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夏の間
いろんな事があったけど
プラドは一度も逢いに来なかった。
私が失意のどん底にいる時も
手を差し伸べてはくれなかった・・・
以前のように
今の私には「家庭」と言う足かせがない。
どこの誰と会おうとも
どこの誰と食事をしようとも
誰一人、
私を非難できる人間はいないのだ。
私が逢いたい人はプラド。
私が愛してる人はプラド。
本当に・・・?
自問自答を繰り返す毎日。
夕方の帰るメールを
最近私からは催促しない。
勝手にプラドが送りつけてくる。
以前の私なら、
考えられない事だろうね・・・
「今日は少しは楽できたの?」
「うぅん。再婚でもしない限り
忙しさは変わらないかもね・・・」
離婚して精神的に不安定な私が
結婚生活に懲りた私が
今は再婚など望むはずがない。
でも回りは違う。
私に再婚を勧める人は多い。
子供ですら
「新しいパパ」を求めている。
そして・・・
プロポーズしてくれる人もいる。
「そっか・・・」
私の言葉に
複雑な思いなのか
プラドからのメールは
言葉少なげだった。
「もし私が幸せになれる事ができるとしたら
プラドは祝福してくれる?」
そう問うた。
「でも・・・
どこでプラドとすれ違っても
きっと胸が痛むわ。
プラドを見るたびに振り向いて
あなたを思うんでしょうね・・・」
「そんな話もあるの?」
今まで心配もしてなかっただろう
私の再婚。
プラドも少し、気になったのかもしれない。
「私も・・・
独身だもの。周りがそう言う話を持ってくるわ。
でもそうなったら・・・
私はプラドの手を離せるのかな?」
「うーん・・・」
それきり
メールは途切れてしまった。
今まで正しいと思ってきた
プラドへの想い。
例え報われなくても
プラドの側にいられるなら・・・
そう想ってきた気持ちは
嘘ではない。
でも私だけを映す瞳があるのなら
私は幸せになれるんじゃないんだろうか・・・
人のモノを奪う事なく
祝福されて幸せに・・・
今まで
泥に足を突っ込んできた私が
普通の幸せを手に入れる事なんて
許されないことなのかもしれないけれど。
肉体が滅んだ後の私が行く先は
地獄しかないんだって
知っていても。
望まずにはいられない。
私だけを見つめる瞳。
私だけを抱きしめる腕を。
それがプラドでないとしても。