ひーちゃんのゼミナール 名古屋産業大学(現代ビジネス学科)・大学院環境マネジメント研究科)現代の社会・経済・環境・芸能・スポーツ・宇宙

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2021.09.21
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カテゴリ: 推理小説
渋谷道玄坂では、翌朝、本格的な現場検証が行われた。警視庁の刑事は、当然のことながら第一発見者の男性に対して事情を聴いた。わかったことはと言えば、午後10時過ぎ、消音銃のような鈍い音とともに、道路で人が倒れる音に気付き、もしやと思い外に出て、通りかかった車を止めて警察へ連絡してもらったということだけだった。ただ、その通りかかった車の運転手は、この上り坂の上からやってきた関係で、犯行後と思われる黒っぽい乗用車とすれ違ったというのだ。その乗用車はかなりスピードを出していたと答えた。
 付近には防犯カメラはなく、幹線道路に設置されているカメラをリレー解析するしかなかった。担当者はさっそく作業に通りかかったが、深夜でもあり、バックナンバーの映像には期待できなかった。
 被害者の心臓を貫いた拳銃の弾丸の特定を急いだ。警視庁では、この殺人事件が芸能人であるので、横浜港の殺人事件と関係があるのではないかと判断し、急拠、神奈川県警の夏警部を呼び、広域捜査の提案をした。アジア・エンタテーメントの光岡瑠偉のひき逃げ事件との関連もあった。
 現場検証を終えて、警視庁に入った夏警部は、これまでの事件の展開と捜査のあらましを担当刑事に披露した。警視庁の刑事の関心を引いたのは、当然のことながら社名変更前のワールド・エンタテーメントのマネジャーで、殺害された澤田研一が黙示録のメモを書き残し、本まで買っていたことと、この黙示録が、大阪第一テレビから最初ドリーム・プロダクションに提示され、さらにさかのぼると、蛍雪大学の鮫島教授から提案があったという経緯であった。
 ワールド・エンタテーメントの澤田と大阪のドリームプロダクションの社長・君川が殺害されたのは、おそらくこのテレビ企画をめぐる何かが殺人の原因になったためであろうという夏警部の推理だった。さらに、夏は、この間、大阪のドリーム・プロダクションから、東京のアジア・エンタテーメントへ、タレント3人が突然移籍したことを付け加えた。今回、ダイヤモンド・エンタテーメントの風吹が拳銃で殺害された件に関して、夏の見方はこうであった。
「おそらく、黙示録の企画が再浮上する中で何らかの利権が絡み、その主導権争いのようなものが、犯行への引き金になったのではないか?」
 夏警部は、警視庁の刑事たちに説明し、さらに続けた。
「目下、鳥取白兎海岸での殺人に関して、お隣の島根県で中年男女の目撃情報があり、民間人の協力で当たっているところです。拳銃の出どころと、風吹の身辺をあたるところで操作願えれば幸いです」
 警視庁の刑事部長はこれを了承した。
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最終更新日  2021.09.26 08:48:52


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