MATRIX7

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2007.12.09
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カテゴリ: サッカー
 岡田監督の記者会見は、就任の複雑な事情を感じさせくれるものになった。「オシム継承」という意味は、コーチや選手などをそのまま引き継ぐことを意味するらしい。これではブッフバルトなどの外国人監督招聘は不可能になる。他人のサッカー理念を引き継げといわれても、そんなことは誰にもできやしない。監督を交代したら、自分のサッカー哲学を貫くのは当たり前のこと、コーチや選手なども自分の思う人間を選抜するのは当然であり、それができないとなれば断るはずである。こんなややこしい条件で監督を引き受けるのは、確かに日本人しかいないだろう。
 岡田監督も「オシムサッカーはオシムさん以外にできない」と語っている。一度も話をしたことがないオシム流を継承することは不可能に近い。というよりも、オシム理論に興味があれば、一度くらいは面談しているはずである。それがなかったということは、二人の考えに断絶があることは間違いない。といっても、来年の2月には南ア予選が始まる。それまでにオシム語録を読んでも身につくとも思わない。本当にオシム継承を求めるならば、コーチ陣の中から抜擢すべきだった。オシムを支えてきたコーチならば、選手も違和感はないだろう。岡田監督の立場は複雑で難しいのである。
 サッカーには守備型と攻撃型がある。イタリアに代表される守備型サッカーは、堅い守りとカウンター攻撃を中心に置く。1-0で勝つことを究極の美と感じるセリエAのイタリア人たちが突き詰めた思想になる。最近は1トップやゼロトップにまで進化している。中盤を厚くしてボールを支配することで主導権を奪う。負けないことを最優先したサッカーといえる。
 攻撃型サッカーはスペイン勢が軸になっている。大胆で華麗な攻撃が究極の目標になる。「退屈なサッカーなどは見たくない」、「1-0で勝つよりも、3ー4で負けることが美しい」と思う天国理論になる。試合に勝てば満足するというのでないからこれほど厳しいものはない。FWを3人並べる3トップ方式を編み出し、さらに進化を続けている。
 この二つの思想を組み合わせたのが、プレミアのベンゲルやモウリーニョのサッカー哲学になる。堅い守備に重点を置きながら、それに華麗な攻撃を組み合わていく。FWも守備を命じられるし、DFも攻撃に参加する。必然的に運動量は大きくなり、高度な技も要求される。世界中から優れた選手を集める資金力がないとチームを編成することも難しい。サッカー先進国イングランドの観客を満足させるために、あえて危険を冒す道を選んでいる。この方式は1国レベルでは人材が限定されてチーム編成が難しく、実現は困難になる。
 日本人は90分辛抱強く守り抜くというサッカーを見ていられない。ボランチやサイドバックが攻撃の起点になることを喜んでしまう。岡田監督は守備重視の人間だから、センターバックの突撃などは微妙だろう。闘莉王が飛び出しても、鈴木が穴を埋めればよいとするオシム方式を受け入れられるかにかかってくる。完璧な守備を求めると、DFラインの安定度が第一になり、それを崩すような動きは認められないはずである。選手はオシムサッカーを続けるだろうから、DF突撃の是非をめぐって選手起用にも影響してくる。同じ選手を招集しても、配置や先発は変化せざるを得ない。それを選手が直接見ているから、微妙なのである。やはり、代表監督はつらいなあ。





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Last updated  2007.12.09 13:50:51
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