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カテゴリ: 白銀の炎
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 夜中に目を覚ますと、カイルが言っていた通り、雪が降っていた。先日までの晴れ間が嘘のようだ。夜なのに外が明るい。相当積もったな、グレンは思った。

 シイナが雪を踏みながら診療所に入ってくる。玄関の外で髪と服についた雪をばさばさとはらった。
「起きてたか?」
「見ればわかるだろう。起きているよ。シイナ、靴についている雪も、落としておいて欲しいな」
 床が濡れたら滑るよ、とシフィルが言う。シイナはつま先をトントンと玄関に打ちつけ、雪を落とした。
「がさつだねぇ」
「むやみに神経質なのよりいいだろうよ」
 シイナの言葉に、シフィルはカイルのことを思い出して、ふき出してしまう。

「いるよ」
「……おまえ、あいつのこと、何のつもりで置いてるんだ。護衛とか?」
「まさか。……なんというか、成り行きで」
 グレンも同じことを言っていたな、シイナは思う。
「カイル様が、あいつのことを医師見習いだとか言ってたんだけどよ、本当か?」
「本当な訳無いだろう」
 そう答えたのは、シフィルではなくグレンだった。軽く溜め息を吐いている。
「起きていたのかい?」
 目が覚めたんだよ、グレンは言って、開いたままの戸を見る。
「外、積もってるぞ。おまえら玄関先で何話しこんでるんだよ」
「ああ、すまないね。寒かったかい?」

「良くは無いんだけれど……、だけどシイナもこうして入ってこられたぐらいだから」
「そうそう、踏めば何とかなる」
 グレンは呆れた顔で言う。
「ここは診療所だろうが。こいつと患者を一緒にしてどうするんだよ」
「そうだねえ、シイナ」

 唐突に話をふられて、シイナは妙な返事になった。
「雪を除けてこようか」
「夜中だぞ、おい」
 シイナが呆れたように言った。外の様子を眺めてシフィルは言う。
「朝になったら、また降るよ。吹雪いてないうちにやってしまったほうがいい」
「じゃあ、俺は茶を沸かして待ってる。がんばれよ」
 グレンが笑いながら言った。
「おまえはやらねのかよ」
 呆れ顔で言い返すシイナに、グレンはにこやかに言う。
「俺、病気だし、腕動かないし」
 シフィルとシイナは溜め息を吐いて、外に出た。

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最終更新日  2010.01.18 15:58:08
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