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カテゴリ: 慣習行事と料理
フランスの11月1日は日本で言うお彼岸、日頃ご先祖様のお墓から遠のいているフランス人たちはこの日が近づくと清掃用具を手に、予約注文したシクラメンや菊の鉢植えを携えせっせと墓地へ向かいます。


パリの住む主人の両親は二人とも退職した身、悠々自適な毎日を送っているはずなのに、こういうイベントにはやたら正確で、先週の半ばにやってきました。
久々に家族のほぼ全員が揃って初めての日曜日が昨日、お昼は何を食べるかでちょっとした騒動がありました。
おじいちゃん、おばあちゃん世代のフランス人にとって日曜日のお昼とは、1週間で1番の関心事だからです。

その昔、皆がもっと敬虔なクリスチャンだった時代、一家の台所を守る女は日曜の朝でさえ早起きをし、牛や鶏、子羊などの煮込み用、又はロティ用の肉をかまどの火にかけ、子供たちの身支度を整えました。
そして10時には家族揃って教会へ到着、12時にミサが終わり家に帰ってくる頃には弱火で仕掛けておいた肉料理がちょうどいい加減に仕上がり、家族みんなでテーブルを囲むのが普通の一般家庭で見られる姿だったとか。

今でこそ足腰の弱くなったおじいちゃんおばあちゃん、教会へはしばらく行っていませんが、その頃の食生活というのは体に染み付いていて、日曜日のお昼には「しっかり」食事しないと1週間が終われないと言います。

前述したように離れて住む家族も集まって、じゃあこの日曜のお昼は何を食べようかということになり、そろそろ寒くなってきたから山岳地方のスペシャリテ、ラクレットRacletteを食べよう!と提案。

と首をかしげるおじいちゃんに
「去年の冬も食べたじゃない、シャーキュトリーCharcutrie(保存の利くハムやサラミなどの豚肉加工品)にアツアツに溶かしたチーズをかけて食べる…、付け合せはパタット・ブィイPatate bouillie(茹でたじゃがいも)に…」
と言った所ですかさずおじいちゃん、
「ノン!」
とろとろチーズを頭に思い浮かべた一同は沸きかえります。
「なんで~!!良い季節だし、第一、1年も食べてないのに~!!」
非難ごうごうの中おじいちゃんの心情を代弁するのはおばあちゃん。
「おじいちゃんはパタット・ブィイを日曜に食べたくないのよ」
それで納得する一同。
え?なんでなんで?私だけわからない!と説明を求めるpidoo。
つまり、茹でただけのじゃがいもなんてシンプルな調理法の付け合せは、週の間の食べ物であって、週末、しかも日曜日のお昼に食べるものじゃないと。

これは金曜日の魚に続く大発見(クリスチャンの金曜の食卓に肉があってはならない、魚を食すべしとは良く聞いていたが、彼らは律儀にも守っている)!と感心するpidooをよそに一同は
「おじいちゃんの大好きなシャーキュトリー食べ放題だよ!付け合せはじゃがいもだけじゃないし!にんじんや今が美味しいカリフラワー、ブロッコリーだって!…」
と何とかおじいちゃんの気をそらそうと試みている。

結局皆の説得に折れたおじいちゃん、昨日の日曜日はラクレットを囲むことに。
ここのところ雨や曇り空が続いたのが嘘のような久々の快晴、陽のあたるガラス張りのテラスで、チーズを溶かす熱とワインで体も温まり、半袖になりたいくらいの気温。

あ、じゃがいものおかわりはやっぱりしなかったけど(笑)。





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Last updated  2004.11.08 20:28:27
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