MATRIX7

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2009.02.26
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カテゴリ: 現代社会
 自衛艦もソマリア海賊の制圧に乗り出す。国連やNATOは、艦艇の派遣で海賊問題は解決すると考えているが、そんなに甘い話じゃないだろう。ソマリアの立派な港は、日本などが資金援助して建設されている。内戦勃発で無政府状態に陥ったソマリアは、貿易や海運が途絶えて、経済的に孤立している。ソマリアはアフリカ東岸にあり、中東とインド地域を結ぶ要衝にある。昔から、貿易基地として機能してきたが、内戦によってすべての経済機能が停止したので、漁のできなくなった漁船と貿易船が海賊に営業を変更したと言われている。立派な港は役に立っているのである。
 ソマリアの港には、海賊業を成立させるための保険会社の出店や弁護士などの事務所が生まれたという。タンカーなどが海賊に占拠されると、これらの機関が活動を開始する。タンカーの本社や保険会社と連絡を取り、無事に救出する条件として多額の金銭を貰い、手数料を取る。ソマリアには海賊業によって豪邸を建築した猛者も多く、憧れの仕事になっているという。確かに1年1万円程度の収入しかない漁民に比較すると、何億円も身代金を受け取る海賊業はこたえられないだろう。ソマリアの海賊が消滅しない理由は、ソマリアの貧しさにあり、それを解決することほど難しい。つまり、ソマリアの海賊が消えることはない。
 ソマリアには、臨時政府が政権についている。しかし、この政府を信用する国民は少ない。なぜなら、ソマリア人の一番嫌いなエチオピア軍を背景にして、権力を握っているからになる。臨時政府の腐敗ぶりも凄い。警察は保釈金目的に市民を逮捕する。家族が保釈金を払うと釈放されて無罪になる。支払わないと拷問を受けて投獄される。警察官の給与や警察署の運営費はここから捻出されるという。ソマリア臨時政府には、警察を運営するお金がなく、警察官も自主営業するしかない。
 エチオピア軍から大量の武器を受け取った臨時政府は、反政府側のイスラム会議を討伐している。アメリカや英国などが臨時政府に支援を与えて、イスラム原理主義を追放しようとしている。臨時政府は全国を支配下に治めたかに見えていたが、各地の反政府勢力が蜂起して、内戦は続いている。反政府勢力を抑えるために、臨時政府はソマリアの町や村を爆撃したり、戦車などで攻撃したりする。それゆえに、ソマリア国民の反発は強まるばかりになっている。世界史的に見ても、史上最低の政府がソマリア臨時政府と言って良い。その「でたらめぶり」を支援しているのが国連になるので、ソマリアの内戦がやむことはないだろう。
 海賊業を辞めさせるには、貿易や漁業を行える環境を取り戻すしかない。民主的な安定した政権ができれば、中継貿易も再開され、漁業も復活できる。イスラム原理主義の発達を恐れて、海外勢力によって設立された臨時政府は物資の横流しから、援助資金の着服までのあらゆる悪に手を染めている。それを批判する人間を逮捕して拷問にかける。そして、あらゆる手続きに多額の賄賂を要求する。役人たちは給料よりも賄賂で生計を立てている。これではソマリアに未来はないだろう。
 経済を封鎖されているソマリア人にとって、海賊業が唯一の生計の手段になった。サウジアラビアが石油に頼り、アフガニスタンがアヘンに頼っているのと同じだろう。ほかに生活の手段がなく、先進国の援助もほとんど役に立っていない。村には学校も病院もなく、ほとんど石器時代と同じレベルの生活をしている。そんなソマリアに、金のなる海賊業が出現したのだから、海賊をやめさせるには、ほかの商売を与えないと話にならない。要するに、日本が本当にやらねばならないことは、自衛艦の派遣ではなく、ソマリア経済の再建だろう。





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Last updated  2009.02.26 16:59:34
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