Serendipity

Serendipity

PR

×

Profile

Ikuho

Ikuho

Calendar

Favorite Blog

緑内障 (´-∀-`;)… Fugu-chanさん

ニューヨークの片隅… Puruchan0823さん
のり ぎゅ!さん
そよカフェ はるのはな18さん
peach’s ne… rosy peachさん
ときどき山歩記 やよい0310さん
カウンター越しに・… ますた〜♪さん
岐阜でインナーチャ… KOBAやんさん
+++カゼハナトリ+++ 風花鳥さん

Comments

ikuho@ Re[6]:長男が生まれました☆(10/13) 梨花7777さん >久々に楽天ブログを覗きま…
ikuho@ Re[5]:長男が生まれました☆(10/13) 風花鳥さん >おめでとう~! > >めっち…
梨花7777 @ Re:長男が生まれました☆(10/13) 久々に楽天ブログを覗きました。 ご出産お…
風花鳥@ Re:長男が生まれました☆(10/13) おめでとう~! めっちゃ可愛いねー!(#^…
Ikuho @ Re[1]:長男が生まれました☆(10/13) Blue-Berry@携帯電話さん >ご無沙汰して…

Archives

2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04

Keyword Search

▼キーワード検索

2004.08.22
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
「Ciao!」
という言葉に迎えられて入ったそのお店の名は、

『Ristorantee Pizzeria da IVO (リストランテエピッツェリアダイーヴォ)』

恵比寿から明治通りに向かってすぐの場所に位置する。

日曜日の18時。

我々が最初の客だったらしく、まだ店内にはのんびりした雰囲気が流れていた。

こちらとしては珍しく、予約もせず来てしまったが、ギャルソンは一通り店内を見渡し、窓際の席に案内をした。


Kと二人席に向かい合って座るのは、一体何ヶ月ぶりなのか。
今更ながらどんな表情をしたらよいのか分からなかった。




********


Kの車を最後に見たのは、半年以上も前。

桜のつぼみも膨らむよりもずっと前のことだった。

汐留のビルの前で私を降ろし、いつもの音を響かせて立ち去った、フォレストグリーンのMG。

その車を次に見る日が、まさか半年以上も先になるとは思いもよらなかったあの日。

人生の中で結構最高なヴァレンタインの日を過ごした翌日のことだった。

またすぐ明日にでも会えるよ、という笑顔でKは、


「それじゃあ、よい一日を。」


といい、私とROCHASのGLOBEの香りだけを残し、音を響かせて、走り去っていった。


しかしその後、会う、という約束が守られたことはなかった。

待ち合わせ時間を過ぎてから鳴る、手元の携帯電話の音に、落胆しながら、電話に出る。



もはや聞きなれたフレーズになっていた。


桜の花が咲き、散り、そして、初夏の風が吹いても、彼が待ち合わせの場所に姿を現すことはなかった。

電話で伝えられる、その言葉だけが私には、唯一の拠り所あり、それを信じるしかなかった。
否、信じたかった。

たとえ、たった一言でも。




そして電話の最後にはいつも、

「また電話するね。」

その”また”がいつかも分からず、心配だった。
また、は、ときによっては1週間後のこともあったが、1ヶ月も後、ということも少なくなかった。

いつも電話を切った後に、一体、いつ、が何時(いつ)なのか聞けばよかった、と後悔した。



そんな状況だったから、眠れない夜は何ヶ月も続いた。

携帯電話の着信音が鳴る度に、どんな夜中でも跳ね起きて、携帯の画面を見た。

いたずらメールの着信には、怒りを感じていた。

何一つ約束を守れない彼。
もう、いい加減、愛想を尽かさなきゃいけないのに、尽かすことができなかった私。


どっちもどっちだった。

このままじゃあいけない、と思った。
精神的にも、体力的にも、限界だった。

ただ、私に足りなかったのは”現実”に直面する勇気。

”その人が、もはや自分を愛していない”、という現実。。。


やがて数ヵ月後、約束時間を1時間過ぎて現れたその人に、自分の正直な気持ちを伝えた。


地面がぐらぐらする思いをした帰り道だった。

でも、心のどこかでこの上ない安堵感が存在していた。

その日、数ヶ月ぶりに、途中起きることもなく、眠った。
悪夢や不安に襲われることもなく、昏々と眠った。


*********


「お飲み物はいかがいたしますか?」

渡されたメニューの一文字一文字を目で追いつつも、何も読んでいなかったことに気づいた私は、急いでメニューを開きなおす。

私が言葉に出すよりも先に、向こう側から声がした。
「ではスパークリングを。僕は運転なので、ガス入りのお水で結構です。」


思い出すほどの思い出の数がないことに愕然としながら、目の前のグラスを見つめた。

この気泡のように、ほんの一瞬の、輝かしくもはかないものだったのだろうか。。。

視線の高さに上げたグラスを口元に運ぶ。

Extra Brut。

咽喉に落ちていく、華やかなほろ苦さに、思わず苦笑した。


そしてテーブルの上の最初の一皿。
白いモッツアレッラチーズと、まぶしいほどの明るい色のオレンジスライスのサラダ。

その名も「ソフィアローレンのサラダ」。

当然、愛に生きてきた女優、ソフィア・ローレンに思いを馳せる。

骨のがっちりした、筋肉のうっすらついた足を包む、ハイヒールに、子どもながらに憧れていた。
マルチェロ・マストロヤンニ、だんなていう長ったらしい名前だって、このひとが愛した男性だったから、憶えたのだと思う。

生涯、愛を貫いてきた女。
それがどんな結末を迎えようと、けして後悔せず、堂々と生きてきた女。

そして。

過去をひきずらない女。


私が彼女に及ばないことは百も承知だ。

でも、彼女のような、潔い生き方、愛し方をしていきたいと思う。

人生は、たくさんのほろ苦さがあるから、わずかながらの幸せなひと時は、甘い生活、そう、「Dolce vita」に感じられるのだろう。


そして、視線を戻した先の、目の前にいるそのひとは、もはや、見知らぬ人であるかのような、不思議な感覚におそわれた。



************


本日のワイン

San Vincenti
『STIGNANO 』
タイプ : 赤
ヴィンテージ : 2000
ブドウ品種 : サンジョベーゼ90% メルロー10%

「スーパータスカン」だなんていう恥ずかしい言葉は、あまり好きではありませんが、世間ではそうともいう(らしい)。
私はあまりイタリアワインには明るくないんですが、(他もわからないけど・笑)こりゃあ、なかなか美味しかったです。

By the Glassで飲めるワインがこれとBurunello Di Montalcinoとあって、即答でなんとなくこちらにしてしまった。。。

こちらのお店はナポリのお料理がメインですが、お肉のグリルの盛り合わせとあわせて飲んで、美味しかったです。


************

今日の日記は、ほかでもない、尊敬するユウリィさんの冴えた文章に触発されてがんばってみたが、所詮、私の筆さばき。
お恥ずかしいばかりです。。。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2004.08.22 23:38:36
コメント(13) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
rosy peach  さん
ほほほ~。。。
ikuhoさん、これは上質なショートですよん☆
上手いです。とても。
ただ、この男、相当幼い男ですね。
いくつか知らないけど、アホです。
ハッキリいって、アホな男です。
マスコミか金融関係かな(笑)と思いましたが
時間が読めないなら約束なんかするな、
とワタクスは声を大にしていいたいです。
いつまでも待ってると思うなよ、けっ。 (2004.08.23 00:34:26)

Re:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Puruchan9644  さん
Ikuhoさん
なかなか 冴えたShort Storyでしたよん。
う~ん 切ないIkuhoさんの気持が伝わってくるようだったわ。。
  いつ?
  聞きたくても答えが怖くて聞けない。。
それに彼のちょっとした行動ひとつで一喜一憂する。。そんな思い出私にもあります。。でも Ikuhoさん 自分から はっきりさせたんですね。。凛とした 素敵な生き方してますよぉぉ!!「ソフィアローレンのサラダ」おいしそうですね。。オレンジ以外に何かはいってたのかしらぁぁぁ??  (2004.08.23 01:27:02)

Re:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
ふぐ太郎  さん
え、これって日記?
小説見たいダーって思ったんでけど、素敵な文章力じゃありませんか~~~☆
私も約束とか時間を守れない人は苦手です。それだったら初めから約束なんてするなって思ったりしてね。苦笑

<<自分の体調がすごく悪いときにこそ、相手の優しさって分かりますよね。。。(溜息)
****これ、本当にその通りだと思います。都合の良い男性ってのはかなりいますからね。

<<桃太郎さんはほんと、素晴らしいですね。
(ふぐ太郎さんの日ごろの教育もあるだろうが。
****いやー、教育はしてませんが、説教はよくしてます!爆笑 (2004.08.23 05:44:18)

Re:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
って言うか忙しいってへたな言い訳だにゃ。
忙しい時ほど会いたくなるモンス。
ってIkuhoさんの傷に塩塗ってどうするって(ーー;)
でもこれを書けるほど客観的に自分を見れるように
なったって事ですね。
恋心も甘美だけど失恋もホントは甘美なんだにゃ。
恋をするおんなは更なるステップをしなやかに
登るべし。
応援してるよ、更に良いおのこをゲットじゃん。
恋心など絶えて久しいらんじゅより。。。

そうそう、一昨日の○経にお薦めするスパークリングワインが載ってたけどご覧になった?
Ikuhoさんのお薦めが知りたかった。
五千円以下のものだよん。。。 (2004.08.23 09:05:33)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Ikuho  さん
rosy peachさん
>ただ、この男、相当幼い男ですね。
>いくつか知らないけど、アホです。

34才です。ほんとに年齢よりも幼い。。。

>ハッキリいって、アホな男です。
>マスコミか金融関係かな(笑)と思いましたが

世の中の広告代理店(とはいってないか・笑)と金融関連の方々の為に申し上げると、その業界じゃあありましぇん。

>時間が読めないなら約束なんかするな、
>とワタクスは声を大にしていいたいです。
>いつまでも待ってると思うなよ、けっ。
-----
はい。おっしゃるとおりです。
最後の、けっ。というのが個人的に、好きです・笑
(というかよーくそのお気持ちが伝わります。私も全く同感です。。。) (2004.08.23 12:28:02)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Ikuho  さん
Puruchan9644さん

>う~ん 切ないIkuhoさんの気持が伝わってくるようだったわ。。
>  いつ?
>  聞きたくても答えが怖くて聞けない。。
>それに彼のちょっとした行動ひとつで一喜一憂する。。そんな思い出私にもあります。。

いやあ、ずばりおっしゃっている通りで恥ずかしい。。。

>「ソフィアローレンのサラダ」おいしそうですね。。オレンジ以外に何かはいってたのかしらぁぁぁ?? 
-----
普通のカプレーゼと同じですよん。
交互にお皿の上に並べて、オリーブオイル、バジル、ペッパーを軽くかけて、ミントを添える。
以上のシンプルなサラダでした。
(ほんとこれはじぇんじぇん家でもできるじゃない、と突っ込み入れました。) (2004.08.23 12:33:18)

Re:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
ユウリィ  さん
結局、恋愛を含めた対人関係ってお互いの温度差がどれだけ少ないか、なのかなぁなんて思ったりしているユウリィです。こんにちは。

書き手によってそれぞれアプローチは大いに異なるけれれど、到達点はそれほどの違いは無いんじゃないのかな、とも思ったり思わなかったり。明快な「応え」が導き出せる自分になりたいと望み、願っていますが、それはもしかしたら単純に言い切れるようなモノではなく、様々な条件付きでのみ、はじめて言い表す事が出来るものなのではないか……とか。

「完璧な答えなどありませんよ。ならば今の自分にとって最高に”カッコイイ”答えを出すしかない。それは間違っているかもしれない。他人から非難される事も、笑われる事もあるでしょう。しかし、間違いに気付いた時に、その都度修整してゆけばいいだけの事。つまりそれが、”成長”なのではないでしょうか(企業戦士YAMAZAKIより)」

……こんな言葉を自ずから紡ぐ事が出来るようになりたいものです。

Eurie
(2004.08.23 12:33:56)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Ikuho  さん
ふぐ太郎さん
>都合の良い男性ってのはかなりいますからね。

まさにあの日記で書き込みたかった。
ずばりこのひとのことですっ!

>いやー、教育はしてませんが、説教はよくしてます!爆笑
-----
是非この人にも説教をして欲しかった。。。 (2004.08.23 12:36:02)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
ユウリィ  さん
うあー。
同じ時間に書き込みしてたなんて、ちょっとびっくりです……。

Eurie
(2004.08.23 12:39:55)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Ikuho  さん
らんじゅ8231さん
>って言うか忙しいってへたな言い訳だにゃ。
>忙しい時ほど会いたくなるモンス。
知人男性一同、同じことを言ってました。はい。

>ってIkuhoさんの傷に塩塗ってどうするって(ーー;)

いえ、いえ。
傷は乾いてたんで(笑)。

>でもこれを書けるほど客観的に自分を見れるように
>なったって事ですね。

ですね・笑
なーにやってんだろ、私、と思った瞬間が、再出発でした。

>恋心も甘美だけど失恋もホントは甘美なんだにゃ。
>恋をするおんなは更なるステップをしなやかに
>登るべし。
>応援してるよ、更に良いおのこをゲットじゃん。
>恋心など絶えて久しいらんじゅより。。。

そうして段々とハードルがあがっていってしまうんじゃあないかと不安に思うこのごろです。。。
でもがんばりますです。はい。

>そうそう、一昨日の○経にお薦めするスパークリングワインが載ってたけどご覧になった?
>Ikuhoさんのお薦めが知りたかった。
>五千円以下のものだよん。。。
-----
ええ、見ました見ましたぁ!ほほうぅぅと見ていたんですよ。お答えは追ってさせていただきますねん♪ (2004.08.23 12:43:13)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Ikuho  さん
ユウリィさん
>結局、恋愛を含めた対人関係ってお互いの温度差がどれだけ少ないか、なのかなぁなんて思ったりしているユウリィです。こんにちは。

こんにちは。ユウリィさん。
恋とはするものでなく落ちるものだから、、、なんて言訳しているIkuhoです。

>「完璧な答えなどありませんよ。ならば今の自分にとって最高に”カッコイイ”答えを出すしかない。それは間違っているかもしれない。他人から非難される事も、笑われる事もあるでしょう。しかし、間違いに気付いた時に、その都度修整してゆけばいいだけの事。つまりそれが、”成長”なのではないでしょうか(企業戦士YAMAZAKIより)」
>Eurie
-----
うーん。。。!!
はあー。(絶句)。
はい。心します。
いい言葉を、頂きました。
ありがとうございます。 (2004.08.23 12:49:17)

Re[2]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
Ikuho  さん
ユウリィさん
>うあー。
>同じ時間に書き込みしてたなんて、ちょっとびっくりです……。

>Eurie

運命感じました?!(笑)
書き込みしてページ戻った瞬間、びっくりしました。あは。
(2004.08.23 12:50:09)

Re[1]:『ソフィア・ローレンのサラダ』(08/22)  
ユウリィ  さん
うあー。
同じ時間に書き込みしてたなんて、ちょっとびっくりです……。

Eurie
(2004.08.23 12:52:25)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: