのバッグは、個数制限はあっても、大きさ(容量)の制限は緩やかだ。だから小さい機内持ち込み用バッグ1個だけだと、土産物などで荷物が増える帰国時などには困ることになる。

 機内持ち込み用カバンは、可能な限り大きめのものを出発時にトランクに入れておき、帰国時には大いに活用しよう(なお、機内持ち込みカバンは1人1個までだが、セキュリティ・チェックを終えた後に免税店で購入した品だけは例外的に持ち込めます)。

◆快適な機内、退屈せず
 長距離便の機内は乗るたびに飛躍的に進歩している。エコノミー・クラスの座席の広さにさほど変化はないが、退屈を紛らわせるエンターテイメントの選択肢は格段に広がっている。前の座席の背に設置されているモニターテレビは、2年前のイタリアへの機内にも備わっていたように記憶しているが、映画はせいぜい7、8本くらいの中からでしか選べなかった。

 それが今回のKLMのエアバスでは、なんと約100作品くらいの中から好きな映画が選べて、好きなだけ観ることができた。日本では劇場公開中の最新作も結構あった。ただし残念ながら、日本語吹き替えや日本語字幕がついているのはほとんどない。セリフが英語の映画でも字幕はオランダ語、ドイツ語、フランス語など欧州の言葉ばかり(アラビア語字幕付きも結構あったのに…)。

 従って、ある程度ストーリーを知っている映画(「ビバリーヒルズ・コップ」「ダイハード4」「めぐり逢えたら」などや、言葉が分からなくても分かる映画(「ミスター・ビーン」など)を中心に選んだが、10時間半のアムステルダムへの飛行中、(飛ばし飛ばし観たのも含めて)6本も観ることができ、まったく退屈しなかった。Edinburgh3

◆携帯電話の進歩に驚く
 一昨年のイタリアへは携帯は持っていっても電源は入れなかった(海外対応の機種じゃなかったことが最大の理由)。しかし、今回は海外対応の携帯を持参し、あらかじめ現地では携帯電話会社を自動的に選択するような設定にしておいた。その結果、日本国内で使うと同様、普通に使えた。メールも難なく日本へ送れた。

 海外でも公衆電話の数は減っている。だからレストランを電話で予約せざるを得ないような場合、やはり携帯があると便利だ(とは言っても、昼間、店の近くに行ったついでに夜の予約を入れたというケースや、予約なしでというケースが多かったので、携帯を使った回数は少なかったが…)。

 こちらから電話をかけるのは少なかったが、日本からかかってきたことが一度だけあった。ロンドンからストラットフォード・アポン・エイボンへ向かう朝の車内で、会社の部下から電話を受けた。

 音質は驚くほどよく、まるで日本国内でしゃべっているのと変わらない。かけた方の部下も声が明瞭なのにびっくりしていた。通信機器の進歩はほんとに驚くばかりだ。今後どこまで進歩するのか、技術革新はどういう方向へ向かうのか興味は尽きない。

◆海外旅行の“ゼヒもの”は
 海外旅行に必ず持っていって方がよい“ぜひもの”は、人によっていろいろあるだろう。機内マクラ、室内用の携帯スリッパ、日本茶のティーバック、常備薬、カメラの予備電池、辞書や地図等々。しかし、僕がまず一番に挙げたいのは、やはり電圧変換用コンセント。

 デジカメも携帯電話も、今では充電式電池であることが常識。そのバッテリー残量が少なくなってきた場合、ホテルの部屋のコンセントから充電するしかないが、当然、日本のコンセントは国外ではほとんど使えない。英国内も然り。だから、英国内での変換用コンセントを日本で1個買って持って行った。Laphroaig

 ところが、情けないことに、エジンバラからアイラ島への1泊旅行に行く際、小型ドライヤーの袋に一緒に入れて、トランクにしまったままにしていたことを忘れたまま、出発してしまった(アイラ島へはショルダー・バッグ1個の軽装で行った)。

 グラスゴー空港内の旅行用品ショップならひょっとしてあるかもと思い、探すと確かに売っていた。早速1個を購入したが、差し込み口の周りに、ご丁寧にも、固定式保護カバーが付いている。

 この形状がゆえ、携帯電話やデジカメの折りたたむタイプのコンセントは、このカバーが邪魔になって入らない。日本で買った変換コンセントの形はまったく問題なかったが、後の祭り。英国人はほんとに「余計なもの(保護カバー)」を付けてくれる。



◆両替はやはり信頼できる所で
 海外旅行では現地で両替をする機会が多いと思うが、現地のガイドさんらにレートの良い、良心的な両替所を教えてもらうのが一番。くれぐれもホテルのフロントで両替するのは、レートが悪いし、法外な手数料を取られたりするので避けた方がいい。

 エジンバラのホテルで日本円の4万円を両替した時と、ロンドン・ピカデリーサーカスのアメリカン・エキスプレスで同じ4万円を両替した時を比べたら、ポンド換算で1万円近くも差が出た。現地通貨への両替は街の、信頼できる場所でしよう。

 ちなみに、英ポンド紙幣にはイングランド銀行発行のものと、スコットランド銀行発行のものとがある。前者はスコットランドでも使えるが、後者はイングランドではまず使えない(イングランドとスコットランドの仲の悪さは今もこういう所に残る)。スコットランド→イングランドと移動する場合は、スコットランド出発時の空港でイングランド紙幣に両替しておくことが大切だ。ソーホーのパブ2

◆チップは柔軟に考えよう


 4泊したエジンバラのホテルでは僕らは毎朝、二人それぞれの枕の下に1ポンド(計2ポンド=約500円)を置いたのだが、最終日には、なぜか逆に1ポンド硬貨2枚が返してあった。想像するに、毎日多くもらいすぎたと思ったメイドが返してくれたのかもしれない。 

 こんな異例とも言える良心的なメイドと出会えて、エジンバラの印象はさらには素晴らしいものになった。ガイドブックにあるピロウ・チップの相場はあくまで目安ということで、サービスの程度に応じて、柔軟に対応していけばいいのだろうと思う。

◆シャッターチャンスに2度目はない
 当たり前の話だが、海外旅行のシャッターチャンスに2度目はない。撮れるその時には無理してでも撮っておかなければ、後で後悔することになる。とくに風景ではなく、人と一緒に撮る場合、2度目はまずないと思わなければならない。

 今回の旅でも、訪れた場所や店や食べた料理で、写真をいくつか撮り忘れたものがあり、この「2度目はない」という教訓を痛感した。何よりも残念だったのは、エジンバラのレストラン「マッスル&ステーキ」のオーナー夫人・ユイさんとの2ショットを撮りそこねたこと。これは今なお非常に後悔している。

 店が忙しくなり、超満員になって気を遣って、撮るタイミングを逸したこともあった。店が混み始める前に先に撮ればよかった。「撮れる時に先に撮れ。どうしても撮りたい時は無理してでも撮れ」。今後はそうしようと心に誓った。

◆早朝出発は前夜のうちに食料調達を
 今回の英国旅行では早朝に出発することが多かった。ホテルの朝食時間帯に食べられない時は、前日のうちに「持ち歩き用の朝食(袋などに入れたもの)」をホテルに頼んだが、指定の時間通りに用意されていないことが多かった。

 中身も例えば、「何も入っていないクロワッサンに生リンゴ、瓶入りのリンゴジュース」を紙袋に放り込んだだけというひどい内容(そんな朝食なら、10分もあれば準備できるだろう。「サンドイッチをつくるという約束」はどうなった!と怒る気も萎える)。

 時間や約束にルーズなのは欧米人の習性なのか(日本の一流ホテルではこういうルーズさはまずないだろう)。早朝に出発する際は、前夜のうちにスーパーなどで食料や飲み物を調達して用意しておくこと。「ホテルを信用せず、自力で備えること」。これも貴重な教訓となった。

※以上で、今回の「英国の旅日記」はおしまい。1ヶ月以上の長い間、ご愛読ほんとうに有難うございました!

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Last updated  2007/11/16 11:47:22 AM
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うらんかんろ

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汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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