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2004年10月26日
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カテゴリ: 起業・経営
★「戦略論の知識があることと、勝てる戦略を構築できることの
  間には大きな隔たりがある。」(p26)

★「マーケティングの究極の目的は<人の嫌な気持ちを知ること>」(p110)

★「アウトライヤーのなかにこそ、イノベーションの鍵があることが多い。」(p134)

★「自分が思考している最中に「今はイメージで考えている」と意識したり、
  意図的に右脳と左脳を上手に行ったり来たりできることが大切」(p80)

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   【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~
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    『戦略「脳」を鍛える』 御立尚資
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●「孫子の兵法」や「クラウゼヴィッツの戦争論」を読んだ軍事参謀同士が戦ったら

 どうなるでしょうか?同じ戦略論を学んでいるのだから、勝敗がつくことはない?

 彼らは、いつまでも終わらぬ戦いを繰り広げるのでしょうか??


●そんなことはありませんね。囲碁や将棋において「定石」を学んだ者同士が

 戦っても必ず決着が付くのと同様、戦略論を学んだもの同士にも勝ち負けはつきます。

 その勝敗を分けるものは何か? それがずばり<戦略「脳」>…定石を超え、優れた

 戦略を打ち出すこの「脳力」のことを、本書では「インサイト」と呼んでいます。


●本書はこの「インサイト」の構成要素を6つの要素に分解し、それぞれ実例を交え

 分かりやすく紹介しています。気をつけなければならないのは、決して「定石」を



 往々にして1人よがりに陥るか、定石の範囲を出ない陳腐なものになりがちです。


●ただし本書に備えられたトレーニングでは、その「定石」とそれを超えた

 「インサイト」をバランスよく鍛えさせてくれるので、心配ないでしょう。

 これから経営を学んでみたいという初心者にも、単なる学問を超えた実践的な

 応用力を身に付けたいというプロフェッショナルにも、お薦めできる1冊です。



   【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~
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★「アウトライヤーのなかにこそ、イノベーションの鍵があることが多い。」(p134)
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●「特異な例の中にこそ、現状を打破し大きな飛躍を遂げる鍵があることが多い」。

 歴史を振り返ってみても、停滞した時代を切り開いてきたのはいつも「常識」や

 「平均」を大きく外れた、「異端児」と呼ばれる者の存在でした。今で言うなら

 小泉首相やソフトバンクの孫正義氏など、まさにその性格が強いといえるでしょう。


●これはビジネス、戦略論の世界においても同じことが当てはまります。

 例えば本書に出ているゴキブリ用殺虫剤の例が顕著でしょう。ある殺虫剤メーカーが

 週にゴキブリスプレーを1缶も使うという特異な顧客を調査したところ、彼らは

 ゴキブリが死亡した後も、動きが完全に止まるまで使い続けていたことといいます。


●その顧客にとって問題なのは「ゴキブリが生きてるかどうか」よりも「ゴキブリが

 動いているかどうか」だったのです。アウトライヤーに注目した結果、この殺虫剤

 メーカーは「麻痺剤入りのスプレー」で業界にイノベーションを起こすことに成功

 したといいます。「特異例だ」と無視していた多くの企業は涙を呑んだことでしょう。


●さてこの「アウトライヤーに注目する」という方法は人間関係においても使えます。

 自分が何となく「小さく纏まってしまってるな」とか、毎日が「マンネリ化してる」

 などと感じるときは「異端児」と呼ばれる人にコンタクトを取ってみましょう。

 必ずや「セルフ・イノベーション」のヒントがそこにあることを約束しますよ。




□■エッセンス■□

「アウトライヤーのなかにこそ、イノベーションの鍵があることが多い。」(p134)

▼あなたの周りの「特異例」、「異端児」に注目してみよう。


□■今日の紹介書籍■□

『戦略「脳」を鍛える』  御立尚資

『戦略「脳」を鍛える』

オススメ度★★★★★満点!

→・経営者・コンサルタント
  ・左脳と右脳の使い分けを学びたい方
  ・定石を超えた「インサイト」を手に入れたい方






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最終更新日  2004年10月31日 15時27分08秒
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