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2015/10/16
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 チェコ・プラハでの3日間の滞在を終えた後、今度はオーストリアの首都ウイーンへ移動です。ヨーロッパは鉄道網が発達しているので旅に重宝します。僕らは車窓の景色が楽しめる鉄道の旅が好きなので、ウイーンへはもちろん鉄道利用です。早朝(と言っても8時すぎですが)、僕らはプラハ中央駅へ向かいました。泊っていたホテルからはめちゃ近く、車で10分弱でした。

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 ウイーンまでは約4時間の旅。プラハ中央駅は、いかにも古いヨーロッパの駅という風格ある外観ですが、中に入ってみると結構近代的な雰囲気です。ここも他のヨーロッパの駅と同様、改札口はなく、直接ホームまで行く方式です。あるのは車内検札のみ。

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 何番ホームから発車するかは、15分~30分くらい前にならないと表示されないので、それまでは案内板のそばで待つしかありません(スペインでの列車の旅でもそうでした)。しかも発車時刻もしばしば、予告なく遅れるそうです。これがヨーロッパです。

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 これが僕らの乗るグラーツ(Graz=オーストリア第二の都市です)行きの特急列車「RailJet(RJ)73」の車両編成案内図。食堂車も連結されているみたいですが、荷物もあるので、昼ご飯は座席で何か食べようと、駅でバゲットのサンドイッチを買いました。

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 いよいよプラハともお別れです。列車は珍しく(?)定刻通りに発車しました。しかし、発車のベルもアナウンスもなく、静かな発車です。国境をまたぐ国際列車なので、乗客にはやはり観光客らしい人が目立ちます。

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 ひと眠りしていたら、もう国境を越えてオーストリアです。車窓の景色はチェコとそう大きな違いはないのですが、唯一、オーストリア国内に入ると驚くのが、風力発電の風車が多さです。車窓からあちらこちらに沢山見えてきます。自然エネルギー利用での先進国とは聞いていましたが、さすがエコを大事にする国です。

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 昼ご飯を食べてしばらくしたら、もうウイーンに到着です。観光客は通常、ウイーン中央駅で降りるのですが、僕らは、JTBの担当者が待つ、その一つ向こうのウイーン・マイドリング駅で下車です(写真は、マイドリング駅のホーム。最近改築されたようで、愛想のない近代的な駅でした)。

 駅のホームでJTBの担当者と落ち合いました。ウイーンの担当者は在住の日本人の方でした。駅からホテルまでは20分程度の距離。その間、いろいろと注意事項を聞きましたが、やはり、一番の気がかりは、この数日欧州全域で大きな社会問題となっているシリア難民のこと。僕らはオーストリア滞在の2日目に、ウイーンからザルツブルグへ移動する予定ですが、そのウイーン→ザルツブルグ→ミュンヘンという列車のルートに今、難民が殺到しているというのです。

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 念のためチケットを確認してもらうと、驚くべきことが! JTBの担当者曰く「中央駅発となっていますが、ウイーン西駅に発駅が変更されているはず。後ほど確認してみます」(確認してもらうと、やはり予告なく変更されていました)。「間違って中央駅に行った人がどうするんでしょう?」と言うと、「中央駅に行って初めて(発駅が)変更されたことを知って、仕方なく西駅へ自力で移動することになるだけです。文句を言う人はほとんどいません。欧州はそういう所なんです」との答え。いたれり尽くせりの日本がなんと有り難いことでしょうか。

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 さて、時間はまだ午後2時すぎ。ホテルに荷物を置いて、早速、街へ出かけました。ホテルのすぐそばには、「アルベルティーナ美術館」(写真)というのがありました。マリア・テレジアの夫の美術コレクションを展示しているそうですが、とりあえず僕らが目指すのはオーストリア最大のコレクションを誇る美術史博物館なので、ここは通り過ぎます。

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 こちらも途中、通りかかった国立オペラ座。夜には、壁面にスクリーンが設置され、劇場内で上演されたオペラが上映されるとか。スクリーンの前には座席も置かれて、只で観られるなんて!凄いです。

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 これが美術史博物館。とても立派なんで表側かと思ったら、裏側なんだそうで、さらにぐるっと回って正面側まで歩かせられました。

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 ようやく玄関にたどり着き、入場です。料金は14ユーロ。でも凄いコレクションがいっぱいなので、これでも十分安いと思います。

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 美術館の1階ロビーから2階へ上がる正面階段から見上げると、こんな感じです。天井の壁画と壁面の手の込んだ装飾に圧倒されます。

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 これがその階段。床や壁、天井に大理石をいっぱい使った、頑丈かつ豪華な造りです。上がった2階にはカフェもあります。

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 正面上がったところの壁面にある壁画は、なんとあのグスタフ・クリムトの作なんだとか。ぜひ、じっくり鑑賞してください。クリムト壁画の細かい部分を鑑賞するための双眼鏡(三脚付き)も、2階に置いてありました。

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 美術史博物館には、ブリューゲル、デューラー、ラファエロ、ベラスケス、レンブラント、フェルメールなど沢山のコレクションがありますが、なかでもブリューゲルはたくさん所蔵されていて、名作ばかり。教科書に出てきた作品にも出合えます(これは有名な「農民の婚礼」という絵)。

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 この美術館のもう一つの目玉所蔵絵画に、フェルメールの「絵画芸術」と題された作品(写真)がありますが、な、なんと展示している部屋が改装工事中とのことで、公開されていなかったのです。せっかく遠い日本から来ているのに! 別の部屋に移して展示するとか臨機応変の対応がとれないところがヨーロッパらしいですが、実に残念で、腹立たしかったです。


<ウイーン編(2)>へ続く。


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Last updated  2015/10/17 12:02:54 PM
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汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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