さ・る・の・あ・な・た

さ・る・の・あ・な・た

2010.01.28
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カテゴリ: ラグビーその他

大元よしきさん が心血をそそいだ 新刊 です。

やっと購入、読了しました。

昨年夏、突然の訃報でファンを驚かせた石塚武生さん。

大元さんにとって、取材対象を越えて人生観まで影響される、なみなみならぬ大きな存在であろうことが伝わってきます。

「たまらなくラグビーが好きだった」
と自著でも述べておられる石塚さん、
アスリートとして眩しいほどの実績を持ちながらも
生涯ただこのピュアな思いを一途につらぬかれたようですね。

国学院久我山高校でラグビーにめざめ、
早大キャプテンで対抗戦、大学選手権優勝。
日本代表キャップ28
は元木由記雄選手(明大~神鋼)の登場まで
長く歴代1位、
小柄な体格ゆえにいちど外された日本代表に
怪我とリハビリのせめぎあいの長い苦闘をへて復帰。

現役続行中からその壮絶な生き様は多くの人を魅了する伝説となったことは想像にかたくありません。

・・・対して、指導者としては石塚さん本来の技量や度量に比してあまり恵まれなかった印象をうけます。

母校・早大の監督時代は選手権優勝ならず、
プレイング・マネージャー~監督としてチーム創世期から手塩にかけた伊勢丹は
石塚さんの辞任後まもなく縮小・廃部に。

とはいっても、早大では選手権準優勝、
伊勢丹も東日本リーグ参戦して活躍するなど決して恥じない結果をだしておられるわけですが、
石塚さん自身の内面で充足しないなにかがあったのでしょうか。

「私はカリスマ性がない」
と自著で述べておられるとおり、
一時期は指導者として外部からもとめられるものと
自身のギャップに悩んでおられたのではと察します。

早大監督退任後、伊勢丹を退社してイギリス私費留学、
帰国後フリーランスのプロコーチとして活動したのち、日本ラグビー協会職員で19才以下等若手育成に尽力。
請われて常総学院ラグビー部監督に迎えられたのは2006年。

いよいよ、「 花園 」が射程距離に入ってきたやさきの、
あまりに突然の永別。

最愛の「 ラグビー 」が、愛するがゆえに石塚さんをあまりにはやく天に連れて帰ってしまったといえなくもないような、
運命の無常に納得ゆかない感じです・・・。

経歴を拝見しても思うとおり、
愛するラグビーに対して
愚直なまでにストレートで誠実な、
むしろ不器用で無骨な生き様だったのではないかと感慨をもちました。
(その純情さに多くのファンがしびれ、凄いキャリアを知らないこどもたちも指導者として慕った)

石塚さんにとって
選手時代の華々しさも、日本代表の栄誉も
ラグビーにささげる純粋な愛
のまえには些細なことだったのか・・・、
だからこそラグビー後進地域のコーチングであれ、
小さなこどもたちの指導であれ、矯正施設の少年たちの指導まで、
ラグビーがしたくて集まっているひとの前ではいつも真剣に
わけへだてなく全力投球なさっていたのではないかと思います。

ただ、そのことのよしあしは誰の、どの立場でみるかで変わってくるわけで。
しろうとがこんなこというのは恐縮ですが、
全国大会をねらうレベルの高校のクラブ指導というのはたいへんなことです。
そのうえに、監督や顧問となると多くの場合高校の教職員としての仕事もあり、
専念してさえ激務なのに、ましてや片手間で一般の普及活動などできないでしょう。
なにより、石塚さんを慕って常総学院に集まった高校生のために、
もっともっと、ご自愛していただきたかった、 
そして楽しみにされていた2019年ワールドカップ日本開催
をお元気でその眼でみとどけてほしかった
と惜しまれてなりません。 

アンダー19のユース強化、
たえまなき全国行脚、
水府学院。

広く蒔かれた石塚スピリットが、やがて津々浦々で芽吹き、花開くことを期待したいですね。

石塚さんは不世出というべきかたで、
誰も石塚さんにはなれないと思います。

常総学院ラグビー部 を双肩にになう
若い佐藤先生、中嶋コーチ、指導陣の皆さまには、
石塚さんから引き継いだことを大切にしながら、
それ以上に石塚さんができないことをぜひ実現させてほしいですね。
今後のご活躍を祈ります。

ラグビーを愛し、ラグビーに愛された『 炎のタックルマン 』に合掌。






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Last updated  2010.01.28 16:47:08
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