「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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2024年09月29日
21
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奇跡
奇跡は、既知の自然法則を超えた次元で起こる不可思議な現象のことで、
宗教的真理の証と見なされる、奇蹟とも記し、
一般にある人物の入信・改宗の契機として示される例が多い、
奇跡の逸話がもっともよくみられるのはキリスト教で、
イエスが不治の病を治したりするのはその端的な例。
また近代においてもルルドに湧き出た聖水や、第一次世界大戦中、
ファティマに降臨した聖母マリアの話など、奇蹟譚には事欠かない。
あるいは奇跡というのはまず宗教から発見された要素であり、
蟻の巣のコロニーにおける女王蟻のような特別な存在がもたらす、
人間が集合すると顕現する何らかの装置の一種と考えて差し支えない。
人間をもっと機械的に考え、前提となるプログラムを読み取ってみよう。
僕は奇跡の存在を否定はしない。
何故なら、自然界の秩序や通常の物理的法則を完全に無視した何かは、
存在するものだと肯定的に解釈するからだ。
ただ、まずは、懐疑的な、目の上のタンコブを排斥していこう、と。
しかし時間は存在しないものだという考えを呑み込んでみれば、
現象を巻き戻せないという根拠はなくなる。
また僕等は一つの奇跡に近しい現象が起こると、
それ以上の奇跡の元となっているものを見抜こうとする眼を、
失ってしまう傾向にある。
イエスと盲目と揶揄的に用いてやりたい。
単純にバタフライエフェクトのように小さな現象を、
至り尽くした後でもまだ何か細部に潜んではいないかと考えてみよう。
答えはないかも知れない。きっとそうだろう、
だけど、僕のこの徹底的な態度には、奇跡という言葉に対する疑念があり、
僕はスピリチュアル詐欺師列伝の存在があるからだ。
暗い部屋で糸で空中に浮かんだ馬鹿を何故見抜けないのか。
宇宙人と称して信者から金を騙し取っている馬鹿を何故見抜けないのか。
いやいや場合によってはもしかしたら流行よろしく、
底辺層を取り込むことでより馬鹿に見えるようなことかも知れない。
普及できる能力を持った人は、つまり詐欺師的能力がある、と。
たとえば古い聖書の記述、
モーセが率いたイスラエルの民が紅海を渡った話、
古代ギリシアの物語アスクレーピオスの話で、
兵士が正夢を見て槍の穂先が消えた話、
前者は別に海である必要はないかも知れない、湖かも知れない、
場合によっては本当にとある土地のように、
海が切り開かれて渡れたのかも知れない。
これは優しめの言い方だが、荒唐無稽なものはまずはない。
荒唐無稽なものの中にも前提となっている情報の破片はいくつか読み取れる。
後者には当然そのような怪我をして、
亡くなったと解釈された男を想像してみるといい。
時間の歳月を無視して現れた男が帰還する、再会する、
そのような風に捉えてみた時にこのような言葉が出て来る。
僕は別にすべてが心理的な瑕疵とか、言葉の綾、
飛躍にすぎないと論破したいわけではないが、
まずはそこから考えてみるのが肝要である。
最低、僕等は聖書の時代にいる愚か者達ではない。
聖書や神話で何故まず世界を創造するのか考えてみたことはあるだろうか、
人類の装置だ、僕等は馬鹿だからそこからしか考えられない。
無というものを解き明かせたらそれは本当に神に近しいが、
僕がたった一言で説明しよう、そんな者は絶対に存在しない。
わからないものはわからないと認められない小賢しさが、
奇跡の悪用を助長している。
現代風にいえば、Google マップのストリートビューを使って、
世界中の場所を当てるゲーム「GeoGuessr(ジオゲッサー)」があるが、
これの名人級の人はどう考えてもインチキとしか見えない高速さである。
一度、拝見して欲しい。
僕は手を叩いて拍手して、滅茶苦茶笑った。
だって、どう考えてもインチキにしか見えなかったからだ。
けれどきっと本当なのだろうと思った、
(あくまでこれはたとえ話で、その人がインチキかどうかを、
暴くためのものではない、)
前提には土地の記憶があり、細部の情報の記憶があり、
それらをたった一瞬のうちに解析して見抜くというものだ。
僕にはどう考えても出来るものではないので、
それをして、奇跡ということも出来るだろう。
自分の定規で物を考えるのは危険だ。
世の中には常識ではうかがい知れない能力というものがある。
ただ、それと同じぐらい出鱈目な話がわんさか山積していて、
そこには人間の重力的な性質、それを認知した人の磁場的な性質として、
僕はまず解釈する。スター効果、後光効果など様々な心理学が、
集団の行動原理を支えていて、そこに何らかの精神病理が発現し、
見えないものも見えるようになったり、
場合によっては見えないものを見えるようにマインドコントロールされる。
オウム真理教や、集団自殺の例を引くまでもないことだ。
また奇跡は一種のカルチャーショックではないかと分析することもできる。
たとえばアジアの宗教の世界観は西洋のものとはまったく異なっている。
原因と結果の関係を流動的なものと見なしていることからして、
既に西洋の奇跡の概念とは相いれないのである。
儒教も道教もともに、神は自分が案出した体系から外へは出られないと考えられている。
というのも、その体系の向こうには虚無しかないからである。
仏教はチベットでラマ僧もしくは僧侶たちの導きによってその極点に達している。
ラマ僧とは、来世のことを語りすべての自然の根底にある、
無限の精神エネルギーを持つ者のことである。
ラマ僧が行うと言われている驚異は、
彼等が自分の精神力を自由自在に操る技をものにすることによって行われる。
ラマ僧は自分のその精神エネルギーを用いて、思考したことに実質を与えるのである。
この実質を伴う思考形態をチベット語でトゥルパと称する。
そんな風に奇跡が、チベットに伝えられる数々の奇跡の如く、
「ヨガ行者たちが空中に浮揚した」り、
「途方もない高温に耐えた」り、
「自ら仮死状態に入って行う肉体的な離れ技」などとして、
解釈してみるのもいいだろう。
そしてパンドラの函の最後に残ったのは希望であるという話のように、
それはどんなに信じ難く見えても意志が生み出したものであり、
魔術の一種なのである。
場合によっては百人以上の集団がいる時、その半数以上が、
その「奇跡を信じる/奇跡を信じない」という比率によって、
選び出されてくる答えが決まって来るようなものと言ってもいい。
僕等は嘘をつく生き物で、別にFBIの捜査官ではない。
FBIの捜査官だって、催眠術や洗脳に対抗できるかは別の話だ。
たとえば聖痕というのは本当だろうか、
磔刑されたキリストと同じ箇所にできた傷だが、
それは輪廻の存在を認め、場合によってはトラウマとして解釈できる。
輪廻転生を信じる信じないは別として、
それがお伽噺だと考えるのはいささか危険だ、
僕は「いま眼の前に見えるものは、その影響下にあるはずだ」と思っている、
下半身が蛇として生まれた話や、角が生えた話、
もちろんそれを先祖返りとか、遺伝子の不具合と考えることもできるが、
僕はいつもそういうものをパーセント表示で考える。
疑うとか、信じる必要はない、まずは、パーセント表示だ。
僕の結論は、「どんなことも、何だったら、ありとあらゆるものは、
まず、精神というものを作っている過去の中」にある。
僕等はまず「壜の中に囚われている蜂」のようなものであり、
たんに「杭や、ロープや、衣食住で、愛と解釈している犬」にすぎない。
ここからは宗教的意志の固執から離れ、
「迷子になった犬が二五〇キロを自力で帰還した話」や、
「エンパイア・ステート・ビルディングの墜落事故で、
一日に二度も奇跡の生還を遂げた女性の物語」の話をしよう。
前者は帰巣本能にすぎないがどう考えてもそれは奇跡である。
後者は様々な幸運に恵まれた、こんな偶然普通起こらない、
それはやっぱりどう考えても奇跡です。
あの、カモメとかいう人いますよね、長ったらしく嫌味ったらしく、
鬱なんでしょ、あと、人格破綻者なんでしょ、でもね、
やっぱり奇跡ってあるんです、ほらほらほうら!
なので、やっぱり僕等は奇跡に精通し、
奇跡の数値化を訓練しなくてはいけない。
僕だったら前者は「奇跡率二〇〇パーセント」で、
後者は「奇跡率一五〇〇パーセント」かと思う。
難しく考える必要はない、サビアン占い風数秘術を会得した僕は、
あるいはいずれ会得するであろう君は、
この数字から別の意味を読み取れる。数字は嘘をつかない。
嘘をつくと占いの要素を著しくおかすので僕は避ける、
直感で、素早く、だ。
この僕の考えとは別として、奇跡には善人や、聖人など、
よい行いをした人の当然の成果だとする文化的な匂いの芳しきもの、
いわゆる啓発要素を挙げておきたい。
なお、奇跡が「宗教的なものを成立させる中枢の装置、原動力」であることは、
何となく見聞きしている君にとっても理解できることだろうが、
場合によっては奇跡そのものがガチャみたいなもので、
定められた方法で回せば回すほどいつか起こるもの、
という風に考えて差し支えないのかも知れない。
夢も糞もない話だが、人間の人生における態度や、能力には、
常に決定的な刺激を必要とする。
神の視座で考えてみるとそれを最適化する方法が“奇跡”だと、
解釈してもいいかも知れない。
超高齢化社会、少子化、政治的腐敗などを見るにつけ、
遺伝子や、能力の限界などを知るにつれて、
努力することや、よりよく生きること、
学ぶことを忘れてしまう僕等は、
世俗的で想像力に欠けた物の見方をして屑になる。
文明四流国のIQ三〇の仲間入りする。
生来の欲求は違うはずだ、そこに奇跡という博物館が必要だ、
人って違うかも知れないと勘違いする、そしてまた挫折する、
そして成長する、大人になる、老人になる、
そうではないかも知れないし、そうかも知れない。
ただ、一人の可能性、自分の可能性を最後の最後まで消し去らない。
ホームレスにも、生活保護を受けている人にも、
たとえ目の前で拳銃を頭に突き付けられている場面でも、
奇跡はとても論理的で、明快だ。
奇跡というのは、人間であるところの原初的な宗教の在り処、である。
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最終更新日 2024年09月29日 13時51分47秒
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