ガーデンデザイナーのブログ

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2007年11月09日
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カテゴリ: ガーデンデザイン
湘南邸園文化祭2007
湘南邸園文化祭とは、相模湾沿岸地域で各地の邸園を舞台にインスタレーション、音楽、講演、映写会、など文化芸術創作活動が行われています。

2年目になる湘南邸園文化祭2007の茅ヶ崎会場、「高砂緑地の歴史と文化景観を考える」が11月3日に開催され多くの同時開催事業の中、多数のご来場ありがとうございました。

今から23年前、次々に消えていく別荘建築の一つ、マンション建設の反対運動の末茅ヶ崎市によって緑地公園として現在は憩いの場として存在している。と文書に表すと簡潔な出来事にも思えるが、その経緯については悲喜こもごもに描き出されている。

当時、まだ建造物の保存運動が盛んではなかった頃の出来事である。私自身20代の後半で「バブル」全盛の身で朝のCNNニュースを見て夜のCNNニュースを見てから寝る毎日、それどころではない。まったく無関心であったことを現在では反省している。

11月3日の当日は、反対運動をされた渡辺、岩本氏をはじめ「松籟荘」の書見を制作した横浜国大の大学院教授吉田鋼一氏をお迎えし、フォーラムが開催された。当時50代の方は70代、既に亡くなられた方もいらっしゃる。あっという間の23年だ。

昨今では、リノベーションなど単に保存を促すだけでなく保存家屋を活かす手法が定着しているがそう簡単にはいかない。同時に庭の保存にも同じことがいえる。永く仕えていた「お屋敷」は、相続とともに分割され狭小住宅かマンション建設の憂き目にあう。この相続とは1905年日露戦争の戦費を賄うために制定されたといわれている。

家督3代目には無くなる租税だ。例えば山林はの材木は、3代後に製品となる。つまり、納税する時には半分以下になるという。山林相続については平成14年度税制改正への要望内容を固めた。いつだったか画家の相続人が相続税が捻出できずに「絵を燃している」衝撃的なニュースを見たことがある。つくづくこの国の文化度の低下が図り知れる。

高砂緑地

松籟荘は、明治35年(1902)新派俳優川上音二郎が約3000坪の敷地を埋め立て住居を構えた所で後、大正8年日本化薬社長原安三郎が保養によい温暖な土地を求め2200坪を購入した。当初、「松籟荘」跡の位置に建坪40坪の二階建既存の建物を使用していたという。

音二郎井戸



春の波濤

しかし、大正12年(1937)9月1日関東大震災で倒壊した。茅ヶ崎の別荘建築は最盛期には200戸を超える別荘があったとものと思われるが震災で倒壊を逃れたのは僅か4棟だけだったと云われている。その後、昭和6年(1931)に「松籟荘」が建てられ昭和7年(1932)には、回遊式の庭園が造られた。この頃、当時7歳の私の父は貨車から庭園材料が園内に運び入れられているのを見ていたという。

中海岸地域別荘分布

松籟荘エントランス、ステップ

この頃の日本は、昭和2年(1927)の昭和大恐慌、つづいて昭和5年(1929)の世界大恐慌のころでもある。昭和8年(1932)には、総理犬養毅が暗殺されている。「松籟荘」はその時代の建物だった。全体の様相は、イタリアのヴラ、スペイン調の民家の印象を受けた建物で別府ステンドグラスが程よく設えられていたという。





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最終更新日  2007年11月10日 09時29分22秒
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