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納棺夫日記
納棺夫日記 改訂増補版
著者;青木 新門


この本、映画「おくりびと」の原作になったといわれる本です。
映画を観てから興味を持ってたので、最近読んでみました。

本の内容としては、
著者の青木氏の納棺夫としての体験記、
青木氏が勉強し思うところの宗教観、生死観、
最初の「納棺夫日記」の本を記してからの後日談、
といったところが書かれています。


映画 「おくりびと」
身を持ち崩し、やむなく葬儀屋へ就職する件や、妻から仕事のことを穢らわしいと言われショックを受ける件など、部分的にはあってますが、映画はかなりオリジナル要素が強い、と思いました。

この本の青木氏の体験では、葬儀屋に就職し、人の嫌がる納棺作業ばかり請け負っていたら、いつの間にか「納棺夫」と言われるようになり、穢れを扱う職業に就くものとして、葬儀屋や僧侶などが、後ろめたい思いをしている環境を何とか変えようとし、納棺の作法を整え、人に誇れる仕事としていくことが書かれています。

一方、映画では、モッくん演じる主人公が、山崎努演じる納棺業者の社長から、納棺師(映画版の呼び方)として一人前に育てられていく、という感じで、すでに納棺師としての作法が確立しているような世界でした。
ですので、この本の青木氏は、どちらかというと、映画では山崎努の役割なのかな、とも感じます。

でも、映画も本も、どちらもそれぞれ独立した良い世界観をだしてますけどね。
死に正面から向き合いながら、全く暗くならない、といった点は共通してますが。


あと、個人的に気に入ったのは、青木氏が葬儀会社に就職してから、むさぼるように勉強したという宗教の話。
専ら、仏教(親鸞)を中心にして書かれているのですが、単なる宗教紹介的な話ではなく、なぜこの世に宗教なるものがあるのか、科学文明に対する宗教の役割と課題みたいなことが、私見として述べられています。

私個人としては、実家の仏壇にある仏様が何宗のものかも知らないくらい、宗教には疎いのですが、この本の中の氏が語る宗教観と生死観は、非常に感銘受けました。
一種の真理だと思います。

常に死と接し、死に正面から向き合ってきた人ならではの説得力を感じました。





どちらかというと薄い本ですし、文体もさらっと読み易いので、サクッと読めると思います。
内容も濃いので、お勧めの一冊です。












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最終更新日  2009.06.23 22:49:04 コメントを書く
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