Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2009/02/03
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カテゴリ: 今宵も、BARへ…
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その13:出会いがあれば“別れ”もある

◆“別れる”理由
 気に入って行きつけとなったBARとは、長い歳月をかけて大切に付き合う方だ。あまり“浮気”はしない。長い店だと30年余も通っている。だが、ひと頃よく通っていたのに、何かのきっかけでそのBARへ足が遠のいて、最終的には「縁」が切れてしまうことがある。私の場合も、さまざまな理由で、いくつかのBARとは縁が切れた。At the Bar20

 例えば、当初はサラリーマンの懐でも行きやすいBARだったのに、その後、チャージが普通のBARとはケタ違いに高くなってしまったような店。そこの店のカクテルがいかに美味しくても、いかに雰囲気の良い店でも、残念ながら、僕には遠い存在だし、あまり行きたいとは思わない。

 他にも特定のBARと“別れた”理由は、不明朗な会計の店/サービスを伴わない意味不明のチャージ・サービス料を取る/常連とそうでない客との差別的な接客/付き出しの工夫のなさ(何年経っても毎回同じ)/口の軽さ(他の客にすぐしゃべる)/トークの面白無さ(成長が見られないこと。真面目一徹はいただけない)などいろいろある。

 このような店とは残念だけれど、ある時点で「縁」を切った。こちらの懐にも限界がある。うわべだけの義理でいつまでも付き合う時間も、もったいない。払った金に見合うものがなければ、別れるしかない。

◆疎遠になる理由
 「別れる」とまではいかないが、疎遠になることもある。20年近く通う、何軒かの馴染みのBARには従業員であるバーテンダーが何人もいて、そういう方々は何年かの厳しい修業の後、独立して自分のお店を持たれる。それはそれで個人的にもとても嬉しいことなので、独立の際にはもちろん、お祝いを持ってお邪魔する。

 しかし、その後もずっとその新しい店に通い続けるかどうかは分からない。私の残りの人生の時間にも、懐にも限度はある。1カ月にBARに行ける回数等を考えると、今後も付き合っていくBARの数は自ずと限られる。新しく出来た店とのお付き合いも大切だが、やはり、20年、30年と通い続けてきた馴染みのBARとの付き合いや、マスターとの人間関係を僕は守っていきたいと思っている。

 だから、新しいBARとはだんだん疎遠になることが多い。それはそれでやむを得ないし、店側に理解してもらうしかない。むしろ、新しいお店のマスターには、プロフェッショナルとして、これから20年、30年とそのBARへ通い続けてくれる、新たな常連客をつくる努力をしてほしい。

 独立するというバーテンダーには、うらんかんろはよくこう言う。「BARの数も昔と比べると格段に増えている。それに対して客の数はそう増えていないし、客が使える予算も減っている。だから、客に選ばれるためには自分の店のウリが必要だよ」と。しばらくして再びそのBARを訪れた時、若きマスターがその「ウリ」を見つけ出していたら、嬉しくなって、機会があれば再訪してあげたいという気になる。At the Bar21

 マスターが嫌で新しい、若いBARと疎遠になる訳ではまったくない。むしろその後もずっと気にかけているくらいだ。しかし、義理堅さだけではもはや“等距離外交”は難しい。残りの人生を考えると、私はおそらくは、新しく生まれるBARの常連とはなり得ないと思う。

◆クレームをつける時の覚悟
 訪れたBARの客への接客・サービスや料金等で、万一、貴方が「無礼だ」「目に余る」「おかしい」ということがあれば、その場で堂々と、かつ紳士的にクレームをつければいい。その場で言わずに、後で言っても店側とかえってトラブルことが多い。

 また、私の経験を振り返っても、言うべきことをその場で言わないと、結局後で後悔するというパターンが多かった(だから、やはり今言わねばならないということは、必ず言うことにしている)。

 クレーム言うときは、その店の扉を「二度と開けないくらいの覚悟」も要る。まっとうな対応をしてくれたとしても、やっぱり気まずくなってつい足が遠のき、そのうちまったく行かなくなるということも少なくない。ただ、クレームを付けられて、店側が初めて気付くことだってある。マスターが従業員であるバーテンダーの振る舞いに気が付かないということだって、ある。

◆客に見放された店はいずれ淘汰される
 紳士的に問題点を指摘すれば、普通の店ではまっとうな対応をしてくれるはずだ。私の場合、「あの時言ってくださって、本当に良かったです。言ってくださらなければ永遠に気が付かないままでした」と感謝されることもあった(その店とは20年後の今も、良好な関係が続いている)。

 まっとうな対応をしないBARであれば、そういう店は見限ればいい。最近は客のレベルも上がってきている。ネットを通じた口コミも充実している。そういう店はネットに評判を書かれて、そういう事実が伝わり、いずれ客(大衆)に見放されるだけだ。店には客を教育する責任があると同様に、客にも店のことを思い、言うべきことを言ってあげる必要がある。うらんかんろは、指摘すべきはきちんと指摘して、「いいBAR」を育てることが大切だと信じている。

【その14へ続く】

【おことわり】 写真は本文内容とは直接関係ありません。



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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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