MATRIX7

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2007.10.19
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カテゴリ: サッカー
 ドログバが世界最高のストライカーの一人であることは言うまでもない。チェルシーに移籍してから、もっとも有名なアフリカ人になった。技術、体力、気力のすべてを網羅しているストライカーは欧州でも少ない。チームが苦戦しているときに、決定的な仕事ができることがドログバの得意技になる。チェルシーにとって、ドログバは手離せない存在になっているから、なおさら衝撃的な発言になる。ドログバを失えば、カフー、ピサロ、シェフチェンコでリーグ戦を戦わねばならない。強豪がひしめくチャンピオンズリーグのような重要な局面での勝負に影響が出てしまう。
 「自分が何もかも悪いやり方をしてしまった事実を隠せない。そうなったのは、たぶん監督に深い愛着を抱くというミスを犯したからだ」とドログバは語っている。移籍希望の表明の背後に、モウリーニョ退団があることを隠さない。サッカー界の憎まれ役だったモウリーニョにドログバが親愛の情を寄せるというのが驚きである。ジョン・テリーやマケレレ、エシアンなどもモウリーニョ退団を悲しんでいる。一番動じないように見えたドログバが最初に移籍を表明するのだから深刻である。サッカークラブというのは、オーナーの玩具ではないことを主張しているようにも感じる。
 モウリーニョは通訳出身の異例な監督だった。理論だけが突出して先行するタイプでもある。勝つためにはあらゆる戦略を練り、ピッチの芝の状態さえも勝敗を分ける要素に加える。試合開始の笛の時には、戦略の大部分は終わっていると考える監督でもある。現実にゲームが始まると監督にできることは選手交替くらいしかない。それでは、世界一厳しいプレミアリーグで優勝することはできないことを自覚していた。自分のスタイルに合わなければ、シェフチェンコでさえもベンチに置いておく。考え抜いた作戦を選手に詳細に語り、ピッチで何をすべきかを明確する。サッカーの勝負は、ゲームが始まらないとわからないという俗説を否定してみせる。
 ドログバは4年間のチェルシー生活で、モウリーニョ理論に幻惑されたらしい。監督の抜けた穴が大きすぎて、気力が出ないらしい。「ここで、これ以上証明するものはない気がする。他の世界を見る必要がある」「気持ちは固まっている」インテル、ミラン、バルセロナ、マドリード、マルセイユを口に出して、新たな挑戦を始めることを表明した。おそらく、バルセロナに移籍したアンリの活躍が刺激しているのだろう。夢のあるサッカーをやりたいのは誰でも同じだが、もっともチェルシーに適応した選手であるドログバが移籍希望を宣言した意味は重い。モウリーニョの消えたチェルシーは、どうやってドログバを引き止めるのだろうか。





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Last updated  2007.10.19 12:49:23
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