湘南フレンチ奮闘記

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March 13, 2007
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カテゴリ: 料理・食べ物
私は小田原市の西側、旧東海道沿いで生まれ育った。


この地は気候風土に恵まれ、皇室の別荘予定地に選ばれる位で、となり村には旧海軍の病院がある位だ。

だが両側を山に囲まれた谷間にある立地条件は、今の車社会に突入した高度成長期で一変した。

私は入生田(いりゅうだ)という地名で生まれ、隣は風祭(かざまつり)という名でそれだけでも気候に恵まれた地だったと判断できる。

それが谷間を国道一号線が通っているだけで、一変してしまった。
昔では考えられない交通量に空気の浄化が追いつかず、都会のようによどんだ大気になってしまった。

都会の人に言わせれば、ここの空気の方が綺麗!と言うが、子供の頃の澄み切った空はもうない。

山の麓を一本の川が流れている。


又ゴミの多い事!釣り客や水遊びに来る家族ずれの置き土産だが、川底には割れたビン類もありとても素足で入ることも出来ない川に変わってしまった。

昔は今と違い、子供と親が一緒に過ごす時間は極端に少なかったが、子供達は元気で何時も悪がきのグループを作り、山や川に出かけては遊んでいた。

夏、川に出かける時には、途中の畑から胡瓜をかっぱらい持っていく。
川につくと、枝分かれした細い川を探し、そこを堰きとめてしまう。
巾がせいぜい2メートルくらいの細だ。

道具などは使わない。
先ず川に石を投げ込み石の土手を築く。
これだけで随分と水量が減るのだが、マダマダ水は流れている。
そこに草などを運び、石の間に入れ漆喰状態にすると、殆ど完成する。
更に泥を詰め込めば、30分もすると川底が現れるくらいになる。

そこで鮎やウグイなどを捕まえるのだ。

それを手掴みにするのだ。

今子供会などのイベントに企画するマスの掴み取りに似ているが、こちらの方が何十倍も迫力に富んでいる。

やがて魚も採り尽くされ、川底が乾いてくる頃になると、クライマックスのウナギ獲りが始まる。

鮎やウグイと違い、ウナギは実にしぶとい!
真夏の太陽に照らされた石はかなりの熱を持つが、その下に潜りジットしている。


だが、このウナギを素手で掴むには、ちょっとしたコツが必要だ。

川に向かう時に畑から胡瓜を失敬したが、葉っぱも数枚もいでくる。
この胡瓜の葉は表面に小さな刺が無数に生えていて、これでウナギを包むように掴むと、素手で掴むよりも簡単に取ることが出来るからだ。

誰に教わるでもなく、ガキ大将から順次伝承された子供の知識だろう。

魚が採り尽くされる頃、焚き火が用意されている。
今なら子供が火遊びなんて!と目くじらを立てるところだが、当時は人家の側で焚き火が燃えていても、オイ!バケツに水を汲んで置けよ!と注意される位で、それほど怒られることも無かった。

その焚き火で鮎を焼いて喰おうという訳だ。
何人も集まると、物資調達の分担が自然に出来ていて、誰かしらが塩や味噌を持ってきていたし、美味くやれば握り飯を持ってくる奴もいた。

川洲の藪で細い竹を切り出してきて、魚を焼く串を作り起用に魚を串焼きにする。
チリチリと美味しそうに魚が焼ける頃、失敬してきた胡瓜を川底から引き上げ、宴会?が始まる。

ウナギは丈夫でバケツの中で結構長時間生きているので、家にお土産だが、魚はすぐに死んでしまうし、川魚は特に痛みが速い。

そこで川で食べてしまうのだ。

その川も今や「どぶ川」とまでいかないが、かなり汚れて昔の面影はない・・・


・・・続・・・
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Last updated  March 13, 2007 12:51:08 PM
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