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2010/10/28
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~


『クロノス城』

ゲート前に狂戦士とパンクスとガツガツが集まって作戦会議をしていた

「もうすぐ東の空が明るくなるな」

狂戦士が空を見上げてそうつぶやく

「東門は完全に閉じてるけぇ攻め込まれてもそうは落とせんだろ」

パンクスが広げた地図を指差してそうつぶやいた

「問題は南か…いけそうなのか?」



「愚問…と言いたいが敵の数にもよるな」

腕組みをして柵にもたれかかったガツガツはそう答えた

「少なくともゾルジャーと雷鳴が応援には来てくれる…粘れるだけ粘って篭城だな…門はすぐ閉められるのか?」

ガツガツの答えを聞いた狂戦士が今度はパンクスに質問した

「門の封鎖の準備はできてるけぇ、その時はうちが全力で門を守る」

パンクスの答えに狂戦士はうなずいて返事をする
その時…城壁の見張りが角笛を鳴らす

「現れました!…まだ距離はかなりありますがかなりの数です!」

ゲート前にそう言って伝令が走ってくる

「チッ思ったより早かったな…じゃあ解散だ」

狂戦士はそう言って手を出した

少し間をおいてからガツガツが手を乗せる
3人は顔を見合わせるとうなずいて解散した


『クロノス城 東門』

東の空が明るくなりだした頃、クロノス城はモンスターに完全包囲されていた

「すげー数だな」



「どうする?」

ダークフレイムのボブが狂戦士にそう聞いた

「とりあえず弓と魔法職、聖騎士は城壁に上がって迎え撃つ…恐らくあのでかい奴らが門を狙ってくるだろうが…直接越えて来る奴らが厄介だからな」

狂戦士がそう言うとボブが指示を飛ばし遠距離攻撃できる者達が城壁に集まる

「こっちから手を出したらそれで始まっちまう…むこうが動くまで待機!…少しでも長く引っ張りたいからねw」

「そうだなw…じゃあ俺は降りる」

ボブが笑いながらそう答えた時…南門で開戦を告げる声が上がる
それと同時に東門を取り囲んでいたモンスターが堀を越えて攻撃を仕掛けてきた

「チッ…始まっちまったか」

狂戦士が合図をして近寄ってくるモンスターに矢と魔法…スラッシングウェブが放たれる

「左!あのでかいのを門に近づけるなよ!…残りは直接越えてきそうな奴を狙え!」

狂戦士の檄が飛ぶ


『クロノス城 南門』

魔法職と弓を使える者が堀の内側から援護攻撃を続け
直接攻撃できる者が堀の外側で津波のように襲い掛かってくるモンスターを押し返していた

「そこ!単騎で飛び出すな!押し返せればいいんだ…無理に踏み出すな!」

ガツガツは戦いながら指示を飛ばす

「予想以上の数だな」

ガツガツの左側で戦うパンクスがそうつぶやく

「こっちはいいさ…向こうは完全な防衛だからな…押し込まれたらかなりしんどいと思うぞ」

「そうだな」

「そういえば、頼んでおいたものは?」

「ばっちり橋に仕掛けたけぇ下がる時に爆破させる」

「さすが廣島一家…いい仕事するよw」

ガツガツはそう言ってパンクスに笑いかける


『クロノス城 東門』

「クソ!壁に取り付かれた…弓は下がれ!魔法職は全力で壁に取り付いたゴキブリを引っぺがせ!」

狂戦士は壁を登って来た敵をなぎ払いながら指示を飛ばす
弓部隊は城壁から降りると陣を構えて一斉に城壁の外めがけて矢を放つ
代わりに待機していたメンバーが城壁に上がって登って来た敵と戦う
そんな中…白狐はポーション等を抱えて走り回っていた

「白狐!無理するなよ!」

グロはそう言いながら城壁の上で戦う

「はいです!」

白狐は元気よく返事をして走り回る

「悪いなお嬢ちゃんw次はこの荷物をあっちのマジシャンのとこに届けてくれ…そしたら下で待機だもうちょっとだから気をつけてな!」

「はーい!がんばるです♪」

白狐は狂戦士から荷物を預かるとマジシャンのところに走った
その時…うめき声と共に1人の戦士が城壁から落下する
戦士に手傷を負わせたクローカー2匹が白狐に襲い掛かる

「しまった!クソ!」

狂戦士はそう叫ぶとそれを聞いたグロが急いで白狐のところに走る…しかし到底間に合う距離ではない

「白狐!後ろ!」

グロがそう叫んで白狐が振り向いた時…クローカーが襲い掛かる
次の瞬間…壁に張り付いた敵を足がかりに何かが空中に飛び上がり白狐に襲い掛かった2体のクローカーに上空から無数の矢を撃ち込むとそのまま城壁の上に着地してクラッシングフォールでクローカーにとどめを刺した
それはバウルを持った金色の髪をなびかせる女戦士だった

「柊姉ちゃん!」

白狐がその女戦士の後姿を見てそう叫んで駆け寄ろうとする

「白狐!行きなさい!あなたにはやる事があるんじゃないの?」

柊は振り向きもせず白狐にそう言った…白狐は狂戦士から預かった荷物を見る…そして口をキュッと結ぶと

「はい!」

白狐は元気よく返事をして走って行った
柊はうなずきながら白狐を見送ると矢を放ちながら狂戦士の元に駆け寄る

「白狐の姉の柊と申します…たいした力になれるかはわかりませんが参戦いたします」

「それはありがたいな!」

「で…今はどちらが手薄で?」

「上が手薄だが弓なら」

狂戦士がそう言いかけると柊はバウルを背負ってカーラを装備する

「なるほどね…バイってわけかwじゃあ、今さっき白狐に向かってもらったマジシャン達のガードを頼む」

「かしこまりました」

柊は狂戦士に頭を下げるとマジシャン達のガードに向かった


『クロノス城 南門』

「クソ!かなり押されてるな…負傷者は?」

ガツガツが近くで戦っているメンバーに声をかける

「3人です…命に別状は無いので後方支援に回らせました」

「了解だ!」

ガツガツは報告したメンバーの背中を叩いて励ますとパンクスの元に走った

「これ以上押されるとねじ込まれる…ここが分水嶺かもな」

ガツガツがパンクスの耳元でそうささやく
パンクスはうなずいて返事をする

「豪さん!アレをやるけぇ準備にかかってくれ!」

パンクスは豪力丸に指示を飛ばす
それを聞いた豪力丸は敵をなぎ倒しながら後方へ走って行った
パンクスとガツガツは目で合図しあうと防衛ラインを少しづつ下げ始める
その時…敵陣の奥の方で爆風のような物が起こる

「なんだ?」

「なんじゃろねぇ」

パンクスとガツガツは敵をあしらいながら爆風の上がった辺りに目を凝らす
すると今度はそれよりも近いところで爆風が上がる
そしてそのまま徐々に近づいてくる
気が付くと周囲の敵の指揮系統が完全に乱れはじめていた

「これは…チャンスかもな」

ガツガツがそう言うとパンクスもうなずいて下げ始めた防衛ラインを立て直す
次の瞬間…かなり近くで爆風が巻き起こり敵が吹き飛ばされているのが見える
そしてその謎の爆風はパンクスとガツガツのいるすぐ正面で起こるとそこからデンキチとゼン、ヒロノが現れた

「待たせて悪かったな」

デンキチはそう言いながら手を上げるとガツガツ達の前に新しい防衛ラインを展開させた

「どいつもこいつも…ほんとバカばっかだな」

ガツガツは呆れ顔でそう言ったかと思うと3人の方を見てニヤッと笑う

「よし!本隊と右翼はここで防衛!左翼は東門の応援…散開!」

デンキチの指示が飛び防衛ラインが一気に動き出す

「これで少しは余裕が出来るだろ」

デンキチはそう言うとガツガツの耳元で何かをささやいた
ガツガツの顔色が変わり

「お前…マヂで言ってるのか?」

真顔でデンキチに聞き返した

「ちょっとばかり借りがあるんでな」

デンキチはそう言って笑うとゼンとヒロノに目で合図を送る
それを見た2人はうなずいて返事をした


『エンタイスの森』

「ここは日が落ちてから来るもんじゃないな」

森の入り口に立った藁人形がそうつぶやいた

「ホーホーいっとるし…肝試しにはもってこいやねw」

ジャルデウはそう言って笑う

「命を落としかねないリアルな肝試しだがな」

藁人形は手に持った灯りで顔を下から照らしながら薄ら笑いを浮かべる

「ちょっと!やめてよね!」

アルテミスは真顔で2人を睨みつける

「アルはこういうのは苦手なんか?」

ジャルデウも藁人形のまねをして顔を下から照らしながらアルテミスに近寄る

「急いでるんでしょ!…まったく」

アルテミスは腕組みをして2人を怒鳴る

「これ以上続けると後ろから狙われかねない…行くか」

藁人形はそう笑いながら言うとまた走り出した
しばらく走ってから藁人形はふと立ち止まる

「こんなに殺気に満ち溢れてるってのに…敵がいない」

「しかしずっと見られとるね…ほんまに出たんちゃうw」

藁人形とジャルデウの言う通り森は尋常じゃない殺気に満ち溢れていた
…が、入り口からここに至るまでに戦闘はおろか一度もモンスターの姿を見ていない

「止まったのは失敗だったな…囲まれた」

ニライがそうつぶやく
全員が悲魔を守るように陣形を立てる

ドサッ!

その時…すぐ近くに何かが落ちた音がする
藁人形は音のした方を灯りで照らす

「ち、ちょっと…なによアレ」

いち早く灯りが照らし出したモノを見たアルテミスが鳴きそうな声でそうつぶやく

「これは…笑えないな」

藁人形はそう言いながら全員に目で合図を送る
灯りに照らし出されたモノは何かに喰いかけられたようなモンスターの死体だった
藁人形達の周囲や上から
何かを引きずるような音
クチャクチャという何かを食べる音
殺気と共にそんな不可解な音が辺りに響く

「少し風通しをよくしようかしら」

凛がそうつぶやくと目を閉じて詠唱を始める
藁人形たちの周りで風がそよいだかと思うと次の瞬間その風は轟音を立ててうねる竜巻に変わり周囲の木を薙ぎ倒しながら広がっていく
そして風がやむと同時に薙ぎ倒された木などが周囲に降ってくる

「ちょwww少しって、木…ほとんど無いやんw」

ジャルデウの言葉通り森の木がほとんどなくなってしまっていた

「あら…さじ加減を間違えたかしらw」

全員が唖然とする中…凛は平然と笑う

「来るぞ!」

藁人形がそう叫ぶと周囲の残骸から無数の影が立ち上がって近寄ってくる

「ニライさん…アレって」

影を見たモネがそう声をあげる

「梟らしいな…しかも食事の邪魔をされてご立腹らしい」

ニライは身構えてそうつぶやく

「数が多すぎるな…無駄な戦闘は今後の行動に支障をきたす」

藁人形はそうつぶやいてチラッと森の奥を見る

「幸い…さっきのさじ加減の間違いでゴールが見える、一気に抜ける…アル、加洋、ケツは任せたぞ!」

藁人形はライオンハートの咆哮をあげて森の奥目指して走り出した
走り出したと同時に梟が一斉に襲い掛かってくる
先頭を走る藁人形とニライは立ち塞がる梟を蹴散らし
ジャルデウとリュウがスラッシングウェーブで弾き飛ばす
アルテミスと加洋は矢を放ちながら追いかけてくる梟を引き離す
そして藁人形達が森の奥に着いたところで凛が詠唱を始める
数が数だけにアルテミスと加洋で捌ききれなかった梟が追いついてきて藁人形たちを取り囲もうとした時

「まったく…しつこいのはモテないんだから」

凛はため息をつきながらそう言って胸に手を当てて目をつむる
すると地面から勢いよく水が湧き出し凛の前に水の壁を作る
水の壁はどんどんと高くなり、それはあっという間に見上げるほどになる

「消えておしまい!」

水の壁は轟音を立てて上から崩れ始め大きな津波となり梟を飲み込んで押し流していく

「これは」

「スゲw今日からここはエンタイスの丘やねw」

その場にいた誰もが呆然とする中
ケープをかぶった悲魔だけが入り口の封印を解く作業を続ける
しばらくすると何もなかった壁に扉が出現した
そして悲魔は無言で藁人形の肩を叩く
藁人形はうなずいて返事をすると

「さて…行きますか」

そう言って出現した扉を押し開いた


…『To Be Continued♪』





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Last updated  2010/10/28 07:40:43 AM
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