ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2020/03/15
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テーマ: 京都。(6101)
カテゴリ: 京都案内
2020年 3月15日(日)】

 昨日は本来は、オーイ会の京都ガイドの日でしたが、キャンセルになったので、完全な公私OFF日になりました。確定申告作成と、5月16日の京カレッジのレジュメ作成を開始しました。

 櫻谷文庫2日目でした。

 土日はバスが少ないので、五条通を通るバスで行ってバスを乗り継いで行くと、着いてから1時間くらい時間が余ってしまいます。そこで、天気も良かったので、西大路五条から4km、1時間弱歩きました。交通量は多くないので、本に目をやりながら二宮金次郎しました。コロナの影響で歩く機会が減ってるので、櫻谷文庫勤務時の往きは天気がよければ、これからも歩きたいと思います。

 朝は冷え込んだので、お腹にカイロを入れていましたが、長時間歩いたので、朝は汗ばむほどでした。ただし、京都の最高気温は12.0度というものの、室内はやはり寒く、カイロがあってちょうどよいくらいで、靴下も厚手二重履きで対処しました。

 初めてなので例年との比較が分かりませんが、それなりに多くのお客様だったと思います。「画の観れるところ、ここくらいしか開いてないんですよね。」という声も聞かれました。確かに調べてみると、主だったところでは、細見美術館や承天閣美術館くらいしか開いていません。「櫻谷さんの絵を持っているんですよ。」というような目の肥えたお客様も多くいらっしゃる一方で、洋館に若冲作品がありますが、若冲をご存知ないようなお客さまもいらっしゃいました。そんなこんなで、今日も楽しく過ごさせていただきました。

 帰りは天気予報通り雨に降られました。



木島櫻谷

 1877年(明治10)、三条室町御倉町の商家次男として生まれます。本名文治郎。曾祖父の木島元常は狩野派の絵師吉田元陳(げんちん)の弟子で、寛政期の内裏造営障壁画制作にも参加しました。祖父周吉は内裏に高級調度を納入する有職舎という店を興し、父周吉(二代)はそれを継いで明治初年まで営みました。

 木島家は京呉服屋、染織屋が多いとろに所在し、周囲には画家や学者なども多く住んでいました。隣家に榊原文翠、町内には今尾景年が住み、櫻谷は父親が若い頃、岸岱から絵を習っていた時以来、岸竹堂と親しくしていました。絵や和歌、茶の湯などに造詣の深かった父周吉を慕って、木島家には芸術家や知識人の来訪が絶えなかったようです。

 そのような環境も手伝ってか、櫻谷は幼い頃から絵が好きになってきいきます。当時、図画教育は硬筆画をもっぱらとする国の方針に対して、京都では染織製作に欠かせない毛筆画を重視し授業に取り入れましたが、地元の明倫小学校の入学した櫻谷もその洗礼を受けたと考えられます。また、同級には久保田米僊の次男金僊や幸野楳嶺の子東閣、芝千秋らがおり、近所の楳嶺塾や森寛斎の塾を覗き見るなど、絵画が非常身近な存在でした。そんななか、早くから非凡な画才を発揮し、1890年(明治23)13歳 東京での第3回内国勧業博覧会に、京都の小学生の代表として鉛筆画「楠侯桜井駅決別の図」が出展されました。

 府立商業学校に進学するも、算術、簿記などには全く興味が持てずにいました。そうこうするうち、1892年(明治25)、父が逝去します。家庭事情で退学し、やがて画道に進む決意を固めます。きっかけは愛読誌「少年園」に掲載された山県悌三郎の一文「絵画は国民精神の反映で、画家は無味な人生を美化する最も意義ある仕事である。画を好む少年は早くこの道に入るように。」でした。

 1893年(明治26)16歳のとき、父の知己で京都画壇大家今尾景年に師事します。櫻谷の名は今尾景年から授かりました。景年は父を早く亡くした櫻谷を特にかわいがり、櫻谷にとっても父親的な存在でもありました。また、儒医・本草学者の山本渓愚から漢籍を学び、「論語読みの櫻谷さん」と呼ばれるほどの愛書家となり、昼は絵画制作、夜は漢籍読書の生活を送ります。また長兄嘉一郎はも絵心があり、櫻谷を理解し経済的にも支えました。後に貿易会社社長にもなっています。兄の理解、応援も櫻谷の支えとなりました。



木島櫻谷





(続く)


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最終更新日  2021/08/28 12:46:50 PMコメント(0) | コメントを書く


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