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2023年11月27日
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テーマ: 日本の歴史(1070)
カテゴリ: 日本史
<第118代後桃園天皇での皇統断絶>

第116代桃園天皇が1762年に崩御した際、皇子は2人で、第一皇子でもまだ5歳でした。
このため、桃園天皇の異母姉が中継ぎとして天皇に即位されたのです。これが第117代後桜町天皇です。
そして、1771年に桃園天皇の第一皇子に皇位を譲ったのです。第118代後桃園天皇の誕生です。

第118代後桃園天皇は皇子をなさず(皇女がお一人)、1779年、21歳の若さで崩御されます。
父である第116代桃園天皇には、他にも皇子が一人いて伏見宮へ養子へ行っていますが、彼も既に1779年の時点では亡くなっておりました。
皇統の危機が起こったのです。


​<閑院宮家から第119代光格天皇が誕生> ​​
この時、天皇の候補として挙がったのが、
①閑院宮家から、美仁親王(後の第3代伏見宮家当主)
②同じく閑院宮家から、祐宮


の3名でした。
この時、 新天皇の条件として、第118代後桃園天皇の皇女が嫁ぐことがありました。
これは第25代武烈天皇で皇統が途切れた時と同じですね。
武烈天皇の父である第24代仁賢天皇の皇女(武烈天皇の姉)が、第26代継体天皇に嫁ぐことで、なるべく血を近くしています。 継体天皇は、第15代応神天皇の5世孫と云いますから、仁賢・武烈天皇からは遠かったわけです。

それと同じで、閑院宮家は第113代東山天皇の皇子を起点としていて、第118代後桃園天皇から遠くなってしまっているので、後桃園天皇の皇女が嫁ぐことで、血を近くしたわけですね。

さて、そうなりますと
①美仁親王は既婚で却下
③の伏見宮家は起点が北朝三代目の崇光天皇の子供になります。あくまで北朝の天皇なので、正式な天皇まで辿るとなると、崇光天皇の祖父:第93代後伏見天皇になってしまいます。
これは遠すぎます。
そういうわけで、閑院宮家出身の②の祐宮が選ばれたのです。
第119代光格天皇の誕生です。

約70年も前の新井白石の建白が、この時に活きたのです!





​<第119代光格天皇も復古へ向けて尽力>​
​1782年天明の大火が起こり、御所が焼けてしまいました。
光格天皇は内裏再建にあたり、幕府に対して平安時代様式に新築させました。

更には、 1787年天明の大飢饉が起きた時、民衆は幕府に対してではなく、御所に助けを求め、御所千度参りが行われたのです。
禁中並公家諸法度では、朝廷は幕府に口出しをしないと決められていましたが、光格天皇は幕府に民衆救済を申し入れ、これを実現させました。

民衆もいよいよ、日本の中心は幕府ではなく天皇であると気付きだしてきたのです。
閑院宮家から出た光格天皇ですが、朝廷の権威復興に大きな役割を果たされたのです。


​○1788年~1793年尊一号事件
更に、幕府の権威を落とす事件が起こります。
それが尊一号事件です。

閑院宮家から出た光格天皇は、父:典仁親王に太上天皇の尊号を贈りたいと幕府に申し入れをします。

過去、天皇の父が天皇ではなかった場合、天皇即位後に父には太上天皇の尊号を与えられていました。


いずれも天皇が即位してから「太上天皇」の尊号を父に与えられています。
(正確には光仁天皇の父は春日宮御宇天皇の追尊)








これと同様、光格天皇は幕府に対して太上天皇の尊号を贈りたいと希望したわけです。
ところが幕府はこれを拒否。
もしかすると、 朝廷の権威が復活してきていることに、過敏になっていたのかもしれません。

タイミング悪く、徳川将軍も途切れてしまい、同じ徳川一門の一橋家から第11代将軍家斉が迎えられていました。
家斉も父が将軍ではなかったので、父に大御所の尊号を与えようとしました。
しかし、先の一件があったので、老中松平定信はこれを却下せざるを得ませんでした。
家斉はこれに怒り、松平定信を失脚させました。

※光格天皇の父には、その後、徳川幕府が滅び、明治の時代になって太上天皇の尊号が贈られました

尊一号事件は、幕府の権威を下げ、尊王思想の人たちの怒りに火をつける出来事となりました。
そして、欧米列強が日本に開国を迫るようになり、いよいよ幕末大動乱の時代を迎えるのです。





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最終更新日  2023年11月28日 18時09分21秒
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