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2010年02月11日
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しかし前世界銀行副総裁・西水美恵子の情熱は
「リーダーシップ・メンター」にあるらしい。



前編のつづき・・・

管理職に就いた西水は、草の根で学んだことを仕事に生かし始めた。
世銀の「官僚的な組織文化をひっくり返して、
貧民に仕える文化に変えたかったから」と言う。


「真のリーダーシップ」養成に焦点を絞った。

夢は、「職員全員が、自発性と最高のチーム精神を思う存分発揮して、
仕事に出るのが待ち切れないほどの幸せを感じる」開放的な職場だった。

運転手から、秘書、エコノミスト、各種エンジニアと、
本気で職員「全員」のことを考えた。

「職種は何でも、自分の仕事に対する考え方を変えてほしかった。
 仕事が単なる仕事ではなく、情熱になるように」。

淡々と語る西水に、融資決断の厳しさから、
別名「鉄の女」と恐れられた面影はない。

「全職員の脊髄にあの火をつけよう」と、
1~2週間、途上国の貧村にホームステイをするように促した。


「優秀な企業は、顧客を深く親密に知ることから始まります。
 普通の視点ではなく、顧客の目そのものを通して
 世の中と自社を見る従業員こそ、ダイナミックな成長の糧です」
と断言する。

「世界銀行の顧客が誰なのか、考えてごらんなさいな。

 政界や財界の権力者ではありません」。

部下たちは、西水の提案をVillage Immersion Programと名付けた。
VIPをもじったところが面白い。
離村や貧民街に迎えられ、家族の一員として暮らす世銀職員。
参加者は全員揃って
「各々のナデイアと出会い、リーダーとして行動する情熱を授かった」
と語る。

西水の組織文化と意識改革の仕事は、
職員が積極的に参加し先導もする、学習のプロセスだった。
職員が揃って我らのものと言える目的があった。
夢見る職場をビジョンとし、はっきりさせた価値観を心底共有していた。

南アジア地域担当の副総裁に任命された後も続いた西水の改革は、
著名な経営学者やマネジメント専門家に注目された。
Society for Organizational Learning設立者でもある、
マサチューセッツ工科大学ビジネス・スクールのピーター・センゲ教授は、
西水のケースを著書で紹介している。
(The Fifth Discipline・The Art &
Practice of the Learning Organization)
この本は、英ファイナンシャル・タイムズの書評で、
史上トップ五書に入る経営専門書と絶賛された。

組織改革手法の第一人者として欧米を代表する
CEO経営コンサルタント、ロン・アシュカナズ氏も、
西水の携わった世銀改革を、希有なケースとして
Executive Leadership 賞を受けた著書に詳しく綴っている。
(The Boundaryless Organization・Breaking the Chains of
Organizational Structure)

2003年、西水は突然世銀退職を発表して知る人を大いに驚かせた。
「まず自分が最初に驚いたわ」と笑う。
「私が率いたタイプの改革は、
 リーダーのDNAに染まりがちという欠点があります。
 後々まで持続して成長できるように、そうならないうちに辞めるべしと、
 初めから覚悟していました。
 その時を見逃さないようにアンテナを張っていたのですが、
 ある日突然、降ってわいたようにピンときたのです。
 即時に辞表を出し、荷物をまとめて、二週間後に去りました」。

それでも西水は、後継者を選ぶことが不可能な立場上、
結果的に失敗だったと言う。
しかし、世銀に残る職員の意見は異なるようだ。
改革が蒔いた種は育ち続け、あのVIPもそのひとつだと、
評価されている。

その後の西水は、どのような組織から
指導者ポストへの誘いがあっても、全て断ってきた。

彼女の選んだ道は「自分自身のボス」。

現在は、さまざまな形で、優秀なリーダーを育成することに
情熱を注いでいる。
講演や「物書き」もその想いの一端である。
日経新聞夕刊コラム「あすへの話題」は評判が高く、
この連載で西水の名を知った読者も多い。

各界指導者層「三万人のエグゼクティブ」を対象にする
月刊総合情報誌『選択』に、
2008年12月まで四年越しで続けた連載
「思い出の国・忘れえぬ人々」でも、ファンが多かった。

この連載は、英治出版から
『国をつくるという仕事』(2009年4月)として単行本化され、
中・高校生から社会人まで、若い世代にも広く読まれ、
根強い人気を得ている。

講演やテレビ・ラジオ出演の依頼も、年二度の帰国では消化しきれず、
「ありがたいことです」と微笑む。

長年住み慣れた米国首都ワシントンに、
英国人の夫ウイッカム氏と在留を続けるが、
自称「第二の故郷」イギリス領バージン諸島で執筆に専念する日々が多い。
日本と、「立ち去ることを許してくれない」ブータンに通勤しながら、
世界中をインターネットで駆け回っている。



今の私は彼女の足元にも及ばない。

でも、私にできること・・・

経済大国の片隅で、
逆境に苦しみ光を求めている人々の環境の変化に
一緒になって対処してあげること。

・・・・・

困ったときに振り返る・・・・・・

・・・・・

私はその場所にいてあげたいと思う。





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最終更新日  2010年02月12日 01時51分43秒
[社会貢献・社会問題・財団(HBCF)] カテゴリの最新記事


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