男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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May 20, 2024
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カテゴリ: 六弦のすゝめ
ということでサウンドについてになります。

多くのヴィンテージ系と呼ばれるレスポールやピックアップ、コンデンサー等を試してきましたが、結論から言えば “ ​本物のヴィンテージは今の復刻版とは違う​ ” というのは確かでした。 当時の木材や各パーツも含め、調整を繰り返しながら半世紀以上弾き込まれ変化を経たギターは、ピッキングに対して生々しく、強烈な反応速度で誤魔化しが利かない。自らの弾き方や技術自体を改めて考えさせられるものでした。乾いた木の鳴りと金属の響きが雑味が複雑に混じり合って放たれるクリアなサウンドは、整ったものではなく、しゃがれた様な、弾き手の感情に訴えかけてくる奥深い魅力を感じました。




出力自体はそこまで高くないはずですが太くパワフルな音色。ピックアップは1つしかありませんがボリュームとトーンの効きがすこぶる良く、クリーン~クランチ~オーバードライブ~ディストーションまでゲインコントロールができ、その音質もアンプ側で調整したと同等クラスの解像度の為、情報量が半端ないです。 

今でこそ楽器を作る機械自体が進化しオートメーション化していますが、当時そんなものは無く、あくまで熟練の職人が全てハンドメイドで仕上げた匠のギター。故に “ハイエンドギター” と通ずるものがあり『 ギブソンは作りが雑 』という今のイメージは、この時代には微塵も感じさせないクオリティの高さだと思います。




今回選ぶ上で重要視したのは如何に “ ​長年弾き込まれてきたか​ ” ということ。木材の乾燥や経年も影響はあれど、長年弾き続けたからこそ出る音があると感じる部分が経験上多いのです。ミントコンディションの様な弾き込まれていない状態の場合、音の若さは否めません。せっかくであれば弾き込まれることで育った音も体感したいなと。 そういった意味で手に入れた個体はガッツリ弾き込まれたであろう貫禄のルックスと現在には無い響きがあり、お世辞にもヨダレが止まらないやつでした。何なら弾いているときは常にアへ顔で昇天してます(嘘)

当個体はレスポールジュニアとしては比較的 重量のある3.8kg。 ジュニアと言えば3kg前半、軽いと2kg台という軽量な個体が多く、一定の重さがある個体は逆に少ない印象があります(バック材のみなので当たり前ですが) 経験上 3.6kg以下(STDの場合) はボディ鳴りが大きくなる一方で現代ロックに通用する歪みにすると芯が潰れてしまい飽和してしまうイメージがあり、3.7~3.8kgが各音域と歪み時のバランスが良く芯が残る様に感じます(逆に重くなってくると輪郭がハッキリするがウッディさは減る印象) 近年は “軽さこそ良材で正義”といった風潮がありますが、個人的に求めるサウンドで考えると適度な重さも欲しいところ。そういった意味では逆に希少でドンピシャでした。









何度も言いますがヴィンテージギターが全て正解だとは思ってはいません。とは言え、求めれば最終到達点であると同時に、時代に逆らった存在は絶滅していくのが運命のヴィンテージ。本物のレスポールは死ぬまでに1本くらい手に入れたいとは考えていました。自分自身の今の環境を踏まえると、家族の為にも個人の贅沢は減らしていく必要があるので、まだイケるうちに決断しとくしかない! という決断です。

今回、大切にしていた2本が旅立ちましたが、それを超えた満足感があるので良かったです。
二度と手に入らないコイツを手放すことは無いでしょう。生涯使っていきます!





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Last updated  May 20, 2024 08:30:09 PM
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