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2008/07/02
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~



『クロノス城・アジト前』

「とりあえずなんとか家財道具は運び込めたか…」

ねじり鉢巻姿の藁人形が額の汗をぬぐう

「みんなお疲れ様~♪」

「麦茶あるですよ~♪」

アイナと白狐は大きなヤカンからコップに麦茶を注ぎながらみんなを呼ぶ

「意外と早く終わりましたねぇ」



「それにしても藁さん…その鉢巻似合ってますね」

エースがねじり鉢巻姿の藁人形を見て笑う

「俺はそれ以上にアルの服が気になって仕事にならんかったさw」

「・・・・」

ジャルデウの一言にアルテミスが赤面する

「でも、すごい技術ですよね…その合成なんとかってやつ」

「ところでさ…アルちょっと聞いてええ?」

「うん?」

「このさ…パンツのひもはほどけないん?」

ジャルデウがアルテミスのスリットから見える下着の紐を指差して聞く

「ちょっ!装備にかかった見た目だからこれはほどけません!」



「それにしても…不思議な技法だな」

「せやね…これで実際はブゥードゥを着てるんだもんなぁ」

ジャルデウは改めてアルテミスの方を見る

「あんまり見ないでよぉ」

「それだよ…ブゥードゥ着てるんだからこんなんしても平気なんちゃうの?」



「ちょっとぉ!」

アルテミスはジャルデウの手を叩く

「エース…グロはどうした?」

「あぁ…表でまだのびてますw」

「ホントに15往復したんだってねぇ^^;」

「適当に済ませばいいものを…」

「しかも報告に行ったらデンキチさん覚えて無かったらしいですよw」

「マジでか?」

「カイヌまで15往復?そりゃあまたご苦労だな…で、それをなぜ俺に言う?…って言われたらしい」

「デンキチらしいなぁ」

「厄日だね」

そんな話をしている所に悲魔が帰ってくる

「悲魔さんお疲れ様♪」

「麦茶どうぞです♪」

「ありがと」

「悲魔コンの方は終わったん?」

「うん何とかね…にしても運び込み全部やらせて悪かったね」

「運ぶだけなら楽なもんさw」

「片つけは…これから毎日留守番しながらやってくよ」

「私もしばらくはお留守番だから手伝うね♪」

「アイナさんアリガトね」

「ほんじゃアイナ嬢の合成までに身の回り品だけでも片つけますか」

そんな藁人形の一言でそれぞれの荷物を片つけはじめる
アルテミスの希望で二階を女の子達が使う事になった

「わぁ!いい眺めです♪」

「焔さんの所は窓らしい窓なかったしね」

新しいアジトの窓から夕日が照らす街をアイナ達は眺める

「アルさん…」

アイナはアルテミスを見つめる
しかし言葉はそれ以上続かない

「ゴメンね…絶対に成功するとは言えないの合成っていうのはそういうものだから」

アイナの心情を察したのかアルテミスは何も言わず見つめ返してくるアイナの肩を抱く

そして日が沈み…ついにその時がやって来る
特に告知はせず身内だけで執り行なう事をアイナが希望したので
泉にはSSDのメンバーとジャルデウだけが集まっていた

「焔さんはこないのかなぁ」

アイナは当たりを見回す

「来るような事は言っとったけどね」

「もう少し待つか」

悲魔がそう言うとアイナは黙ってうなずく
しかし焔は現れない
それどころか…徐々にギャラリーが増えはじめた

「やっぱここにおると目立つね」

「うむ、この人数でここに人がいれば成長の合成と相場は決まってるからな」

「これ以上待ってもいい事はなさそうだな」

野次馬が集まり始めたのを見て悲魔がアイナに告げる
アイナはカーラを2つ抱きしめると大きく深呼吸する
皆がアイナに駆け寄ると口々に声援を送る
声援を受けてアイナは泉の前に立つ
アイナは夜空を見上げもう一度大きく深呼吸をして目を閉じる
そしてカーラを泉に入れようとしたその時

「ちょっと待ったぁ!」

そう叫びながら焔がかけよってくる

「準備に手間どって遅れちまったよ…悪かったな」

焔はアイナの顔を覗きこみながら片手で「悪い!」っというしぐさをする
そこへメンバーがかけよってくる

「準備ってなによ?」

ジャルデウは興味ありげに質問する

「そんなたいした事じゃないんだ…今まで使ってたカーラにこいつがついてて新しいのにないからさ」

焔はそう言うとポケットから真っ黒い指輪を取り出す

「前も気になったんだけど…それって特別な能力とかあるの?お前が作った物だしさ」

悲魔はそう言って焔から指輪を取ってくまなく調べる

「いや…ただのパンプキンリングを黒く塗っただけだぜ」

焔はさっと悲魔から指輪を取り返すとアイナが抱いている新しいカーラの爪にそれをはめる

「よし…これで見た目はおそろいwなんかうまくいきそうな気がするべ」

焔はアイナの頭を撫でる
アイナは微笑んで何度もうなずく

「でも大丈夫なの?変な物を一緒に泉に入れて」

アルテミスは心配そうに悲魔と焔を見る

「験を担いでスパクラとか沈めるのもおるしね」

「それで成功し続けてる人もいるしね」

「気の持ちようだなw気合の問題でさ…なんていうかダメじゃないか?って思ってると、そういう空気みたいなものを呼んじまうんだよな」

「そそ…それでも失敗する時はするし…成功する時はするからねw」

そんな言葉を聴いて納得したのかアルテミスは数回うなずく

「ではいきます!」

アイナはそう言うが早いかカーラを2つとも泉に投げ入れる

「ちょwww早すぎw」

ジャルデウのツッコミにアイナが頭を下げる
泉は沈黙を続ける

「アルの時も待たされたからな…変な物が一緒で悩んでたりしてな」

「ありえるね」

「ダメ…なのかな?」

「まだなんとも」

そんな会話が続く中…泉はまるで何もなかったかのように小波1つ立たない

「最近…成長の合成してないけど…こんなに長かった?」

「アルの時も長かったけど…ココまでじゃなかったような」

「失敗で浮いてもこないね」

「両方消えちまってたりしてw」

「Σ(´ロ`;)」

「ジャルさん!」

「ゴメン…」

集まったギャラリーも飽きたのか帰りはじめる

「これは異常事態だろ!」

「確かにココまで反応がないのはおかしいね」

「ちょい…お前中入って見てこいよw」

ジャルデウはそう言ってグロを呼び寄せる

「いいっすよw」

グロはそう言うとその場で脱ぎはじめる

「ウソだってw」

ジャルデウは慌ててグロを止める

「でも…この中ってどうなってるんですか?」

白狐は泉を覗き込んでそう言う

「どうなってるって…確かにそう考えた事はないな」

「ただの泉っすねw」

首をかしげる悲魔の横でグロがあっさり答える

「なんでお前がわかるんだよ!」

「だって…俺よく入るし…ここw」

グロの言葉に全員の目が点になる

「ほら暑かった日とか…風呂に入れない時とか便利っすよw」

グロは平然とそう答える
全員の顔がひきつる

「おおお」

泉を覗き込んでいた白狐がそう声を上げる
全員が一斉に白狐の元にかけよる
アイナがカーラを投げ入れた辺りに泡が浮きはじめる
そのうちだんだんと泡の量が増え始める
と同時に泉の水が泡の出てる辺りを中心に黒く変色を始める
身の危険を感じたのか白狐を除いた全員が一斉に泉から離れる

「おおおお」

白狐はさらに泉に身を乗り出して覗き込む
藁人形はすばやく白狐にかけよると小脇に抱えて泉から連れ去る
その直後泉から黒い煙のような物が溢れ出す

「絶対ににヤバいって…おかしいだろこんなんw」

「確かに…こんな状況は初めてだな」

「お前が変なもん入れるからだろ!」

「他の物入れる奴だっているだろ!…それに風呂代わりに使う奴だっているんだぞ!」

「それや!お前が風呂代わりに使うからこうなったんや!」

「えええ!俺っすか?」

メンバーがそんなドタバタを始めた時…泉がぼんやりと赤く輝く

「ね、ねぇなんか変化があったみたいよ」

泉の変化に気がついたアルテミスが泉を指差す

「みたいだな…どうする?」

「どうするったって…なぁ」

「私…行ってみます!」

アイナはそう言うと泉にかけよる

「あ、アイナ嬢!ちょっと!…行っちまったよ…」

「とりあえず行こう」

悲魔の一言で全員がアイナの後を追う

「失敗なのかなぁ」

アイナは泉覗き込んでそうつぶやく
泉には赤黒く怪しく輝くカーラが浮かんでいた

「完全体のカーラって…こんな色か?」

「いや…違う気がするけど」

「こんな時はチャットでしょ♪」

アルテミスは自分のチャットを取り出して泉に浮いたカーラを調べる

「どうなん?」

「まだ…って自分ので見ればいいでしょ!」

「でた!…けど…UNKNOWN…」

「わからないって訳か」

「カーラにしてカーラにあらず…ってか?」

「ちょ…何これ」

「どうしたん?…こ、これは…」

「ほほう…これは奇怪な」

「ある意味…とんでもない物ね…これ」

「STR 、DEX 、STA 、INT の4補正と4属性…オールマスターに両吸収」

「さらに防御とクリティカルがついて両スキルがプラスときたかい」

「それって凄いの?」

「凄いっていうか…ありえないだろ全部つくなんて…お前の策略なんだろ?」

「いや…こいつは誤算だよ」

焔は苦笑いを浮かべる

「でもさ…これって装備しても大丈夫なん?」

「性能はすごくても…私はいやだな…怖すぎる」

「だよな…」

「ほんじゃ俺がw」

そう言ってグロが泉に浮かんだカーラに触れる…
その瞬間グロが炎に包まれる

「うげがぁぁぁぁぁぁ!」

叫び声を上げてグロが転げ回る

「ちょwwwあぶねぇ!消火!消火!」

ジャルデウが足で蹴ってグロの身体についた火を消す

「ど、どうする?…これ」

「もしかして…正当な持ち主以外は触れんとか?」

「可能性はあるけど…その確証もないね」

「と言ってこのままにしとくわけにもなぁ…」

全員がアイナを見る
アイナは苦笑いを浮かべる

「バケツと水持ってきました!」

「持ってきたです!」

エースと白狐が水がなみなみ入ったバケツを持ってくる

「よし!これで準備はできたでぇ」

ジャルデウはアイナにバケツを向けてかまえる
アイナは大きなため息をつき恐る恐るカーラに手を伸ばす
そしてアイナの指先がカーラに触れる…

「だ、大丈夫だよ…うん大丈夫!私触れるよ♪」

アイナはそう言ってカーラを掴んで夜空に掲げる

「おおお…良かった…」

「うん…良かったねアイナさん」

「アイナちゃんおめでと♪」

「なんや…これはこれでおもろないなぁ…」

「まぁそう言うなってw」

焔はそう言ってジャルデウの背中を叩く

「それはそうと…事情くらい説明してくれないか?誤算とはいえ何かたくらんでいたんだろ?」

悲魔は焔を見てそう言う

「ま…そのうちおいおいなw」

焔はそう言って笑いながらアイナに歩み寄りアイナの頭を撫でる

「とりあえず…触れたはいいけど…装備できるん?」

ジャルデウに言われアイナはカーラを装備する
全員がアイナに注目する

「うん…特に何も変わらない気がするけど…」

「そっか…それなら良しだね」

「そう考えると羨ましいなぁ…最強の成長武器って事でしょ?」

「まぁ…データー上はそうなるね…ただ物の判別ができないくらいだから当てになるかどうか」

「それもそうだな」

「でも…とりあえずおめでとう♪って事でしょ?」

「だな…」

「それじゃ祝賀会にしますか」

「パーっといきましょう!」

「じゃんじゃん持ってこーーーーい!です♪」


…『To Be Continued♪』





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Last updated  2008/07/02 10:31:15 AM
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