ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2016/02/27
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カテゴリ: 京都のニュース
2016年

 今年で完成から110年を迎え、 国の登録有形文化財 になっている 日本写真印刷の本館 (京都市中京区)でこのほど、初めてコンサートが催された。建物と音が共鳴し、その空間でしか味わえない音楽に来場者が耳を澄ませた。歴史的建造物の魅力が十分に発揮された。

 本館は1906(明治39)年に 紡績会社「京都綿ネル」の本社事務所 として建てられた。れんが造りで、表面は石造風のモルタル仕上げ。設計者は諸説があって分かっていないが、入り口にそびえるコリント式の円柱や、職人の手作りによる花房模様の天井など凝った意匠が目を引く。48年に日本写真印刷が受け継ぎ、80年まで本社棟として使用。2011年に登録有形文化財となった。

 コンサートは、京都を拠点に活動するインストゥルメンタルの2人組「mama!milk(ママミルク)」が、本館を管理する「ニッシャ印刷文化振興財団」のウェブマガジンに寄稿した縁で提案した。メンバーの生駒祐子さんと清水恒輔さんは、これまでにも京都文化博物館や府庁旧本館など歴史ある建物で演奏した経験を持つ。昨夏に日本写真印刷本館を訪れ、「今では造れないような重厚な建物は楽器の音の響きが良く、演奏してみたいと思った」という。

 1月下旬にあったコンサートには、115人が来場した。あえて照明は控えめにし、夕暮れ時の光が差し込む窓のアーチが際立つ。シルエットのように浮かぶ2人が奏でるアコーディオンとコントラバスの音色が心地よく響いた。

 続いて京都出身のシンガー・ソングライター、青葉市子さんが出演。日も暮れ、屋外の木に飾り付けられた電飾が背後をほんのり照らし、幻想的な雰囲気に包まれた。



 同財団は「初めての試みだったが、若い人にも訪れてもらえて良かった。今後、コンサートなど文化施設としての利用も検討していきたい」としている。


アーチ型の窓から光が差し込む室内で、楽器の音色を響かせる「mama!milk」の2人
20160226(日写).jpg



■印刷の歴史資料公開

 日本写真印刷本館の1階は現在、「印刷歴史館」として、印刷に関する資料を一般に公開している。

 貴重な展示物の一つが、「百万塔・無垢(むく)浄光陀羅尼(じょうこうだらに)経(きょう)」。奈良時代の764年に起きた「恵美押勝の乱」の戦死者を弔うため、第46代孝謙天皇の勅願を受けて制作したとされる小塔とお経だ。銅板か木版で印刷された実物で、制作年度が判明している中では世界最古の量産印刷物という。

 このほか、現代に広く普及しているオフセット印刷の原点とされる、1798年にドイツで開発された石版印刷機の同型機や、活版印刷の父・グーテンベルクが発明した印刷機の複製など13点を公開している。来館は事前申し込みが必要で開館時間は平日の午前10時~午後5時。入館無料。問い合わせはニッシャ印刷文化振興財団TEL075(823)5318。



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最終更新日  2019/02/27 07:23:54 PM コメントを書く


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