すい工房 -ブログー

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2008年01月30日
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 はじらうように、うつむいた面持ちでつぶやく川上さんの、その先の言葉は、容易に想像できた。

 なんとなく、わかったけれど。
 それを先どることは……何となく、できなかった。

 口が動かなかったと、言ったほうがいいかな。

 川上さんが言いたいことは予想できたけれど、あえて彼女が告げるのを……待っていた。

 予想がハズレていてほしいとの、思いもあったのだと、後になってそう思う。
 このときの私は、トクトクと小さな鼓動を感じながら、息をつめて川上さんの言葉を待っていた。

「で……できれたら、三島さん、紹介してくれないかな……なんて……」

 テレ隠しで、川上さんはカラ笑いしたけれど、頬は赤く染まっていた。

 彼女の言葉は、想像通りのもので。

 胸が重く、沈んでいくのを、私は感じていた。

 ……できれば、聞きたく、なかった。
 私の返事は、決まっているから。

 彼女の意向には……添えないから。

「……悪いけど……それは……ちょっと……」

 言いにくくて、途中、つまりながらそう告げると、川上さんは驚いたように顔を上げて、大きな瞳を瞬かせた。

 意味がわからなかったらしい。
 けれど、数秒の遅れがありながらも、彼女は私の言葉を理解してくれた。

 赤い頬をさらに赤くして「き……気にしないでください!」とアタフタと手を振っている。

「そ、そうですよね! 突然、こんな話をされたって困りますよね!」

 私はなんともいえなくて、あいまいな笑みを浮かべるしかできなかった。

 それから気まずい雰囲気になって、どちらともなく、黙りこくってしまう。
 互いに、飲み物、食べ物に手をつけて、会話のない時をすごしていた。

 そうしているうちに、いくらか落ち着きを取り戻したのだろう。

「……あの」と、川上さんが声をかけてきた。

「……どうしてだか……聞いても、いいですか?」

 そうつぶやいた川上さんは。
 顔からは赤みが消えて、いつもの彼女に戻っていた。






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最終更新日  2008年01月30日 22時16分39秒
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