くずみ さくやのダイエット&SnowMan好きブログ

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久住咲夜

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2007.12.29
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カテゴリ: BL小説
遠野春日先生のお話では1か2番目くらいに、好きなお話だと思います



「香港貴族に愛されて」
遠野春日先生(イラスト・高橋悠先生)
SHY NOVELS



裏切ったわけではなく、期限付きの恋愛だったのだ―――。
世界の美術品、建築などを見る旅の経由地として香港を訪れた真己だったが
そこで、イギリスに留学していた学生時代の恋人、アレックスと思いがけない
再会を果たした。あの頃、真己にとってはアレックスがすべてだった。

真己は何も言わずアレックスの前から姿を消したのだ。
あれから数年、以前よりいっそう魅力を増したアレックスの姿に
真己の心は揺れた。
一方、アレックスは固く心に決めていた。今度こそ、真己を逃がさない、と!


あらすじで遠野先生も「注目は、はじけたタイトル」と言っているのですが
このお話はタイトルもさながら、設定もはじけちゃっているので(笑)
めちゃくちゃ、ご都合主義のシンデレラストーリーなので...でも、
こういうベタな本も、いつもじゃなくても疲れたときとか
大切に読みたいんですよね(苦笑)


真己はイギリスでの学生時代に大学の寮で同室になった香港の富豪の御曹司である
アレックスに会い、しだいにお互い恋に落ちますが、身分差や、彼に好意を寄せる

初めてアレックスの実家に招待されて香港に行った時に、現れたカリーナに
アレックスの婚約者であることと、真己とは一時の遊びでしかないと言われ
婚約の証拠である指輪を見せられ、ひとり逃げるように大学も退学して
何も言わずに日本に帰ってきます。
それから数年後に、香港で再会したことからお話が進むのですが...。


読み辛いと思う方もいるかも知れませんが、易しくてさくやは読みやすいかな

真己はここでこういう誤解をしているけど、アレックスはここではこうに想っている
と、ページを読み進めるとすぐに知りたい事が解ってしまうので。
まぁ、オチがすぐに解ってしまうといわれればそうなのですが(苦笑)
ハラハラしたりは無いけれど、安心しながら読...める?
それっていいのかなぁ?(笑)
いや、さくやは何も考えずに読めて良いですけど。

真己は再会したとき、カリーナとアレックスが一緒に買い物をしているのを見て
結婚しているんだな...。と、こころは痛みながらも納得してて
でも読んでいる方にはアレックスが、我侭なカリーナの頼みにしょうがなく
付き添っているのが解っている...そんな感じにネタばれの連続です(笑)

真己を邪魔だと思うカリーナの企みのせいで、真己には自分がアレックスの
婚約者で、もうすぐ結婚の予定があること。
アレックスには、使用人の女性と真己が関係を持ったため、ばれるのが嫌で
逃げたとカリーナが仕向けたため、お互い誤解をしながら離れてしまいましたが、
6年が過ぎた今でも、両者とも誰も好きにならずに誰とも肌を重ねることも無く
当時の思い出を想って過ごしていました。

......さくや、格好良い御曹司攻めなのに6年もストイックだったキャラ
初めて読んだ!!(笑)
受けは良くあるけど...攻めが!!(なんで笑ってしまうんだろう・苦笑)
なんて意思なの...そんな強い意思があったら誤解が肯定されるのが怖いとか
言ってないで、さっさと真己を迎えに行けばよかったのに(むむっ)
でもアレックスも、真己は本当は我慢して抱かれていたのではないか?とか
やっぱり女性が良かったのか?と、悩んで身動きが取れなくて。


このアレックスがとても...一途で素敵なんですけど、真己が女性と関係があったと
しても自分の想いはそれ位では消えないし、真己も真剣に自分を想ってくれていた、
お互い本物の気持ちだから、噂が本当だったとしても真己への想いは無くならない
とか、すっ...ごくロマンチストで(苦笑)

初めて見たわ、こんな攻めキャラ...!
でも強い想いの分、自分のもとに引き止める為ならやることも手段を選ばなくて

香港で再会したときも、真己と離れたくなくて裏の人間に頼んでパスポート等を
盗ませて、真己を出国できないようにして自分に頼るようにしたり
自分の屋敷に連れて来て、出て行かないように書庫の整理や真己の興味のある
仕事を頼んで足止めしたり......アレックス必死なのね(笑)

しかも有名な絵画を見せてあげようと、自分から誘ったくせに
パーティーだから、自分と行くならばと真己を女装させたり...この時の挿絵が
意外と男らしい女装姿で、さくや少しがっくりしました(笑)
ここは夢を見せて欲しかったな...ううっ(髪型がちょっとね...前髪少し出すとか)

でも歳の離れた従姉妹なのでカリーナが可愛いと思うのは分かるのだけど
いつも我侭聞いてあげていて、時には真己よりもカリーナや家を優先したり
しちゃって、真己はそれが不安に...の積み重ねなので、ちょっと優柔不断とは
違うけどはっきりしないというか、読んでて嫌に感じるときもあるかな?
「こんなに愛しているから何の問題も無い」という感じが。
カリーナを可愛い従姉妹だからって全く疑ってないからしょうがないけど。

なんでこんなに想っているのだったら、ここで真己と一緒にいてあげないの?とか
まぁ、それでも完璧なキャラなのですが(苦笑)
でも再会後「今度はもう黙って行かないでくれ」という言葉は気持ちの全部が
こめられていて、重くて切ないなぁと。


真己も再会して、以前は恋人同士だったとはいえ一言も無く6年前に逃げた自分に
親切にしてくれるアレックスの本意が解らないし、アレックスのそばに
いつもいるカリーナの、婚約者だという言葉を今も信じている真己は
引き止めたいアレックスのアピールに気付かないで
早く香港から出たくたてしょうがないのが、本当ふたりとも擦れ違いすぎて(笑)

でも、決して真己はひとりぐるぐる悩むのだけでも自己犠牲なだけでもなくて
「逃げる」という選択肢を選んだとは言っても、
アレックスのため、カリーナのため(誤解をしているから)身を引く事を第一に
考えていて...結構、行動派なのね(苦笑)
行動する前に、一言でもアレックスと話し合えればここまでこじれなかったのに。


だから読んでいても、悩んでいるけれどその時、その時答えを見つけているから
答えが当たっていても間違っていてもさっぱりしているというか。
真己の潔さが好きだなと思えて...。

確かに真己も、お人好しで波風立てないようにという感じなのですが(苦笑)
カリーナにも「アレックスが大切にしている従姉妹だから」って無理に納得して
学生時代も今も、優しく接しているし。

まぁ、アレックスの本心とカリーナの企みがばれているからでしょうが(笑)
これが真己視点だけだったら、よくあるようなお話の印象に
なっていたでしょうけど(汗)

真己の立場が悪くなるような事件がおきて、不安になった真己を優しく宥めて
信じてくれるアレックスに愛情を抑えられなくなって自分への気持ちが、
本物か遊びか解らないまま、それでも良いと再会後に初めて
求められるまま一夜を過ごすのですが...

いちゃいちゃシーンを見ながら「良かったね~!!」と冷静に感動できるなんて
滅多にありませんよ(笑)
やっとふたりここまで来たか~!という感じで。
アレックスも嬉しくて
「おまえを抱きたくて抱きたくて、気が狂いそうなくらいだった」なんて言ったり
「おまえが悪い、マサキ。俺を六年も放り出して飢えさせた」とか
素直に抱いている時に言っちゃって...真己は信じてないけど(苦笑)
こんなに想いを言葉責めとかじゃなくて、そのまま素直に再会したときから
したかったと、言葉にする攻めも初めて読んだかも。

この場面はアレックス視点なのですが、すごく丁寧に優しく真己の身体を
気遣って触れるのが伝わっていて、愛したいという想いがいっぱいで
幸せなシーンだなぁと思いました!
その後ベッドの中で「やり直そう」とたくさん真己に言葉をかけるのですが
真己の中ではまだカリーナのことや誤解があるから答えられなくて...。
お互いその夜は穏やかに抱きしめあって眠って。
うーん、切ないけど両想いって解ってるから嬉しくてしょうがないわ(笑)


先に起きた真己が眠っているアレックスをそのままに寝室から出ると、
部屋で待ち伏せていたカリーナに、自分は婚約者では無いけど、
真己だってアレックスに騙されて遊ばれているだけ、とその証拠に盗まれたと
思っていたパスポートなど全部がアレックスの部屋の机にある事をばらして
「久し振りに遊びたかっただけよ」というカリーナの言葉にショックを受けて
何の荷物も持たないまま家を飛び出してしまうのですが...また(苦笑)

真己がいないと気付いたアレックスが、カリーナが近くに居る度に
以前から真己が不安がっていた事や、真己の立場を悪くする出来事が起こるのを
確信して、今度はちゃんとカリーナの行動を疑って問いつめて
外に出て行った真己を追いかけて、お互いちゃんと疑問と気持ちに向き合って
想いの全てを叫ぶのですが、ここらへんは「もう何回擦れ違うのよ(汗)」
なんてちょっと思っちゃいますが(苦笑)

お互いのゆるぎない想いを確認して、ふたりのこれからを話しはじめます♪


アレックス視点で、昔から真己がカリーナを苦手に思っていることと
カリーナが真己に言葉でとか悪意をぶつけている事を知っているのが書かれて
いるのですが、だったらなんで真己助けてあげないの!?とかちょっと、むむっ(笑)
こういうところが、完璧なんだかヘタレ攻めなんだか(苦笑)


カリーナも女性として解る部分もあるのですが、相手を思いやれない
そこまでしてはいけないでしょう?と思うところをプライドと傲慢さで
突っ走ってくれるので、スパイスとして必要だとしても、本当に大嫌いに
なるくらいのキャラでした(汗)
視点を変えて見れば、恋に必死という事で可愛いんですけどね...。

でも、ほんとさくやには「初めて」づくしのお話でびっくりしつつ嬉しい本です
結構たくさんBLの本を読んでいますが、別れた相手を思って逢える確証の無いのに
6年もストイックに過ごした攻めなんて、希少価値ですよ~!(笑)
しつこく言っちゃいますが「受け」だったらそういう設定はありますけど。

そう言っていても、長い年月の中で新しく想う相手を見つける方が幸せと思うし
理想論になっちゃいますが(苦笑)

真己の視点でアレックスの想いを
「山とあったはずの誘惑にも乗らずアレックスが一人きりの夜を
過ごしていたとすれば、それは奇跡だ。その上、あまりにも純粋で誠実だった」
というのがあって。
この言葉の中でもアレックスを信じ切ってないところや、ちょっと
お互いに夢見がちな押し付けがましい表現のような気もしますが。

さくやの理想はこの「誘惑に乗らない、純粋で誠実」ですので(苦笑)
すごくこころの底から求めていたお話に会えました♪
他にこういうお話が全く無いのが残念...(涙)
まぁ、波乱があったほうがドキドキしていいのでしょうが...うん。





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Last updated  2007.12.29 11:06:41


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