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これは絶対に読むべき一冊!以前から自分が読みたい本の上位にあったのですが、今回入院した病棟の面会室に共有図書として置かれていたので、この機会に読もうと、入院期間の後半はずっと読んでいました(読み出したら面白さに夢中でした!)結果的には、歴史物のノンフィクションというのは過去の記憶から情報を呼び出してきて整合させるという作業が入るので、手術後読書再開時の娯楽小説から今後読む純文学などへの中継の一冊としてちょうどよかったかなと。作品は、文藝春秋編集長などを歴任した作者の戦争末期を舞台にした素晴らしい超力作ノンフィクション丁寧な取材で思い込みや推察をなるべく廃し、「事実」はどうだったのかに迫ろうとしていると思います。予備知識としてこのあたりの歴史が全く分からないと難しく感じるかも知れませんが、詳しく知っていなくとも十分面白く読めるのではないかと思います。自分は以前に「日本軍はなぜ敗れたか」というような本(組織論としての陸軍と海軍の対立などが書かれていたと記憶)を読んでいましたが、二・二六事件がどんな出来事だったかなどがなんとなくでも分かっていれば十分ではないでしょうか。歴史物は、時間が経つと関係人物達の証言が得られなくなったりバイアスがかかったりすることで不明点が増し物語性が強くなっていく(例えば牛若丸のように)ので、この作品は終戦時の記録とそのときの日本人の意識が垣間見られる貴重な作品(資料)になっていると思います。■百田尚紀「影法師」をこの前に読んでいたせいか、(陸相を代表とする)登場人物たちの行動に侍から続く武士道を思い起こしましたが、逆に百田尚樹は(当然この本を読んでいるでしょうから)この本の登場人物達から昔の侍をイメージしていった可能性もあるのではないかなと思いました(武士道を象徴していると言われる書物がどこまでの客観性を持っているかは現代から計れない所も多いと思うので)前半はポツダム宣言を受諾し敗戦を決定すること、後半は、その後勃発したクーデターという二つの読みどころがあるというのが自分が感じた大きな流れ。全編を通して一番中心に置かれている人物は阿南惟幾陸軍大臣(陸軍大将)前半は、国家の命運を左右する場面に立ち会うことになった重要人物たちの人間ドラマ。後半は、事実は小説よりも奇なりというサスペンスドラマ。自分が特に面白いと感じたのは前半。各人物達の背負っているものは今では考えられないほど重い。作中で新聞記者が「もっと早く戦いをやめられなかったのは重臣達の無責任からではないか」と思っていたとの文章がありますが、責任を一身に背負っていたからこそのドラマがここにはあったのだということが本当によくわかります。その中でも徹底抗戦を叫ぶ者が多い陸軍を従えていた阿南大将の一挙手一投足が詳細に描かれています。注に、志賀直哉の「鈴木貫太郎首相は日本という沈みかけの船を終戦という港に何とか漕ぎ着けた」というエッセイが取り上げられていますが、阿南大将は陸軍といういつどのように荒れ狂うか分からない暴れ馬を御そうとするために全てを尽くしたというのがよくわかります。あっさりとポツダム宣言を受け入れたり、簡単に辞任や自刃の道を選ぶことが日本をさらなる混乱に陥らせてしまうことを十分に認識し、そのうえで閣議、御前会議に臨み、ギリギリの到達点を探る。大きな力で動いているものを当初の目標とは違う結末へ帰着させることの困難。まして、それまでの統制の叱咤激励が現時点で帰着させようとしている点とは逆のベクトルになっている中で。全てをかけて対処をしたにも関わらず(「聖断は下った。不服のものは阿南の屍を越えて行け」とまで言ったにも関わらず)、クーデターは起こってしまったので、これでもし阿南大将の尽力がなく早々に陸軍の統制が崩壊していたなら日本はどんな惨状になっていたのだろうと想像すると恐ろしい。責任を取るとはどういうことなのか色々考えさせられます。よく、責任を取って辞任(辞職)というのを聞くことがありますが、それは責任から逃れているだけのことが少なくないのではと、この本を読んだ後は感じてしまいます。取りうる最善の到達点へ帰着するために尽力することが責任を取るということの最低限のステップかなと。クーデター発生からの後半は手に汗握るサスペンス。叛乱軍が宮城を支配するような状況、玉音放送の成否も反乱軍の手中に入りそうに。こんなことが事実として起こっていたとはと、読みながらすごいドラマだったと改めて驚かされました!そして、全編を通じて印象に残ったのは、敗戦詔書作成に関わった宮内省職員や玉音放送に関わった放送局員、クーデターにより近衛師団長が殺害され情報が錯綜する中で着任していた軍人達。歴史の中心にいた重臣達ほど個々に重い決断は迫られなかったかもしれませんが、失敗は絶対に許されない状況の中で各々の職務を忠実に正確に実行していく姿が感動的。阿南大将はじめ重臣たちに「日本は必ず復興する」と思わせた(玉砕ではなくポツダム宣言を受諾しようと思わせた)のはこういう人々の存在が小さくなかったのではないかと思います。【送料無料】日本のいちばん長い日 [ 半藤一利 ]価格:648円(税込、送料込)
April 26, 2014
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入院中ずっと付けられていた患者識別バーコードのリストバンド退院時に外してもらい、すぐにリブストロングバンドを再装着!【楽天ブックスなら送料無料】ただマイヨ・ジョーヌのためでなく [ ランス・アームストロング ]価格:823円(税込、送料込)
April 24, 2014
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昨日で放射線と二回目の化学療法が終了し、本日退院となりました。動ける状態の時は毎日見ていた屋上からの新宿の街並み。いい天気でよかった!
April 23, 2014
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今年は入院中ということでYOUTUBE観戦ができました。本命カンチェラーラが揺さぶってセレクションをかけて、最後は独走に持ち込めないもスプリントを制するという展開。激坂の勝負所「ミュール」がなくなっているのは残念ですが、それでもやはり面白いなとカンチェラーラはスプリントの出来ない選手だと思っていましたが、(自分も腸脛靱帯が気になることもありダンシングでのスプリントができないため、そこは密かに共感していたのですが)練習したのでしょうか?(とはいえ、ジルベールや少し前のボーネンなら一ひねりだろうという程度のスプリントでしたが、、)サガンはまだまだ粘れる力がなく、ボーネンも一時の強さがなくなってしまって寂しい。
April 10, 2014
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今回の入院で、病棟で知り合ったジャズドラマーの青年から拝借(まさか病院でエリカ・バドゥー、ディアンジェロといったアーティストの話が出来るとは思っていなかった!お勧めはたとえば↓とのこと本の感想ですが、偶然、差し入れの「君たちに明日はない」と似たような構成。死神の主人公が対象者の調査を行って期限に死を迎える「可」か見送りかを決めるという短編が連なり、読み進むうちにそれまでの話がリンクしてくることも。死神なので感情もユーモアもない設定なのですが、その中でも人間味のようなものが感じられてくるから不思議です。(死神という存在を置くことで周りの登場人物達の感情や想いのようなものがより見えてきて、死神に人間味があるように感じるのでしょうか)こちらの中では一話目が一番のお気に入り。「君たちに明日はない」の最後の編をある種逆側から見たような物語。最後の編は、穿った見方をすればちょっときれいに話をまとめにいってしまっているかなとも思いましたが、最後に持ってくるにはちょうどいい話で、その前の短編とつながりはないはずなのにその二つが並んでいてうまくまとまっているかなとこの一冊も面白く、目が疲れるなと思いながらも一気に読了。【楽天ブックスなら送料無料】【2006年本屋大賞<3位>】死神の精度 [ 伊坂幸太郎 ]価格:586円(税込、送料込)
April 10, 2014
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anpantaniさん差し入れ第三弾主人公はリストラ請負会社の面接官として対象者を自主退職に追い込んでいくという話。書かれたときから少し時間が経っているせいもあるのか、そもそも小説に書かれた場合はそう思ってしまう自分の感覚からか、服装などの描写がダサい・・(自動車もおしゃれを気取るような小道具として書かれますが、自分が車に乗らないせいか、申し訳ないですがカッコ悪いとしか思えなかった・・)構成は、リストラ話が複数有り、一つ一つ完結しながら登場人物の輪郭がよりはっきり見えてくるようになっているので、短編好きな自分には読みやすい。色々な説得の仕方(攻め方)があり、どれもコレに反論できればそもそもリストラ対象者にはならないだろうなと思わせるような書き方。色々な設定がなされているので、ある程度社会人経験を積んだ人なら共感したり、理解できたりという場面は多々あると思います。面白かったのは、なんといっても最後のレコード会社の話。登場人物のアシスタントの女の子の意見もそうだったように、予想通りの結末にはなっているが、それでも十分な読み応え。*これで結末を逆にして読者を納得させられるなら物書きとしてかなりの腕前かな、なんてことも思ったりしましたが、、普段あまり読まない流行小説系ですが、読み始めるとどんどん読んでしまって目が疲れるくらい。かといっても純文学で小難しく物を考えるのは頭が疲れそうでまだ早いか。。【楽天ブックスなら送料無料】君たちに明日はない [ 垣根涼介 ]価格:680円(税込、送料込)
April 5, 2014
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anpantaniさん差し入れ第二弾位は低いが実直な侍と、その幼馴染の人生を描いた作品。百田尚樹は読んでみたいと思っていた作家。時代小説はほとんど読んだ事がないといってもいい分野。感想は、時代小説だからこその「型」があるなと。主人公の幼馴染は軽やかに爽やかに何でもこなせてしまう性格で主人公とは対比する形で描かれています。その幼馴染が周りから見られているほど立身出世せず、主人公はその実直さゆえ周囲から認められていく。主人公の人生が夢を実現するためにという筋が貫かれているように幼馴染の人生も一つの思いに貫かれているというように描かれています。これが時代小説的で、自分にはちょっと型にはめてしまっているのではないかと思いました。現代に生きる人間からすると初志貫徹というのは非常に難しく、悩みつつフラフラしながら進んでいくという方が(近代小説的な方が)共感はしやすいかなと。しかし、侍の暮らし、一揆に至った百姓の決意など、(実際の江戸時代がどのようなものだったのかは詳しく知りませんが)、丁寧に書かれていて、この通りなら昔の人の覚悟(とそれがなければ生きられない世の中)は凄いと思いました。この一冊も読みやすく、頁をどんどんめくっていました。【送料無料】影法師 [ 百田尚樹 ]価格:700円(税込、送料込)
April 4, 2014
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先日の日曜日は外出して花見へ近くの飯田橋(外堀)へ堀端のカフェに覆いかぶさるように桜が結構咲いていました。夕飯はインドカレー(病院食ではまったく出ないスパイシーなもの)放射線治療も約半分経過。白血球、血小板が少し下がってきているとのことですが、今のところ食欲不振、副作用はほとんど感じないのでよかった。今週末は実家に一泊外泊予定。リハビリは、ちょっと強度を上げすぎると腰が重くなるので注意しながら。
April 2, 2014
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