見て感じて知ることが大切
先日、陸上自衛隊目達原駐屯地60周年公開に行きました。でも、式典や公開訓練の時間には間に合わず、ヘリなどの展示を見ただけでした。(→10月15日の本ブログ)
そこで、今回は自衛隊関係の知人の車に便乗させてもらって久留米駐屯地に出かけました。単に、式典や公開訓練の様子を撮りたいという写真的な動機が出発点です。でもこれを機会に、自衛隊についてまだ知らなかったことを見て感じてみたいという好奇心もありました。
「記念式典」
(整列した部隊員を前に、駐屯地司令(一佐)からの訓示)
久留米駐屯地は市の郊外の旧日本軍の基地のあとにあり、北東10kmには、第2次世界大戦末期に特攻機の中継基地となった旧陸軍大刀洗(たちあらい)飛行場跡もあります。
「らっぱ・音楽演奏と太鼓演奏」
(隊員たちは厳しい勤務のかたわら、演奏練習や演奏公開にも頑張っているようです)
らっぱ演奏では旧軍の起床らっぱや就寝らっぱなども演奏されました。戦前世代の高齢者には懐かしかったでしょう。太鼓演奏では力強くてダイナミックな音を響かせてくれました。
「観閲行進」
(演習場と駐屯地建物の間の舗装路を、各種車輌や兵器がつぎつぎに行進していきました)
久留米駐屯地は第4特科連隊の3個大隊・6個射撃中隊から成っています。主要装備は各種トラックや榴弾砲、対砲レーダー装置などです。見ていてもどれがどれだかよくわかりませんでしたが、あまり音もなくスムーズに走るので、形はいかつくいけど兵器のイメージとはちょっと違っていました。まるで、原寸大プラモデルでも見ているようでした。
ところが、実際の訓練展示になると、その印象は払拭されました。模擬戦闘とはいっても、やはり戦争のための装備だということを実感させられました。
「訓練展示の様子」
(自走式対砲レーダー、敵の野砲の位置や弾着地を荷台上に展開したアンテナで測定する)
(155mm榴弾砲 FH70、通常は牽引車で移送し、発車位置までの短距離は自走できる)
(74式戦車、山がちな日本に合わせ、油圧サス前後左右に20cmずつ傾ける機能がある)
30分ほどの間に、様々な訓練展示が行われた。この写真以外にも、格闘演技やバイク(Kawasakiのオフローダー) による模擬接近戦闘などもあった。内容が解説されていたようだが、本部席から離れた後方から撮影していたので、よく聞こえなかった。
空砲や煙幕も使用され、市街地に位置する駐屯地なのに予想以上に実戦の感覚が伝わってきた。高校のグランド程度の広さしかない演習場で、大型トラックや牽引車、榴弾砲、戦車などの重装備を使ってデモンストレーションができるのは、日頃からの訓練の成果なのだろう。
Photo
(曇天で微風のなかではあったが、隊員たちは土埃と火薬まみれになったことだろう)
最近になって各基地では毎年こんな公開行事が行われているのを知った。去年5月に唐津港に寄港した護衛艦「いせ」見学のときも感じたが、自分の目で見て知ることが大事だと思った。
近年の震災や土砂災害、噴火災害などで自衛隊は活躍している。相変わらずの自衛隊アレルギーで、大人の報道ができないマスコミだが、市民にはその存在が定着しつつあると思う。
望遠マクロ撮影(11/3) 2024/11/03
一番若い時の写真(8/27) 2024/08/27
展示写真の入れ替え(5/24) 2024/05/24