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オーウェン@ <1973年>映画「セルピコ」 こんにちは。いつも楽しく、またワクワク…

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2012年06月06日
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泥の河.jpg


監督=小栗康平  脚本=重森孝子  原作=宮本 輝
撮影=安藤庄平  美術=内藤 昭  音楽=毛利蔵人
編集=小川信夫  助監督=高司 暁

【キャスト】
板倉晋平=田村高廣   板倉貞子=藤田弓子   板倉信雄=朝原靖貴
松本笙子=加賀まりこ  松本喜一=桜井 稔   松本銀子=柴田真生子
タバコ屋=初音礼子   倉庫 番=西山嘉孝   巡  査=蟹江敬三
屋形船男=殿山泰司   佐木房子=八木昌子   荷車の男=芦屋雁之助


昭和31年 「最早 戦後ではない」といわれた時代の日本 大阪
朝鮮動乱の新特需を足場に 高度経済成長へと向かおうとしていた

河っぷちの食堂に毎日立ち寄っていた荷車のオッチャンが事故で死んだ

ある雨の朝、食堂の息子『板倉信雄』
置き去りにされたオッチャンの荷車から鉄屑を盗もうとしている少年
『松本喜一』に声をかける 「なにしてんねん、盗ったらあかんよ!」

「喜一」は、対岸に繋がれている みすぼらしい舟に住んでおり、
「信雄」は「喜一」の 優しく礼儀正しい姉の『銀子』にも会った
(信雄と喜一は9才、銀子は11才)

「信雄』の父『晋平』は  何故か「夜、あの舟に行ったらあかんよ」という
しかし、父母は「銀子」と「喜一」の姉弟を夕食に呼んで、暖かくもてなした


突然 生まれ故郷の舞鶴にいってしまい その約束を破った

初めてお金を貰い祭りに出た「信雄」と「喜一」 喜一にお金をあずけていたが
「貴一」は 穴が空いてたポケットにお金を入れ 落としてしまった

しょげた「信雄」を楽しませようと「喜一」は強引に船の家に誘った

泥の河に突きさした竹箒に、宝物の蟹の巣があった


燃えながら逃げる蟹を追った「信雄」は 窓から「喜一」の母の姿を見た
刺青をした裸の男の背が 暗がりに動いていた

次の日、「喜一」の舟は岸を離れた
「きっちゃーん!」と呼びながら どこまでも追い続ける「信雄」

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「キッチャン」・・・・ 「キッチャン」 ・・・・と 小さな声で呟きながら歩きだし
だんだんスピードをあげ 去りゆくボロ舟を追いかけて 走り出す・・・・

先回りした橋の上から  対岸の川縁から 大きな声で 何度も叫ぶ
「きっちゃーん」 「きっちゃーん」 「きっちゃーん」・・・・・
舟は ビルの立ち並ぶ都に向かって 大きな橋の暗闇の中に消えていった  

その必死に呼ぶ声が いつまでも耳から離れない・・・・「きっちゃーーん」
あの「シェーン」の時のように  イヤあれ以上に 切なく響いて・・・・

「小栗康平」第一回監督作品「泥の河」 観る者を捉えて離さない緊張の画面の連続
それは 映画が始まってから最後まで 総てのシーンを覚えている程 印象深い

蟹が炎をあげて逃げ惑うシーン   藤田弓子と銀子ちゃんの入浴シーン
田村高廣の猪口・マジック   キッちゃんが歌う「ここはお国の何百里・・・・・」
落としたお金を探して這いずり回る二人  銀子ちゃんが貰った洋服を返すシーン

どのシーンも モノクロ映像で 淡々と営まれる生活風景を写し取っているのだが
そこから流れてくる作者(宮本輝) 監督の意志がビンビンと 伝わってくる

新聞の見出しを映し そこに「もはや戦後ではない・・・」と  でもこの映画は 
まだまだ戦争は続いている それは子供の心の中にまで重くのしかかっていると訴える

戦後も10年を過ぎた昭和31年 オイラ16才 高校1年生 東京にいた
こんな世界があったなんて 一寸も思いもしなかった

「赤胴鈴之助」のラジオ放送   テレビの出始めの頃のエピソード
荷馬車の馬がする道路上の馬糞  ラムネやバヤリース・オレンジ・ジュース
時代の変わり目にあった事が リアルな映像で懐かしく思い出せる  


そして 何と言っても 僅か2カットしか出演しない「加賀まりこ」の 存在感
オイラは この映画で この女優が どんなに我儘でも横暴でも“許す”ことにした

最初に観た時以来  あの“鋭い”というか“艶かしい”というか“哀しい”というか 
こちらを見つめる『眼』が 脳裏から何時までも離れなかったから・・・・

日本映画 最高傑作の1本です

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
少し前に撮っていたから もう終わったかも「しらん・紫蘭」
しらん.jpg
オイラ的花言葉:「諸行無常」(しょぎょうむじょう)
         *仏教の根本思想で、あらゆる物は絶え間なく変遷・流転して
          常住することがないということ






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最終更新日  2012年06月07日 11時52分54秒
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