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2013.06.04
XML
カテゴリ: 読んだ本
訳:ヘレンハルメ美穂・山田美明

2009年4月 早川書房より


彼女の後見人ビュルマン弁護士は、復讐を誓っていた。
ビュルマンはリスベットの過去を徹底的に洗い、彼女を心の底から憎む人物を探し出した。
彼はその人物と連絡を取り、リスベットを拉致する計画が動き始める。
その頃、月刊『ミレニアム』の発行責任者ミカエルらは、重大な決断をしていた。
ジャーナリストのダグとその恋人ミアが進める人身売買と強制売春の調査をもとに、
特集号を出版することを決定したのだ。
ダグの調査では、背後にザラという謎の人物がいるようだった。
旅行先から帰ってきたリスベットもダグの調査を知り、独自にザラを追い始めた。
だがその矢先、彼女の拉致を図る者たちの襲撃を受けた!

(上巻 表紙裏 紹介文より)


このシリーズ、本当の主人公は誰なんだろう?
前作を読んだ時に、ミカエルが主人公かと思っていたんですが、今作ではリスベットのよう。
タイトルが「ミレニアム」でミカエルが出版している雑誌名でもあり社名でもあり、
サブタイトルが「ドラゴン・タトゥーの女」とまさしくリスベットを指している。
どっちなのかわかりません。

時間的には前作の続きから、新たなストーリーへと進みます。



新書版(左)   文庫(右)

以下、粗筋と感想になります。ネタバレに注意。






























リスベットは前作で、ハッキングして得たヴェンネルストレムの情報を元に、
簡単な詐欺の手口で、ヴェンネルストレムが不正に得ていた多額の資金を奪い取っています。
詐欺ですが、ヴェンネルストレムは既に死んでいるので、警察にも誰にも追求されることなく
大変な資産家となったのです。

ミカエルに失恋して、そんな自分に嫌気がさしたリスベットはその資金で、
スウェーデンを離れて長期の旅行へ。

海外で豊胸手術をしたリスベットは、旅行先のグレナダでジョージ・ブラントという
年下の男と知り合って、ベッドを共にする仲になります。
豊胸手術がバレるかどうかを試したかっただけのようですが、

ジョージを迎えにいくのです。
このあたり、他人に無関心だったリスベットが少し変わりつつあるのかな?

また同じホテルに泊まっていた、あるアメリカ人夫婦を知ります。
夫であるフォーブス博士は妻に対して暴力を働いているらしい。
リスベットは、フォーブスがハリケーンの到来に乗じて妻を殺そうとしているのを目撃、

フォーブスは竜巻に巻き上げられて、命からがらリスベット達はホテルへ逃げ込み、
フォーブスは嵐の後に遺体で発見。
このエピソードが後にどう関わってくるのかがさっぱりわかりません。
『女を憎む(暴力を振るう)男を憎む』たんにリスベットの性格を表しているだけ?

リスベットはスウェーデンに戻り、今までのアパートとは別に広くて綺麗なアパートを購入。
住まいを移します。


その頃、リスベットの後見人であるビュルマン弁護士はリスベットへの復讐に燃えていました。
立場を悪用してリスベットへ性的暴行を加え、その報復として叩きのめされ
リスベットの言いなりになるしかなくなったくせに、逆恨みなのです。
リスベットの過去をくまなく調べ上げ、自分と同じくらいリスベットを憎んでいる相手を探し
共闘を持ちかける。
その相手から依頼を受けたという「金髪の巨人」が現れ、リスベットの拉致・始末を請け負う。
いつ襲われるかと思うと、怖かったです。
終盤で判明するんですが、リスベットを憎んでいる相手というのがザラチェンコでした。
そして、その仕事上のパートナーである金髪の巨人がニーダーマン。


その頃、ミレニアムではダグというフリージャーナリストと、その恋人ミアとが追っている
「女性の人身売買と強制売春」というテーマについて、特集記事を出そうとしています。
この人身売買の黒幕がザラチェンコ。

そしてリスベットもザラを追い始め、居場所の手がかりを求めて
ダグとミアに会いに行きます。
2人に面会してリスベットが帰った直後に、ダグとミアは殺され、
その犯人として警察からリスベットが追われることになってしまうのです。

リスベットの無実を信じるミカエルや、元の勤め先であるミルトン・セキュリティーの
ドラガン・アルマンスキーらは真犯人を捜すための捜査を始めます。


警察よりはリスベットの方が情報戦に長けているので、警察の包囲網は怖くない。
ただ、ザラ側から伸びてくる手が恐ろしいのです。
ザラ達はリスベットを捕まえようとして、本人も襲ったし、友人のミミも誘拐されたりします。
それを請け負うのはニーダーマン。
この人、体が大きく力が強い上に先天性無痛症なので、ダメージを与えても動きが止まらない。
ちょっとヒグマみたいで怖かったです。


そしてリスベットが『最悪の出来事』と評する過去の事件が明らかになります。
それはリスベットが知的障害があるとして後見人を付けられている理由でもある。

実はリスベットの父はザラチェンコでした!
しかもニーダーマンはザラの息子で、リスベットの異母兄弟。
ザラは、ロシアから亡命してきた暗殺を請け負っていた有能なスパイだったのです。
スウェーデンの公安警察は、ザラを受け入れ、その存在を隠す代わりに
彼の持つ情報を有意義に活用していました。
ザラは酔って問題を起こしたりもしていましたが、公安警察によって全部もみ消されていた。
若い頃のザラは、リスベットの母に手を出し、双子の娘が生まれた。
しかしザラは母に暴力を振るい、それを許し難く思った12才のリスベットは
ザラの車に瓶に入れたガソリンと火の付いたマッチとを放り込んだのです。
ザラは片足を切断するほどの大やけどを負い、公道で人を乗せた車が炎上した事件では
さすがの公安警察も何もなかったことにはできなくなり、秘密保持のために
リスベットを障害者として特殊な病院に幽閉したのです。
数年後、公安警察が予期しなかった弁護士ホルゲル・パルムグレンの調査と意見具申により、
後見人をつけることを条件にリスベットは社会に出られるようになったのでした。

そしてパルムグレンが後見人となりました。。
ミカエルやドラガンのようなリスベットの数少ない理解者の1人。
パルムグレンが脳卒中で倒れたため、ビュルマンが後を引き継いだわけです。
しかしビュルマンは、ザラが亡命してきた時に関わりがあった人物。
本人はザラとリスベットの関係を詳しく知らなかったようですが、
作為的にビュルマンが選ばれたと思われます。


最後はリスベットとザラとの戦いに。
肩・腰・頭の3箇所を銃で撃たれ、穴に埋められたものの、リスベットは自力で這いだし、
斧でザラに重症を負わせます。
しかし瀕死のリスベット。
そこへ、リスベットを探していたミカエルが駆け付け、リスベットの命を救うのでした。

撃たれた時には本当にビックリしました。
死んだかと思った。
その後で動き出したので、リスベットもニーダーマンのような無痛症?と思いましたが、
違ったようです。
ミカエルに救われて、リスベットの恋はまた再燃するのかな?

ニーダーマンはひぐまのように恐ろしいんですが、暗闇とかオバケ・怪物が怖いのです。
土から這い出たリスベットを見て、ゾンビのように思ってダッシュで逃げた。(笑)
いや、よかったです。
そんな弱点がなかったらリスベット瞬殺されてたよ。

ハラハラする展開で、先が気になってどんどん読み進む感じでした。
ミレニアム3も楽しみです。





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Last updated  2013.06.04 17:38:13
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