MATRIX7

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2009.01.20
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カテゴリ: サッカー
 英国の新聞がチェルシーの身売り説を流したことで、プレミアリーグは新たな問題を抱え込むことになった。チェルシーがアーセナルと並ぶロンドンの有力サッカークラブに成長したことは疑うべくもない。マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールを合わせて「トップ4」と呼ぶほどの地位を確保した。チェルシーの業績はマンチェスターUと同等であり、プレミアリーグの有力クラブに数えられるようになった。チェルシーの資産価値が上昇した瞬間に身売り話が出てくると、アブラモビッチに対する疑惑に揺れるのは仕方がない。
 オーナーのロマン・アブラモビッチがロシア有数の資産家であった瞬間は終わっている。ロシア株式市場の大暴落によって、莫大な資産を失ったアブラモビッチにサッカークラブで遊ぶゆとりはなくなっている。世界の金融危機が背景にあるので、失った資産を取り戻すことは難しい。さらに、チェルシーは1000億円の負債を抱えている。多額の報酬や移籍金によって生まれた赤字が累積したものという。数年間で返済するのは難しい額になっていて、どうやって銀行から借り替えるかも難問になる。イングランド自体が緊迫した危機にあり、アブラモビッチがかなりの資産を失ったことは金融界に鳴り響いている。
 アブラモビッチがチェルシーの株式を売却したくても、クラブに1000億円の負債が残っていると、まず買い手はいない。買収した人間はクラブの赤字を背負うことになり、その金額が1000億円ではアラブの資本家といえども腰が引けるだろう。資産価値を高めて売却するつもりがあったならば、赤字は最小限に抑えるべきだった。好きなだけ貸してくれた銀行が扉を閉じるとき、チェルシーも危うくなる。オーナーの資産を当てにして融資していた銀行は焦っているだろう。
 マンチェスターU、リヴァプール、チェルシー、マンチェスター・シティなどが外国資本に買収されて、プレミアの経営理念が激変してしまった。ファンの支持を頼って地味にサッカークラブを運営するという伝統は消え、金を餌に有力選手を移籍させて戦力を高め、資産価値を高める路線に乗ってしまった。その先頭を突っ走ってきたのがチェルシーだったけれど、ここまでクラブが成長すると売り飛ばされることは悲しいだけでなく、金儲け主義の行き先を見せつけられる。アブラモビッチが買い手を捜しに中東に向かったという話も、イングランド国内では手に負えないことを意味している。サウジの王様レベルならば、金庫の札束でチェルシーを買えるだろうと思うのは甘い。アラブの投資機関は、遊びでサッカークラブを経営しない。これまでのような放漫経営が許されるはずがなく、サッカーを知らない人間が金儲けのためにオーナーになることは地獄を意味する。といっても、チェルシー売却は少し遅すぎた気がしないでもない。これほどの累積赤字がたまる前に声をかけるべきだった。





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Last updated  2009.01.20 17:45:05
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