プロレス界において、史上最も大きいであろう戦略的意思決定は、WWE(World Wrestling Entertainment)がプロレスはスポーツではなく、エンターテイメントであることを正式に認め、それに合わせた戦略策定をしてきたことではないであろうか。WWEは、ビンス・マクマホン・シニア(現WWEトップのビンス・マクマホンの父)のWWF(World Wrestling Federation)時代から、New Yorkを拠点として活動してきたプロレス団体であり、NWA(National Wrestling Alliance)、AWA(American Wrestling Association)と共に、最も権威のある団体と考えられていたプロレス界における名門中の名門であった。その団体が、プロレスは勝負事であるという概念をぶち壊し、エンターテイメントであることを公表したのは、極めて重要な決定である。
私の記憶が正しければ、WWFがWWEに改名したきっかけは、WWFを名乗ることに関してもう1つのWWF(World Wildlife Fund = 世界自然保護基金)と裁判で争っていたことである。裁判を継続することによってイメージを悪くするよりも、WWEへと解明して、エンターテイメント路線の突っ走るという決定を下したビンス・マクマホンの経営センスは、抜群であると言えるであろう。