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2015.06.15
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カテゴリ: 読んだ本
1996年07月 偕成社より
2006年04月 新潮社より文庫化


精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から
幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。
建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、
数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。
痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。

(裏表紙 紹介文より)


『鹿の王』がとても面白かったので、同じ作者の別のシリーズにトライ。
守り人シリーズの第一作になります。

政治・民族・医療倫理など多数の問題を含んでいた『鹿の王』と比べると、
純粋な冒険ファンタジーという感じ。
書き方もやや低年齢向けな印象があります。

ただ、わかりやすく問題提起していないというだけで、世界観の中には同じ問題を

新ヨゴ王国が建国にあたり先住民ヤクーの土地を奪っていたり、
宗教として始まったであろう星読が政治の中枢を押さえていたり、
帝の威信を守り政治を円滑に進めるために影の暗殺組織があったり、
建国の歴史をゆがめて伝えていたり。
大人も十分に楽しめるファンタジー小説だと思います。

作者の後書きで、子供の頃に出会った数々の物語---佐藤さとるの『誰も知らない小さな国』や、
いぬいとみこの『木かげの家の小人達』、サトクリフの『ともしびを掲げて』『運命の騎士』
などの一連の歴史物語や、トールキンの『指輪物語』、ル・グウィンの『ゲド戦記』など
に強い影響を受けたとあり、なるほどと思いました。
サトクリフの作品みたい、とはずっと思っていたんですよね。
これらの物語が児童文学として出版されていたので、自分の作品も児童文学の出版社を

うん、読んでいてわかります。


紹介文に『老練な女用心棒』とありますが、30歳です。
熟練はしているけど、老練じゃないよね。
『幼い』とありますが、皇子チャグムは11~12歳。
大人ではありませんが、幼いというよりは少年ですよね。


心に傷を負っているバルサがチャグムを守り暮らしていることで、
自分の育ての親の心を理解したりしていく様子が丁寧に書かれていていました。

読んでいる雰囲気で悲惨な事態はあるまいと思え、軽い感じで楽しく読めました。






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Last updated  2015.06.16 17:58:04
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