投資逍遥

投資逍遥

2006/01/09
XML



新たな創業の二年目となる今年にやるべきことをお話します。
その前に、今後の経営環境の見通しについて簡単に付言しておきます。
石油は、 現在でも我が国の一次エネルギーの約半分を占める最も重要なエネルギー であり、現実的に考えれば今後もその重要性に疑いの余地はないと思います。しかし、アメリカでは「オイル・ピーク」論が出たりして資源としての有限性が再度クローズアップされるようになり、一方で地球環境問題の観点から石油をどこまで燃やし続けることができるのか?という新しい議論も巻き起こっています。このような状況において、昨年から記録的な原油高騰が始まりました。最大の要因は、中国など省エネの進んでいない新興国の経済発展がもたらす石油消費の急増です。もう安い石油の時代は終焉したのかも知れません。
日本の石油需要のこれからを考えますと、ガソリンはこれまでの年率2~3%の増加が、自動車の保有台数の頭打ちと燃費改善によってオフセットされ、良くても横這いになるかもしれません。軽油はこれまで窒素酸化物やススといった大気汚染物質で悪者扱いされてきましたが、CO2排出の面ではガソリンよりも優れており、国内でもガソリンから軽油へのシフトが起こる可能性はあります。現にヨーロッパではディーゼル比率が約40%にまで高まっています。A重油やC重油は燃料転換で減少する方向にあることは現状と変わらないと思います。LPGも横這いか減少、潤滑油、アスファルトも減少傾向です。
このように、日本の石油需要は今後減ることはあっても増えることはないと見るのが現実的です。当社のコアビジネスであるダウンストリーム・オイルに関して言いますと、限られたマーケットに於いて当社がどうやって成長を続けるかを真剣に考える時期がやってきたということです。 当社は他社の様に、中国など外国のマーケットに進出することは出来ません。 世界各国にシェルグループの操業会社があるからです。つまり、昭和シェルは日本のマーケットと顧客がなければ存続できない会社、そういう危機感を抱いて頂きたいのです。
当社の前身であるライジングサン石油が、約一世紀前に日本で販売していたものは照明用のロウソクと燈油でした。その後、日本の重工業の発展に伴い重油などの工業用燃料の供給が主流となり、今からちょうど半世紀前に四日市製油所の起工式が執り行われました。時代はモータリゼーションとグローバリゼーションに移り変わり、 現在のようにガソリン・軽油・ジェット燃料が主たる製品になりました。
このようにわれわれの先人達は、時代時代のニーズに柔軟にそして的確に対応しながら社会と共に発展してきました。
「昭和シェルは日本のマーケットと顧客がなければ存続できない会社」と申しましたが、決して将来に対する閉塞感を強調するつもりはありません。日本の顧客の要求レベルは世界最高でありまた支払能力も高く、日本のマーケットで成功出来ない者が世界のマーケットに出て成功する訳がありません。こう考えますと、このマーケットで圧倒的優位に立ち成長していくために、あらゆる経営資源を集中的に投入し世界最高水準の顧客を満足させることに全力を注ぎ込むことが不可欠です。
したがって、今年はもう一遍、顧客志向の原点に戻ってマーケット密着型の企業になることを目指したいと思います。もっと顧客のところに出向いていって顧客のことを知ることです。日本という国は狭い国土の割に地域性が強く、地域性を活かした顧客対応の必要性が高いと言われています。したがって、当社では販売は特約店制度が最も有効に機能する制度であると判断していますし、関係会社がその専門性と機動力を発揮して各方面での接点において顧客を知ることが肝要であるという意味で、関係会社の重要性はますます高まっていくものと考えています。
一般の家庭の月額支出は20~30万円と言われておりますが、サービスステーションでの支出に家庭での灯油やLPGに対する支出をあわせてもせいぜい1~2万円であり、まだまだ家計には大きな潜在需要が眠っている訳です。これをどうやって開拓するか。ただ顧客が来店するのを待っているだけでなく、こちらから顧客のもとに出向く姿勢が必要です。その意味で、CIS太陽電池などのホームソリューション事業には大きく期待しています。
マーケット競争のKey Success Factorは、「コスト競争力」「製品・サービスのクオリティー」「信用力」ですが、これからの競争においてはこれらの要素を組み合せてどういうビジネスモデルを構築していくかが本当のキーになるはずです。
このように顧客接点からニーズを探り、新しい商品・サービスを開発したり新しいビジネスモデルを構築することは容易ではありません。最初の一歩は社員一人ひとりが顧客志向を正しく理解し身近なところから実践することです。現在、People's Action顧客志向チームが顧客志向マインドの醸成や組織的な取組みにつきアクションプランを鋭意策定していますが、日々の皆さんの発想や言動を変えていくのは皆さん自身。ぜひ、積極的に参画して頂くことをお願いいたします。
以上をまとめる目的で、昭和シェルはどういう会社であるのかを整理します。



・日本の顧客、マーケット、ビジネス・パートナーにフォーカスし持続的に成長していく会社
・上場企業としてすべてのステークホルダーに対する責任を全うする会社
・パフォーマンス向上に聖域を設けない柔軟性に富んだ会社
・会社を成功へ導く唯一最も重要なものは人材であると認める会社



最後に、法令遵守とHSSEは昭和シェルの最優先課題であることをここに確認いたします。昨年は遺憾なことに防衛庁事件の独禁法裁判で有罪が確定しました。裁判所の司法判断の是非は別にして、何か問題があった場合の事後的対応も重要ですが、未然に防止する手立てを検討し実行することの方が何倍も難しいですが意味するところも大きいのです。コンプライアンスにせよHSSEにせよ、その徹底のために最も効果的なことは、リーダーが率先垂範してメンバーやチームを活性化することです。
今年一年、社員の皆さんに頑張って頂くには健康が大前提であり、社員の健康管理はHSSEの重点課題として取り組んで参りますが、皆さんとご家族のご健勝を祈念致しまして年頭の挨拶とさせて頂きます。



【征野の感想】

1月7日の日記に「昭和シェル石油の社長兼会長の新年挨拶」を書いたが、その続きです。
昭和シェル石油のHPからのコピペですが、けっこう長いですね。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006/01/09 08:17:27 PM
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Calendar

Profile

征野三朗

征野三朗

Favorite Blog

梨を買いに New! てがてがさん

☆乃木坂46♪冨里奈央… New! ruzeru125さん

2026~27主力株概況1… New! みきまるファンドさん

ここのところのアク… New! kaitenetさん

【簡単】花丸満点で… New! わくわく303さん

カサブランカの白百… New! HiroYさん

repair New! slowlysheepさん

今年は今まで良いと… New! MEANINGさん

仮想仕事の定理の覚… New! ミカオ建築館さん

50年ぶりに、スベ… New! 東京-ジャックさん

Comments

walkman2007 @ Re:征野ファンドの運用状況---少し良くなってきた感じ(07/11) 征野さん、おはようございますー♪🌄 運…
mkd5569 @ Re:征野ファンドの運用状況---2026年6月末時点、+2.16%(06/30) こんばんは 今日もおつかれさまです 総会…

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: