ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

May 17, 2019
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カテゴリ: 映画、テレビ
「イ風堂々」(評価 ★★★★☆ 四つ星)

 公式サイトはたぶんここ https://www.channel4.com/programmes/very-british-problems

 イギリスの著名人約十人が、自国の国民性について自虐的に分析し、語りまくる番組。全七回。
 例えば、イギリス人が「いつか一緒に食事でもどうですか」と言ったときはどこまで本気で誘っているのか、とか、イギリス人が夏休みをスペインの海辺で過ごすにあたりどのような態度をとるか、とか。

<感想>
 「著名人」さんたちが実に多岐にわたり厳選されてたのは良かった。ジェイムス・コーデンさん、ジャック・ホワイトホールさん、ナイジェルなんとか(←リスゴーじゃないほう)さんほか。純血イギリス人だけでなく、北米から移住してきた人、あるいはアイルランド人もなにげに混じっている。そしてみんなして話し上手。
 金をかけずに制作されてあり、お見事っ、というのが正直な感想。事前にかなり準備して、お題を与えて彼らにひたすら(しかし誘導的に)しゃべってもらっている。編集も凝ってる。どっから見つけてきたのか、時折挿入される資料映像がきちんとお題と合致している。

 日本人もアメリカ人も(アイルランド人も)、自分の国が世界一と思い込んでいらっしゃる人種だと思うのだけれど、どうやらイギリスは違うらしい。
 彼らが言うことには、イギリス人は厄介な生き物であり、決して「優れた」国ではない。ぶっちゃけ、どこまで愛国心を感じられるのかすら謎。自国民をけなす発言ばかり。イタリア、フランス、アメリカなどの人のほうが人生をより謳歌していることを素直に認めている。開き直ってるとも言えるけれども、妬んだりもせず潔いし、普通に好感が持てた。

 日本でよくあるような自画自賛あるいは自画他賛系のテレビ番組とは異なり、最初から最後までイギリス人の奇異性を自嘲気味に強調している。





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最終更新日  May 22, 2019 05:40:30 AM
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Re:テレビ/配信:Very British Problems(2015-2016年イギリス)(05/17)  
LimeGreen  さん
この前St Augustineで止まったB&Bのオーナーさんは、南アフリカ出身、英国在住経験が長い方でして、「若い頃は英国に全然なれなくて苦労しましたよ。南アフリカの(イギリス)人とは習慣もものの表現も全く違うので…」ということでした。

それと、やっぱり「純血種」と「雑種」みたいな差別はあるそうで、同じ(英国と他ヨーロッパ系)白人で、ちゃんとした英語をしゃべっててもやや見下されるんですって…。その辺は日本でも同じような気がします。やっぱ島国だからなのかなぁ? (May 22, 2019 10:45:07 PM)

Re[1]:テレビ/配信:Very British Problems(2015-2016年イギリス)(05/17)  
LimeGreenさん

南アフリカですか、なんか複雑らしいですね。人種や歴史による軋轢とか...。
(May 24, 2019 09:03:35 PM)

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