MATRIX7

MATRIX7

2009.01.21
XML
カテゴリ: 国際経済


 英国政府は金融サービス産業を保護して育成してきた。NYとの激烈な金融戦争に勝ち抜くために、大幅な自由裁量を金融機関に与えてきた。世界中の資金をロンドンに集めるために、意図的にポンド高を演出していた。為替差益を得たい人は英国に投資をというのが売り文句になる。あえて、ユーロ経済圏に加盟しなかったのは、ポンドを独立させておいて、自由な金融市場を運営させるためだったと言える。ポンドが存在すればこそ、為替取引とそれに伴う差益や差損が発生して、為替市場は活性化する。為替取引によって何兆円も資金が移動して、金融機関も利益を得られる。
 意図的なポンド高によって、英国の製造業は衰退させられたけれど、英国はスイスと並ぶ金融王国に発展した。金融業は資金を貸して、儲けの上前を横取りするシステムになっている。借り手が必死になって稼いでも、儲けはすべて利息として銀行に持っていかれる。確かに、工場などなくなっても豊かな生活できる。金融危機が来るまでは、これに文句を言うやつはいなかった。
 世界中から集めた金を集めても、それを運用して利益を出さないと信用を失う。NYに負けないだけの配当を支払うには、NY並みの汚い稼業に手を出さないと生き残れない。英国の銀行が信用度を度外視して融資していたことは確かだろう。返済が当てにならない借り手にまで、無理やり資金を押し付ける商法がまかり通っていた。そこに、サブプライムの振動が始まり、リーマン事件を起点とした金融危機で、英国の銀行は何兆円もの資産を一気に失った。救済方法は公的資金による支援しか残されていない。国有化されても、金庫がすでに空になり、返済不可能な負債が残されていた。これではポンドは下げるしかない。
 ポンドが下がるとドルも下がる。同じ穴の狢になっているから、円高は進行する。日本の銀行が安定しているというだけで、円高は進んでしまう。衰退した英国経済にカンフル剤はない。オバマ大統領が就任するアメリカは積極的な手を打ってくる。それが成功すれば、危機的な円高はとどまるだろう。オバマ大統領の経済政策が失敗すると、一気に円高が加速してしまう。解決がややこしい局面が続いていく。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.01.21 18:44:10
コメント(0) | コメントを書く
[国際経済] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: