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2005年07月31日
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カテゴリ: 足跡
強い陽射しのなかで

休日は1週間に一度あるにはありましたが、ほとんど疲れた身体を休めるだけで、一度だけ列車に乗って小さな隣町まで遊びに行ったことがあるだけでした。

ある日 、仲間の一人が親方に殴られていると別の仲間から聞き、我々の部屋に駆けつけると、その一人が部屋の隅に片付けられ積まれた布団を背に、激高状態の親方から、叩かれたり、足蹴にされていました。

他のものと割って入ったのですが、どうやら辞めてここを出たいと親方に言ったことが原因だったようです。
我々の手前もあってか、親方はやっとその行為をやめながらも、周りの我々に「お前達も・・・」と見せしめ的な言葉を吐き捨てました。
余程感にさわったのでしょう。
しかし、少し悪そうな風情の親方達二人ではありましたが、全く悪でもなさそうで、なんとなく憎めないとこもある親方達でした。

私達は、ここがどこなのかもよく分からない場所で、抜けるに抜け出れない軟禁状態のなかで、ある種観念気味に、とにかく最後まで頑張ることにしました。

それからもまた、この親方と弟分の凸凹セットと、手先的使用人である、私達素人若者との変なグループは、時に笑いもあって、なんとなくのコミュニケーションをとりながらも、黙々と8月の暑い田舎での工事作業をこなしました。


本当にほんの一端の作業を担っていたのかもしれません。
しかし、自動車道の工事の一つと欠けては成り立たない、大事な一端であったには違いないでしょう。
そう考えれば、あの遠い昔の暑い夏の日のバイト生活もまた、私にとっては精一杯の意義があったというものです。

その後、ある日宿舎の食堂で出された魚が腐っていて中毒事件などもあったりして、様々な所から様々な人が集まった、きつくもそれなりに人との交流を束の間楽しみながらも、1カ月弱の期間でここの飯場を私達はお払い箱になりました。

手元の給与明細は、随分とあれこれ差し引かれていました。
当初の思惑よりずっと手取りが少なかった気がします。
「でも、まあいいや」と
現場はまだまだ工事が続いていたようですが、真っ黒に日焼けした私達若者だけで、鈍行列車に乗って7月の終わりに出発した方角へ向かったのです。
開けた車窓に広がる田園と心地よく吹き込む風に、仲間とワイワイ開放感に浸りながら。





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Last updated  2005年08月01日 07時31分48秒 コメント(6) | コメントを書く
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