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「...ドメニコは卓越したハープシコード奏者であったので,枢機卿は彼とヘンデルを競わせるべく同席させることにした.ハープシコードの腕比べについては色々な報告がある.何人かはスカルラッティの方に分があると言ったようである.しかし,オルガンとなるとどちらが勝っていたかについて疑いをもつような雰囲気は全くなかった.スカルラッティ自身が競争相手に分があると断じ,彼の演奏を聴くまでこの楽器にこれほどの力があるとは思わなかった,と率直に認めている.その特別な奏法に衝撃を受けて,彼はイタリア中ヘンデルの後をついて回った.そして,彼とともに居るときが最も幸福なときであった.」
この記事の書き手がヘンデルの伝記作家である以上、ハープシコード演奏で主人公がスカルラッティに明確に敗北を喫したようには書かれていませんが、その内容を見る限り実情はそうだったと判断できます。
最近のある研究家は、K. 63のソナタがこの際に演奏した作品の記録ではないかと推測しています。とはいえこの曲、カプリッチョという珍しい表意記号を持つものの、カークパトリック番号で百番以内の作品中でも特に目を引く作品ではない感じ。むしろ、二十小節目以降の音階進行がヘンデルの作品によく現われるような響きを持っているところが、敢えて言うならそれらしいというところでしょうか?亭主としては、むしろEssercizi中のK.29のような目も眩むファンタジア風の曲を想像したいところ。それにしても彼がどんな演奏をしたのか、もう少し手がかりはないものかと思いますが...
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