MATRIX7

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2009.04.18
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カテゴリ: モータースポーツ
 フェラーリのKERSシステムは、どこかの専門メーカーが開発しているのだろう。自社開発だとすれば、中国GPでシステムを外すのは不適合ということになる。KERSはプラス80馬力が可能になるので、戦闘力は増す。直線の加速に使うと、後方から追い越すことは難しい。この特性を巧みに使うと、セパンのアロンソのように追越させない手段にも使える。KERSの熟成が進めば、いずれ勝負を仕掛ける道具になってくる。使える道具にするためには、技術の蓄積のためにレースで使い続けるしかない。
 現時点で賛否両論が強いのは、FIAの機能制限によって、KERSの性能が抑えられていることにある。エネルギー回収率は20%しかなく、1周に数秒間しか使えないのでは、重量増加によるマイナスが目立ってしまう。回生ブレーキはリア側だけに装備されているから、ブレーキの前後バランスをとることが難しい。トヨタの十勝ハイブリッドは、70%のエネルギー回収率を持ち、前後に回生ブレーキを装備して電子制御を行う。つまり、FIAの規制によって、KERS本来の能力を発揮させていないことになる。規制の網がかけられたのは、性能を同レベルに保つためのF戦略だろう。
 フェラーリの総人員は限られているので、KERSに力を入れると他部門の人員や予算を削減するしかない。開発の遅れを取り戻して、レースで戦えるマシンに改良できるまでは、KERSに人員をつぎ込めない。完璧なシステムにするには、相当な資金と増員が必要になり、コスト削減に追われるF1チームとしては解決に当分苦労させられる。KERSを外して、マシンの軽量化とセットアップを完璧にしてから、バランスを見直して搭載するという計画だろう。
 トヨタがKERSを搭載していない理由も複雑な事情を思わせる。完璧なステムを持っているのに、FIAの規制で使わせてもらえない。不満足なものを使うくらいならば、時期を待つという作戦だろう。トップレベルの走りを実現したのに、重量を増やして、戦闘力を低下させることもない。搭載しないことが不利な場面が増えるか、規制が緩められる段階を待つのだろう。本当のハイブリッドレース競争になると、どこもトヨタにかなわないことを予感している。トヨタがどの段階でKERSを組み込むかで、F1の流れが大きく変化するだろう。





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Last updated  2009.04.18 10:15:25
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