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オーウェン@ <1973年>映画「セルピコ」 こんにちは。いつも楽しく、またワクワク…

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2013年01月05日
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ありがとうさん.jpg


原作=川端康成     監督=清水 宏   撮影=青木 勇、  
音楽指揮=堀内敬三  録音=土橋晴夫、橋本 要

【キャスト】
上原 謙  =バスの運転手(有りがたうさん)  
桑野通子 =黒襟の女     築地まゆみ=売られてゆく娘  
二葉かほる=娘の母親     石山隆嗣 =髭の紳士  
仲英之助 =行商人        河村黎吉 =東京帰りの村人

【あらすじ】

声をかける事で、皆から「有りがたうさん」と呼ばれ人気者の運転手

3時便の出発が迫っている始点の茶屋
寂し気な様子の母娘が 店の女主人と会話を交わしている・・・・

寝転がって待機している『有がたうさん』が なんとなしに聞いている
どうやら、生活が苦しい母親が、若い娘を東京に身売りさせるらしい

やがて、駅まで、峠を二つ越える運行が始まる

乗客は、
その母娘をはじめ、 渡り鳥風のいなせなお姐さん、大きな口髭の紳士、村人ら数名

軽やかな音楽に乗って、バスは美しい自然の中を走っていく
鬱蒼とした森 トンネル 鉄橋 棚田 海辺 ・・・・ 凸凹の山道を歩く人達    

すれ違う人ごとに、バスの運転手は「ありがとう!」のかけ声をかける


馴染みの旅芸人がバスを止め、遅れて来る踊子たち宛の伝言を頼んだりもしてる

そして 乗客たちの車中の会話は、
黒襟のお姐さんと、威張った髭の男を中心に交わされ・・・・

そして羊羹が配られたり ポケット瓶のウィスキーが振舞われたり
田舎道を走る長距離バスの中は 和やかに・・・・・ 


オイラが生まれた5年も前の映画 「清水宏」監督作品「有がたうさん」は 
狭い乗合バスの中から 当時の世相を 見事浮き彫りにした 傑作です

ちょっと見は ナントもほのぼの のんびりした景観を 軽やかな音楽に乗せて 

陽気でヒトがいい 馬鹿がつくほど実直な青年運転手「有がたうさん」
演じているのは 若き日の「上原謙」なのですが・・・・にやけておらずイイ

実は“神”と思えるほどの感性の持ち主  誰にでも自然に「ありがとう!」を言えるし
道路上に群れる鶏にまで「ありがとう!」って

どんな人にも信頼され 好かれている だから みんな身の上話をし相談もする

水商売風の女「桑野通子」は わざわざバスを一台見送って乗ったと言い
東京に売られてゆく17才の娘「築地まゆみ」も 手紙を書くからと
バスに乗らない人達からも 色々と頼まれごとをされる

そんな中でも 凄いのは この山道の工事に携わっていた朝鮮人の女性との会話
「もうあそこの道路工事、終わったの?」
「ええ、今度は信州のトンネル工事 「ありがとうさん」とも、お別れだわ」

「これからは、あっちは寒いだろうね」
「私、「ありがとうさん」にお願いがあるの 私、お父さんを置いていくの
 だからあそこを通るときは、お墓に水を撒いてお花を挿してあげてね」

「そうそう、おとっつぁんは、死んだんだっけねえ」

「私、あそこの道ができたら、一度日本の着物を着て「ありがとうさん」の自動車に
 乗って通ってみたかったわ でも、私たち自分でこしらえた道、一度も歩かずに、
 また道のない山奥へ行って道をこしらえるんだわ」

「駅まで これに乗ってったら 送ってやるよ」
「みんなと一緒に歩くの  みんなと一緒に」

20~30人が列をなして 白いチマチョゴリを着た女性達と男達が
大きな荷物を背負って その山道を歩いてくる・・・・何故かハッとする場面

そうか こんな時代から もう・・・・

そして 「有がたうさん」は 自分でバスを買おうと貯めていた貯金を・・・・
買われてゆく娘のために 使ってしまったらしい エンディングで締める

それは さりげなく 翌日のバスに嬉しそうな顔をした娘が乗っている映像で見せるだけ
“らしい”と書いたように 観客の想像に任されているのだ・・・・

「川端康成」原作には どんな内容で書かれているのだろう?
その内容より 自分で想像したほうが 含みが大きく膨らみ 楽しいかも・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ランB.jpg
オイラ的花言葉:
「天に口無し人をして言わしむ」(てんにくちなしひとをしていわしむ)
 *天はことばを発しないが、天意は人の口を通して伝わるということ
  天の意志が大衆の声となって現れることを言う。
 *同意語:「天声人語」





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最終更新日  2013年01月05日 21時06分21秒
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