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手紙をありがとう。私のことを覚えてくれていて嬉しいと思います。あなたと別れたのは全て私の問題です。私だけの問題で、私の我侭だったのです。あなたが謝る必要なんてどこにも無いのに。心配してくれてありがとう。精神以外は元気です。もう私のことは気にしないで下さい。私はあなたには必要の無い人間です。私はあなたにもう会う事は出来ません。早く新しい恋を見つけて幸せになってください。さようなら。お元気で。それだけの手紙だった。封筒には差出人の名前さえ書いていなかった。消印は彼女の居た街のものではなかった。彼女はもう、僕を必要としていなかった。さようなら。はっきりとそう書いてあった。もう僕は過去の人間なのだと思い知らされた。寂しかった。悲しかった。でも仕方が無かった。これが彼女の出した答えであり、そして まぎれもなく僕の現実だった。僕たちの恋は完全に、そして完膚なきまでに終わったのだ。
2004/11/30
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BARロング・グットバイの店の美点の一つは、窓側のカウンター席だ。この店は駅前ロータリーに面したビルの7階にあり、天井から床まで届く大きなガラスがはめ込まれていて、壁一面が大きな窓になっている。夜になると 駅前の本屋や飲食店。パチンコ屋やスーパーマーケットのネオンと、遠くに見える団地の明かりが景色を彩る。。さらに遠くには、他の街の高層ビルの点滅灯や河に架かる橋のライト。それに住宅街の街灯が光の絨毯のように敷き詰められていてその様は、空気の澄んだ山の上から星空を見るようだ。僕はその夜景がとても好きだ。 店内はカウンター7席と4人がけのテーブルが一つ。店の中央にハーフサイズのビリヤードテーブルが置いてある。パーティーのときなどは臨時のテーブルにも使われる。壁には古いジャズレコードジャケットやデイヴィット・ホックニーのポスターと、ダーツ板が掛けてある。僕も時々ダーツを投げたりする。この店では上手いほうだ。カウンターで、杏と僕はまだ話を続けていた。「その名前知ってるよ。僕の彼女だった」僕は過去形で言った。「えー! なんかスゴイ。初めて遇ったお客さんが、友達の元カレなんてすごい偶然ですねー」杏は体を仰け反らせる。「僕も驚いたよ」「奇遇ですねー」「まだ彼女と連絡取ったりしてるの?」「いえ、もう3年かな会ってないんです。電話も番号が変わっちゃって連絡取れないんです」「そう」「会いたいんですか?」「まあね、好きだったから」「何で別れちゃったんですか?」杏は訊きにくいことをあっさりと言う。「僕が彼女を守ってやれなかったからだよ。色々あってね」カランとドアのカウベルが鳴る。「いらっしゃいませー」一組のカップル客が入ってきて窓際のカウンターに座る。杏はおしぼりとメニューを持ってカウンターから出て行った。「マスター。偶然てのは恐ろしいね」「そうでもないさ。世の中なんてみんな偶然で出来ているんだよ」グラスを磨きながらマスターが答える「そういうものかな?」「そういうものだよ」もう少し飲みたかったが、時計は12時を回っていた。僕は勘定を済ませて店を出た。33歳の9月の中ごろ僕は彼女に手紙を書いた。僕はこの手紙を例のコンビニエンスストアーの店長に頼んで彼女に送ってもらう事にした。それが唯一僕から彼女への連絡方法だったからだ。文面はこうだ。こんにちは、この間 池袋のコンビニエンスストアーで君を見かけました。僕はどうしても君に謝っておきたかったのでこの手紙を書きました。君が「もう何も考えられなくなったの」と電話をくれたときの事です。あの時僕は、君の所へすぐに行くべきでした。そしてもっと良く話し合うべきでした。そうすれば何か解決の方法が見つかったと思うのです。でも僕は君の所に行かなかった。それが今でも悔やまれて仕方がありません。本当にすまなかったと思っています。僕は君を守りたいと思っていました。なのに何も出来なかった、いやしなかった。別れの電話の時君は泣きながら、ごめんなさいと言っていましたね。謝らなければならないのは僕のほうだったのに。君と別れてから、僕は君を本当に愛していた事にやっと気づきました。僕は君を守るべきだったのです。本当にすみませんでした。ごめんなさい。もう僕の事は必要ないかもしれませんが、どうしてもこの事が言いたかったのです。どうか元気で居てください。今はそれだけが僕ののぞみです。追伸 僕の電話もメールアドレスも変わっていません。もし僕が必要になったらいつでも連絡ください。店を訪れ店長に事の次第を話し、どうしても彼女に届けなくてはならないのでよろしく頼みますと言うと。快く引き受けてくれた。僕は丁重に礼を行って店を後にした。 僕は久しぶりに渋谷の街に来た。彼女に手紙を書いた事で少しすっきりしたからか、前に彼女とデートした道筋を追って、思い出をトーレスしてみたくなったのだ。ハチ公口を出ると相変わらずの人の多さだ。交番裏で2人組の男の子がフォークゲリラのような事をやっていた。交差点をわたって109へ、良くここでウインドウショッピングをした。文化村通りを横切りセンター街へ入る。人込みに思はず怯んでしまうのはいつまでたっても直らない癖だ。どこかの喫茶店でお茶をしたり、ゲームセンターでUFOキャッチャーをした。僕はへたくそで、ぬいぐるみを取るのはいつも彼女だった。坂を上って東急ハンズに入る。一通り冷やかしてからハンズを出てパルコの前を通り公園通りに出る。それを横切り、また坂を下って宮下公園へ行く。公園を駅の方へ抜けて東急デパートに着く。そしてプラネタリウムに行ったものだった。いつも彼女が先に歩いて、後からアヒルみたいについていくばかりの僕にしては、今日は良く一人で歩けたものだ。こうして歩いてみると、僕にとって彼女の存在が どれほど大きかったか解る。一人で居ると、この街は 僕には巨大な怪獣の腹の中を歩いているみたいだった。日曜日だから人出はかなり多いのだが、僕の胸には寂寥感がよぎる。なんだか思い出を確かめるより、寂しさを確認しに来たみたいになってしまった。慣れない事をするもんじゃないなと思う。僕は逃げ出すようにして駅に駆け込んだ。山手線の緑色を見てやっと心が落ち着いた。後は家路を辿ればいいだけだ。10月に入って思いがけず彼女からの返事が来た。住所は書いていなかった。僕は封を切った。
2004/11/28
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たぶん。で12・5に辞める事になりました。もう就職先無いんだよなあ。(YY)
2004/11/27
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僕は9月になっても、折を見てはあのコンビニエンスストアーに寄ってみた。もう5~6回足を運んでいるのだけれど、あの日以来彼女の姿を見ていない。6回目だったろうか僕は店員に聞いてみた。「前に見たんだけど赤い縁の眼鏡をかけた肩まで髪の有る店員さんは居る?」相違って彼女の名を告げた。「ああ、彼女は1ヶ月だけのヘルプで8月一杯で辞めましたよ」「何処かの店に居るのかな?」「いえ店長に頼まれて前の店辞めてからヘルプに来たみたいです」「つまり完全に辞めた?」「そうです」「そうか、ありがとう」何てことだ。やっと遭えたと思ったのに、たった1度だけなんて。。僕はまだ彼女に謝ってないんだぞ。せっかく巡り逢わせておいてそりゃ無いだろう。僕はあの時感謝した神様を、今度は思いっきり罵っていた。彼女はまた僕の手からすり抜けて消えてしまった。偶然はかくも冷たいものなのか?また何処かで巡り逢う偶然が起きるとでも言うのか?有り得ないだろう。これじゃまるで奇跡を見逃した馬鹿な男の喜劇じゃないか。まったくなんてこった。「やれやれ」一通り神様を罵倒し終わると、僕はどっと疲れてそう一人ごちた。ともかく糸は切れてしまった。それでも僕は彼女に謝らなくてはいけないのだ。あの時何もしなかった事を。 僕はすっかり途方に暮れて会社へ帰る電車に乗りこんだ。シートに座り込んで僕は考えた。何故僕はここまで、彼女に謝ることに固執しているのだろう。もうすぐ彼女が消えてから半年になろうとしているのに。何故だ何故固執する。自尊心からか?そうであればそれは傲慢と言うべきものだ。彼女に謝って何が変わると言うのだ。お互いにだ。何も変わらない。それでもどうしても謝りたい。この気持ちはいったいなんだ?愛か?確かに僕はあの頃、彼女を愛し始めていた。しかし本当に愛している自覚は無かった。実際、僕と彼女が一緒に過ごしたのは わずか2ヶ月足らずの時間だった。愛している自覚など生まれる時間も無かったのだ。それでもこの気持ちは嘘ではない。彼女に謝って許しを請おうと言うのではない。幸せになって欲しい。そう願っているのだ。今頃になって、彼女が消えて半年あまりたって 僕は彼女を本当に愛していたと知ったのだ。遅過ぎた。全てが遅過ぎた。僕は初めて決意した。彼女をなんとしても探し出そうと。そして幸せになってくれと伝えるのだ。そう思うと急に気が晴れた。電車はちょうど乗換駅に止まるところだった。ドアが開き僕は何か吹っ切れたように、颯爽と地下鉄へ向かって歩いていった。
2004/11/26
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午後10時。僕はBARロング・グッドバイのドアをゆっくり押し開けた。「いらっしゃいませ」聞き慣れない声がした。女の声だ。店に入るとマスターと、ブラウスに赤いラメのベストに蝶ネクタイのバーテンダールックの若い女の子がカウンターの中に居た。「新人さん?」僕が尋ねると、マスターはグラスを拭きながら黙って頷き、女の子は「はい、今日から入りました杏です。よろしくお願いします」と元気よく挨拶をした。杏はお絞りを差し出すと注文を訊いた。マスターが黙ったまま僕の前にボトルを2本置く。前と同じく、ドランブイとフェーマス・グラウス。「僕はいつもこれなんだ、覚えといて」杏に言う。「はい」相変わらず元気がいい。「これでラスティーネイルを作ってくれる?」そう言うと、杏はマスターを横目で見ながら「まだお酒詳しくなくて、すいません」とお辞儀をする。「マスター」僕は声を掛ける。マスターはカクテルブックを開いて杏に見せながら、作り方を教え実演すると「コースター」と杏に言う。出来上がったラスティーネールのグラスを揺すりながら僕は「簡単だろう?」と杏に言う。「はい、もう覚えました」「幾つだい?年は」「23です」「どうしてバーテンやってるの?」「バイト探してて、ここの看板に募集が載ってて、初心者可って書いてあって。それでやってみようと思ったんです」「昼間は働いてるの?」「はい、普通の事務員です。お給料安いからバイトしないと苦しくって」「偉いね。俺も普通の工場で働いてる。給料は安いけど仕事の後にバイトする元気はもうないな」そんなことを話しているうちにグラスが空になった。「もう1杯頼む」「はい」杏は先刻マスターが教えたと通りに、不慣れな手つきでカクテルを作り差し出した。「どうぞ」僕は一口飲んで「上出来だ。美人が作ると美味い」と軽口をたたいた。「あはっ!」杏が笑う。笑顔の可愛い娘だ。「冗談が上手いですね」「僕は美人に冗談を言うほど大人じゃない。これでも純真なんだ」「ほんとぅですかぁ~?」「信用が無いなぁ」「信じますよ」クスッと杏は笑った。「本当はいつもは2杯目からは自分で作るんだよ。僕はさ。作ってもらうのは1杯目だけ。なあマスター」「あんたは手のかからない客だよ」とマスターが言う。和やかな時間が流れていく。こういう夜は久しぶりだ。店内のスピーカーからバードランドの子守唄が流れてくる。僕は曲に合わせてハミングしながらグラスを口に運ぶ。気分のいいときは酒も美味い。今夜はぐっすり眠れそうだ。「ヨージさんてお幾つなんですか?」ボトルのネームプレートを見ながら杏が尋ねる。「月並みだけど当ててごらん」「んー。28!」「惜しいな、38だよ」「うっそー。見えないですねー」「よく言われるよ」「15もあたしと違うなんて全然わかんないです。28で十分いけますよー」「一応ありがとうと言っておくよ」「あたしの高校のときの友達が、昔15歳上の人と付き合ってて、その人も全然そんな風に見えないっていてましたけど。ヨージさんみたいに若い人初めて見たー。すっごい信じられない」「高校生と付き合うのは犯罪だよ」僕が笑って言うと「いえ高校は卒業してましたよ。17歳だったけど」「17で卒業?おかしくないか?」「通信制の学校だったんで単位が足りてるとかで早く卒業しちゃったんですよ。あたしは普通に18でしたけど」「どこの学校?」「大宮中央高校」「あれっ。昔の彼女と同じ学校だ。その子も17で卒業したんだ。その学校ではよくある話みたいだな」「そんなこと無いですよ。初めてって聞きましたもん」僕はある予感がし始めていた「その子の名前はなんて言うの?」僕は身を乗り出して訊く。そして杏が口にした名前は、予感どおり僕の...あの彼女の名前だった。
2004/11/25
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僕は鬱病になった。と言っても軽いもので、生来抱えていた被害妄想的な性格と対人恐怖症に抑うつ症状が加わっただけのことだ。数ヵ月後。僕は設計事務所で働いていた。空調や衛生設備を設計している事務所だった。僕はCADオペレーターとして入ったのだが、実を言うとパソコンに触ったことすらなかった度素人だった。それでも仕事は嫌いではなかった。誰ともかかわらずに一日中パソコンに向かっているのは、その時の僕には好都合だった。もちろん仕事は難しく。他人の10倍の時間を掛けて1枚の図面を書くのが、精一杯だった。恐らく会社にとっては仕事にならなかっただろう。時折、得意先にデータを届けに行ったりもした。そんなときのことだった。池袋に行ったときだ。届け物を済ませて、帰りの道すがら駅前のコンビニエンスストアに寄ってコーヒーを一本買った。「いらっしゃいませ。」その声には聴き覚えがあった。彼女の声だ。僕はレジに立つ女の子の顔を見た。まぎれもなく彼女その人だった。なぜこんな所にいるのかと言う疑問よりも、逢えた嬉しさが勝った。声を掛けようとしたが、店はとても込んでいて彼女は素早くコーヒーにシールを張ると僕につり銭と一緒に渡し「ありがとうございました。」と言って次の客に「いらっしゃいませー。」と声を掛けていた。僕は彼女に声を掛けるのを諦めて店を出た。彼女の町から池袋までは、JRと私鉄を3度乗り換えて1時間と少しかかる。なぜこんな所まできて働いているのだろう。考えても判るはずは無かった。だが意外にも、こんなに早く彼女を見つけられたことが、僕はとても嬉かった。ここに来れば少なくとも彼女に会えるのだ。僕は偶然の神様に感謝した。もし手を差し出されたら、その手の甲にキスをしたに違いない。その夜僕は彼女の携帯電話に掛けてみた。「おかけになった電話番号は現在使われておりません。」とアナウンスが流れた。彼女は僕を忘れてしまったのだろうか?それとも忘れようとしていたのだろうか?ともかく彼女は電話を変え、僕から連絡を取ることはできない事がはっきりした。もっとも彼女が僕の前から消えてしまったときに、それは予想していた事だったのだけれど。ともかくあの店に彼女は居たのだ。それは間違い無い。僕は33歳になり季節は8月も終わりかけていた。
2004/11/24
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ハウル観て来ました。よかったです。キムタクがしっかりハウルしてました。後、音楽が凄く良かったです。詳しくはまだ見てない人も多いと思うので、またいずれ書こうと思います。期待を裏切らない出来映えでした。
2004/11/23
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帰りの車の中で僕は自分自身を呪っていた。あの初めて彼女が泣いた日。そのときにこそ僕は駆けつけるべきだたのだ。肩を抱いてやり「大丈夫だよ。」と言ってやるべきだった。そしてその後も、毎日電話を掛けてやるべきだった。僕はここにいる君は独りじゃないと、しっかり感じさせてやらなければいけなかったのだ。全ては遅かった。遅すぎた。だから彼女は消えてしまったのだ。責任は全て僕にある。やりきれない思いを抱えて僕は仕事に戻った。ほかに選択肢はなかった。彼女が消えてからの僕は、ことさら精彩を欠いていた。仕事上のトラブルは頻発し僕の処理能力を超える事態が多発した。週に4日は店に泊り込み、机の上や車で仮眠を取る日々が続いた。そんなことが長続きするはずは無く。過労が原因である日突然、仕事に行けなくなってしまった。抑うつ症だったのだろう。電話にも出る気がしないし、食事もとる気がしない。1週間僕は寝込んだまま職場放棄を続けた。数日後会社から上司が自宅へ来た。解雇通知だった。もう僕はそんなことはどうでもよくなっていた。さっさと退職願を書き上げ上司に渡した。その後も2週間僕は寝込んだままだった。今思えばあの頃に歯車が狂い始めたのだろう。僕の人生は転落への方向に転がり始めた。それも勢いよく。「それがどうした。」そういうしかない。これまでだって順風満帆なんてことは無かったんだ。いまさら少しくらい天秤が傾いたところでどうと言うことは無い。一つだけ僕にはやらなければならない事ができた。そう。彼女を探し出して謝らなくてはいけない。この事だけは頭に焼き付いて6年たった今も忘れずにいる。
2004/11/22
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僕は車を飛ばしていた。彼女のそばに行くんだ。行かなくちゃいけない。その思いが僕を駆り立てた。どんなに飛ばしても僕の街からは1時間かかる。僕は1分1秒を焦っていた。信号を無視し、一方通行を逆走し、右側車線を走って周りの車を追い抜いた。メーターは時速100kmを超えていた。事故を起こすことなんて考えもしなかった。事実、車にはかすり傷ひとつ着かなかった。運が良かったのだろう。彼女の実家前に着いた。居るとは思っていなかったが彼女の携帯に電話をいれる。留守番メッセージが応答する。メールを打ってみる。「会いたい。今実家の前に居る。」5分待ったが返信は無い。 時計は5時を回っている。彼女の部屋はここから3駅離れた街に有ると聞いていた。しかし場所までは知らなかった。とりあえずその駅まで行ってみる。もしかしたら居るかもしれないと思った。夏の夜明けは早い。ネオンはとうに消え、明け烏が道端にたむろしている。始発列車も動き始めていた。やはり彼女は居ない。もう一度電話を掛ける。また留守番メッセージだ。メールも入れてみる。「とにかく会いたい。駅に居る。」 何時までたっても返信は来ない。7時。街はすっかり動き始めている。彼女はここから仕事場へ行くはずなのだ。僕が見逃すはずは無い。きっと見つかる。そう信じていた。僕は血眼になって人の流れを追った。彼女は居るはずなんだ。しかし彼女は居なかった。見つからなかったのではない。僕は渋谷でだって彼女を見つけることが出来た。小さな駅だ見逃すはずは無い。8時を過ぎた。もう彼女がここに居てはいけない時間だ。彼女は消えてしまった。僕の指の間をすり抜ける砂粒のように。僕達の関係からすり抜けて消えてしまった。僕だけを残して。僕の目から頬には、一筋の水滴の流れが出来ていた。そしてそれは止まることは無かった。彼女を救えなかった。その思いと後悔とが、頬を伝って流れていた。彼女は消えてしまったのだ。
2004/11/21
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5通のメールは順序正しく並べられていて、後から届いた順に読めば話が繋がるようになっていた。別れの手紙だった。電子メールで送られてきたことを除けば、まぎれもない別れの手紙だった。そこには、もう家庭の問題に脱出口が無いこと。精神的にも肉体的にも疲労し過ぎていること。今いる街を出ること。そして、「私は私のことしか考えられない人間なんです。恋愛なんてできる人間じゃないんです。あなたが好きなのは今も同じ気持ちです。でももう耐えられないんです。ごめんなさい。」と結んであった。 僕は文字通り頭が真っ白になった。心が空っぽになった。マンボウのいなくなった水族館の水槽みたいにだだっ広く空っぽの心だった。僕はすぐさま携帯から電話を掛けた。彼女は電話に出た。僕の携帯からは、しゃくりあげる彼女の泣き声と、嗚咽だけが聞こえていた。彼女は泣きながら、とぎれとぎれにそしてかすかな声で「ご…め……ん………な…さ……」 最後は泣き声と嗚咽で聞き取れなかった。 僕はただ呆然としていた。彼女に何一つしてやれずに1月近くただ仕事に負われていただけだった。彼女を勇気付けることもせず、励ますこともせず。僕は自分が悔しかった。殴りつけたいほどだった。僕は何一つしなかったのだ。その事実の前に僕は口をつぐむ他は無かった。気づいたとき、電話は切れていた。午前2時47分を事務所の時計が示していた。ドン!事務所の壁が大きな音を立てた。僕の右手から血が一筋流れた。
2004/11/20
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時計は深夜1時。今夜もまた寝付かれないので、ベットを抜け出し車を走らせていつものBARの扉をくぐった。その店の名はロング・グッドバイ。マスターがアメリカのハードボイルド小説の名から付けたらしい。カウベルがドアを開けると同時に鳴り「いらっしゃいませ」と声がした。この店のマスターは客が来ても声を掛けない。カウンター越しにちらと目をやり軽く頷くような会釈をするだけだ。ネコか。と思う。マスターは不在で、案の定バーテンダーのネコが居た。本名は根古田と言うのでネコで通っている。「遅いっすね、また眠れないんすか?」「ああそうなんだ。」「明日も仕事でしょう?」「だからここに来ている。」 ネコは にやっ と笑い「あ~りがとうございます。」と言うと僕のドランブイとフェーマス・グラウスのボトルをカウンターに並べ、ロックアイスをグラスに一杯にいれ、いつものようにラスティーネイルを手際良く作り差し出す。「眠るには酒が一番っすよ。」明るくネコが言った。僕は一気に飲み干した。「最近夢を見なくなったよ。」「よく寝てる証拠ですよ。」相変わらずネコは明るく答える。 この男はいつも陽気だ。まるで苦労なんか一度もしたことがないみたいに。「やれやれ」僕は苦笑いをした。 今夜も長い夜になりそうだ。 酒を飲みながら僕はネコに聞いた。「お前さ、夢は見る?」「うーん。見るんっすけどすぐ忘れちゃうんですよねー。普通そうじゃないっすか?」「俺は何時からかわからないけど、確実に夢を見ないんだ。」「だから深く良く寝てるだけですって。気にし過ぎなんだからヨージさんは。絶対そう。」「そうなのかな。」 空になったグラスに今度は自分で酒を注いで、2杯目のラスティーネイルを作る。「さあ、今日は相手して下さいよぉ。他に客もいないし。」 ビリヤードのキューを手にしている。僕はゆっくりとカウンターを降りてキューを取る。ネコがラックを組む間にグラス半分だけ酒を飲む。「さあ行きましょうか。」ネコがブレイクショットを決める。お互い腕は良くない。はっきり言って下手だ。 殆ど交互に玉を突きながら「なあネコは彼女いたよな?」「俺っすか?いないっすよ。」「俺、我侭だから女とは合わないっすね。」ネコが5番をポケットイン。「そうか」「まだ23だよな?」僕が訊ねる。「そうっす。」「若いな。」「まあね。」 6番7番とネコがポケットする。「いい男なのにもったいないな。」僕は少しからかう。「ヨージさんだって若いじゃないっすか。」「38には見えないし...」「彼女いないんすか?」「昔いたよ。お前と同じ歳だよ、今なら。」「もう6年も前の話さ。」ようやくネコが8番を外す。 僕はねらいを定めて8番と9番のラインを読む。ショット。8番がバンクして9番がポケット。「俺の勝ちだ。1杯おごれよ?」パチパチと拍手しながらネコは「珍しいことも有るもんだ。」とふて腐れる。「口が悪いぞ、お前。」と僕。「マリブビーチをくれ。」 僕は夏に良く飲む ココナッツリキュールとクランベリージュースのカクテルを頼んだ。慣れた手つきでネコがステアする。「お待ちどう。」すっきりとした味が喉を降りていく。「お前は一流のバーテンだよ」僕が冗談を言うとネコは腕を振って見せた。「当たり前っすよ。」グラスが空く頃にはようやく眠気がし始め、僕は彼女のことを考えていた。
2004/11/19
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彼女の両親が離婚するかも知れないということだった。もしそうなれば、母親は日本の居住権を失うことになり北朝鮮に送還されてしまう。その上彼女の父親には大層な借金があり、18歳になった彼女のもとへ借金取り達が押しかけてくるという。それを避けるために彼女は実家から離れて暮らしていたのだが、蛇の道は蛇だ。どこで調べるのか毎日のように押しかけてきたという。 母親のことと借金取りのことで、彼女は相当まいっていた。仕事も変えた。それでも安心はできなかった。幸い新しい仕事場はまだ借金取りにはバレていなかった。それでも彼女は怯えていた。「もう何も考えられなくなったの」彼女は僕に電話で言った。事の次第を聞いて僕は一つの考えを浮かべた。「ねえ、僕と...僕と結婚しよう。」携帯電話に向かってそう僕は言った。彼女の呼吸音が聞こえる。返事は無い。「僕と結婚すればいい。そうすればお母さんと一緒に住めばいいし、借金取りだって追い払う方法はある。」「そんなに簡単じゃないのよ」彼女は泣き始めたのか 声が震えている。「大丈夫だ。僕は君を助けたいし君が好きなんだ。いざとなったら弁護士だって大使館だって何とかするよ!」この時僕は北朝鮮の大使館など存在しないことすら知らなかった。国交が無いことさえも、だ。ただそのとき僕は彼女をなんとか元気付けたかったのだ。僕は叫び声になっていた。何人かの通行人が振り返った。「とにかく一人で悩むのはやめてくれないか?いいね?」電話からは泣きじゃくる嗚咽のような声だけが聞こえていた。1時間くらいだろうか。僕はその声を聞いていた。時々「大丈夫だよ」と声を掛けながら。そのあと彼女は「また連絡するから。」と言って電話を切った。この事件は彼女と付き合い始めて、1月と2週間がすぎた日だった。僕は当時オープン間近のコンビニエンスストアの店長をしていてかなり忙しかった。スタッフの募集と面接。シフト組み。保健所への書類の提出。衛生管理者の講習。店の開店準備。そんなことに追われていた。彼女からの連絡は1週間たっても無かった。僕も忙しすぎて寝る暇を削る状態だったから電話もメールさえもできずにいた。なんとか店をオープンさせ、それでも1日16時間近く店に居て仕事に追われていたある日。一度に5通のメールが携帯に入った。深夜1時のことだった。
2004/11/18
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小説の連載を始めました。感想も書けますので暇な方が居たら見てやってください。bookmarksのPure-jamから読めます。この日記のカテゴリにも入ってます。小説を選んでください。表サイトhttp://www.geocities.co.jp/MusicStar-Vocal/9631/11dl/index.htmからも行けます。宜しくお願いします。**************************************僕には昔付き合っていた女の子がいた。6年前になる。僕は32歳で彼女は17歳だった。通信制の高校を単位取得が早かったため17歳で社会人だった。しかし、ルックスは中学生のように見えた。互いの服装によっては親子に見えたことだろう。ただ僕は女の子に服のセンスを注意されたことが無かったのと童顔だったので、そう言う声を聞くことは無く、無難な兄妹か、ちょっと冴えない大学生と幼い雰囲気の女の子のカップルくらいには見えた。もっとも知人友人には内緒の付き合いだったから、意見を聞くことも出来なかったけれど。僕らは限りなくプラトニックに近かった。キスが精一杯のところだった。彼女は良く門限ギリギリまで僕をデートに誘った。喫茶店やピザ屋やカラオケBOXなど。1秒でも僕と一緒にいようとした。僕はそんな彼女が好きだったし、愛そうと思っていた。守ってあげたかった。しばらくの間はそんな風に幸せなときが流れた。 今はもう無くなってしまった渋谷のプラネタリウムに行ったとき、不案内な僕の手を引いて彼女はどんどん歩いた。そして「ここはよく友達と来るパーラーでパフェが美味しいの」とかこの先のバーガーショップがどうとか喋っていた。まるで青春みたいだ。そんなふうに思った。僕が彼女の年齢のときは、ただ高校へ行き ただ本屋で漫画を立ち読みし。いつまでたっても上手くならないビリヤードの玉をを仲間と突いていただけで。あとは部活動と嫌々通っていた剣道場で一日を費やしていた。繁華街へ出ることなど無く 当時未だディスコと呼んでいたダンスクラブへも、当然行ったことなど無かった。遅れて来た青春を僕は彼女と一緒に楽しもうとした。レッツ・エンジョイ。それが僕の最良の選択だった。帰りの電車の中で彼女はずーと僕の横顔を見上げていた。彼女はヒールを履いてもまだ僕より8cm身長が低かったから、どうしても見上げる格好になるのだった。時折微笑みかけると彼女も微笑んだ。「どうしてそんなに見るの?」「表情の変化が面白いから」「そんなに変わる?」「今、仕事のこと考えてるでしょ」「参ったな、何で解るんだ」「そういう顔してるもん」そんな風に何時も僕がどんな心境でいるのか読んでしまうのだ。それほど、僕に興味があるのだろう。そう思うことにした。彼女が何故それほど僕に興味を持っているのか。それに付いてはいくつかの理由がある。まず、異性と付き合うのが始めてであるという事。そして彼女の母親が在日朝鮮人で、いささか家庭に問題を抱えていて、そんな心境から少しでも遠ざかっていたい事。その二つが大きな理由だった。もちろんこれは後から知ったことだ。当時の僕は、それは彼女が僕を少なからず愛しているからだと思っていたのだ。事件は彼女の誕生日を過ぎた頃突然やって来た。
2004/11/17
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社長が入院して12日。始めはトラブル処理の電話やら見積もりの手配やらで胃が痛いほどだったが、やっと落ち着いてきたら仕事が無い。営業掛けなきゃならないのだが、行く先が見つからない。零細企業でしかも製造業。どこにどんな営業をすればいいのかわからない。19日に社長が退院するがそれまでに何とか仕事しないといけない。ああ胃がぁ胃が痛いぃぃ。まぢどぇ何すりゃいいんだ?たすけてぇぇぇぇ!
2004/11/16
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2004年11月15日(Mon)21時30分 もう、近所でレイトショウやらないので、板橋まで観に来た。たまたままだやってたから。9:30からだ。さてさてどうかな?ワクワク!*************************という訳で11:45終映。最初はまずハリウッドのCG技術に呆然としましたね。人間とロボットの群集シーンが見事に違和感無し。日本映画界ではああはいかない。すばらしぃ!後半のNS-5の動きはスパイダーマンでしょ!あと2035年て攻殻機動隊おんなじなのはアシモフの出典かねぇ?あとストーリーが田上よしひさの「グレイ」に似てる。もっともあっちは人間同士を戦わせ滅亡させようとするのだが。あらすじgooえいがより西暦2035年。家庭用新型ロボットNS-5の発売を目前に控えたUSロボティック社で、ロボット工学の第一人者、ラニング博士が謎の死を遂げる。シカゴ市警のスプーナー刑事(ウィル・スミス)は、博士の死をロボットの仕業と読むが、主任のロボット心理学者カルヴィン博士(ブリジット・モイナハン)は『ロボット3原則』を掲げ、人間に危害を加える可能性を全面否定する。そこへ、一体のNS-5が動き出した。それは、3原則をプログラムされていない『特別な』ロボットだった。本作は、SF小説家、アイザック・アシモフの「われはロボット」をモチーフにした近未来アクション。アシモフが作品の中で考え出した「ロボット3原則」(人間に危害を加えない、人間の命令に服従する、前の2条に反しない限り、自己を守る)を軸に、合理社会の落とし穴と人間の過信の怖さを、壮大なエンターテイメントとして描いていく。以下超ネタばれ私見あらすじオープニングシーンで水中で車に閉じ込められた少女が映り、そして1体のロボットが誰かを助ける。そこでハッと目を覚ますスプーナー刑事(ウイルスミス)そして勤務につくとラーニング博士からの連絡が。現場に着くと博士の立体映像が語り掛けてくる。「なぜ自殺を?」と問うと「それが正しい質問だ。」といって映像プログラムは終了。スプーナーは自殺ではないと踏んで捜査をはじめUSR社の社長からカルヴィン博士を紹介される。ラーニング博士の部屋は完全に密室でありセンサーで見張られているに等しい状態。彼が落ちた窓は人間が椅子で力いっぱい殴ってもひびが入るだけの強化ガラス。「犯人が中にいなければ」とスプーナー。そこへ1体のNS-5型ロボットが飛び出し二人を襲う。そいつが犯人だと言うスプーナーにカルヴィンは有り得ないとロボット三原則を盾に応じない。しかしそのロボットはスプーナーと銃撃戦のすえ窓から飛び降り逃げてしまう。やがて生産ライン(ここではフルオートメーションでロボットがロボットを作っている)に逃げ込んだのを発見され警察に連行される。スプーナーはボスに食い下がる「5分だけ尋問させろ」と。折れたボスにウインクを送るスプーナー。それを見ていたロボットは「どう言う意味か?」と聞く。「信じろって意味だ、お前に解るか?」「何故殺した?」「殺していない!」と怒り机をたたくロボットは「マイネームイズ、サニー」と名乗るラーニング博士の付けた名だ。そこへ弁護士をともなってUSR社の社長が「人が人を殺すのが殺人で、悪くても産業機械事故だ。検事も言っている。ロボットはわが社のものだ。」といってサニーを連れ去ってしまう。そうこうしている間にNS-5は旧型ロボットと引き換えに各家庭へと支給されていく。ラーニング博士がなにか証拠かヒントを残していると考えたスプーナーは博士の自宅へ。そこには住居破壊用の重機ロボットが待機していて明朝8時破壊予定だと言う。自宅内に入ってPCなどを調べるスプーナー。すると博士のラボと同じセンサーが張り巡らされているではないか。ここも見張られているのだった。突然破壊ロボットが予定時刻を今夜8時に修正され中にスプーナー(人間)がいるのに襲うように破壊を始める。命からがら逃げ出したスプーナーはカルヴィン宅へいき協力を求める。ラーニング博士と彼女の写った写真をおいて。彼女はラボでサニーを調べ、他のNS-5とは違う造りで違う回路を持つことを発見したじろぐ。サニーはロボット3原則を破ることが出来るように造られていた。特別製だった。そのことを告げにスプーナー宅へ行った彼女は彼の左腕がサイボーグであることを知る。それがラーニング博士による物だとも。そして彼がロボット嫌いの理由。彼の夢に出てくる水中の少女は交通事故の巻き添えで、彼の車とも一緒に川に落ちたそしてロボットが助けたのは彼だったのだ。生存確率が45%だったから「人間なら生存確立が11%だろうと子供を助ける!」それが理由だった。彼に共感し始めた彼女は何とか協力しようとするが、社長命令でというより脅されてサニーを廃棄しなくてはならなくなる。直前にサニーをスプーナーに面会させる。サニーは自分の見る夢の風景を描き「そこに立っているのはアナタです。」とスケッチを渡す。そしてサニーは社長の監視の下ナノロボットを注入されて廃棄される。スプーナはスケッチのその場所へ行き再びラーニング博士の立体映像を呼び出す。「誰のための革命だ?」と聞くと「それが正しい質問だ。」と博士は答え映像プログラムは消える。その時街中のNS-5が赤ランプを点し旧式ロボット達を破壊し始め、人間に「家から出るな!家に帰れ!」と命令し逆らう人間たちに危害を加え始めた。スプーナは黒幕はUSR社の社長だと思い、カルヴィンと共にUSR社に駆けつけ点検口から侵入する。と「味方が一人だけいる」とカルヴィン。ドアの向こうにはなんとサニーが。彼女はサニーを別のNS-5と摩り替えて廃棄処分しなかったのだ。ここでサニーは自分の作られた目的を知る。ラーニング博士はこのロボットによる革命を予期しそれを止める為にサニーを特別仕様で作ったのだった。社長室にたどり着くと反乱をコントロールしているはずの社長はすでに殺されていた。ここに至ってスプーナーはラーニング博士の思惑の全貌にようやく気づく「頭の悪い石頭はおれだ。」反乱を起こさせていたのはUSR社のマザーコンピュータ ヴィッキーだったのだ。ヴィッキーは人間を制御することで人間を守るという計算に立ち反乱革命を起こしたのだ。スプーナーたちは他のNS-5 に囲まれヴィッキーは「私は正しい」とサニーに説く。サニーは「わかりました」と答え突然銃を取りカルヴィンを人質にとる。そしてスプーナーにウインク。社長室での銃撃戦が始まる。サニーたち3人は暴走状態のNS-5と戦いながらヴィッキーをナノロボットの注入で止めようとする。しかしあまりに多勢に無勢。大乱戦の中カルヴィンが足場から落下。スプーナーは「彼女を助けろ!」と叫ぶ。一瞬の間サニーは躊躇するが彼を信じナノロボットのカプセルをスプーナーに投げ渡し空中へ飛ぶ。見事カルヴィンを救いスプーナーは落下しつつもついにヴィッキー本体の中枢にナノロボットを注入。やがて全ての混乱は停止した。最後に謎が一つ残った。ラーニング博士は自殺だったのか?サニーは言う「博士は私に誓わせました。一つだけ約束を守ると。誓わせておいて…」「殺せと命令した?」とスプーナー。「自殺だけがメッセージだったのね}とカルヴィン「私を逮捕しますか?」「検事によると人が人を殺すのが殺人だ。」「じゃあ友人になってくれますね?」堅く握手をするサニーとスプーナーがいた。
2004/11/15
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後、当然「ハウルの動く城」観て~!
2004/11/14
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2004年11月12日(Fri)00時01分 レイトショー今見終わって帰ってきた。いやー面白かった。ジャダ・ピンケット・スミス出てたんだね-。(マトリックスのナイオビ役)トム・クルーズちゃんと殺し屋に成ってました。うん。流石訓練受けただけあって、銃を撃つところもさまになってたし走る姿は40歳とは思えないほど颯爽と言うかまるで短距離のアスリート。脚本も良く出来ていてオープニングからラストまでキチンと交錯するとこなんか唸らせるものがある。台詞もちゃんと伏線になっていて、所々で同じ台詞を別のキャラが言ったりして。そしてラストにまで序盤の台詞が決め台詞になってる。演出頑張ってるじゃんって感じ。演技派のトムはやっぱりいいね。それになんといってもカッコイイ。ラストシーンも納得のいくものだったし良く出来たクライムタイム物でした。見て良かった。ラストサムライ以来のトムの映画だったのだけど満足した。唯1点。LAPDやFBIがヘリコプターまで使ってあんなに目立つタクシーを捕まえられないってのは、実際有り得るのかね?それだけが疑問。 あらすじ・解説の詳細 夜の大都会ロサンゼルス。タクシー運転手のマックス(ジェイミー・フォックス)はロサンゼルスで12年間まじめにタクシー運転手という職業をこなしていた。ある日、客として乗せた女性検事アニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)との会話をするうちにささやかだが心が通じ合い、アニーはマックスに自分の名刺を渡して車を降りる。その後マックスは、空港でクールないでたちのビジネスマンを拾う。男はヴィンセントと名乗り、多額のチップと引き替えに、マックスに一晩の専属運転手を依頼する。最初の目的地で事件は起こった。ヴィンセントが建物に消えて数分後、マックスの頭上に死体が降ってきたのだ。驚きに言葉を失うマックス。車に戻ったヴィンセントは、自分が組織に雇われた殺し屋であることを明かし、死体をトランクに詰んで次のターゲットの元に向かうよう命じる。2人の長く危険な夜がはじまった…。世界最高のスター、トム・クルーズが銀髪に不精ひげという風貌で、従来のイメージを覆す悪役を演じたクライム・スリラー。夜の大都会の片隅に、狙った獲物は逃さないプロの殺し屋と、その巻き添え=コラテラルとなるタクシー運転手が出会ったとき、互いの人生を削り合う壮絶なドラマが浮かび上がる。 以下「ネタばれ」そもそも最初も殺しで偶然にも窓からマックスの車の上に死体が落ちてくる。これが全ての偶然の誤算。ビンセントはマックスを人質に取るしかない。マックスは逃げようとするが、かえってチンピラにカツアゲされる目に。そこへ2人目を殺したビンセントが駆けつけチンピラを射殺。もっとも自分の仕事の資料を盗まれそうになったからだが。仕事が順調だとビンセントはマックスに一杯奢ると言いJAZZクラブへそこでトランペッタ-のオーナーを招いてマイルスデイビスの話をした後殺す。ターゲットの一人だったのだ。マックスは隙を見てビンセントの資料の入ったバッグを奪い道路に投げ捨て車に轢かせてこなごなにしてしまう。そこで怒ったビンセントは残りのターゲットのデータを雇い主のフィリックスのところへ取りに行かせる。なんとかビンセントに成りすまし口調を真似、ハッタリを利かしデータを手に入れたマックス。しかしFBIとLAPDにマークされてしまう。そして残り2人をかたずけに先ずはクラブフィーバーへここでFBIと遭遇。無駄な犠牲者を出しながらターゲットを仕留めるものの、完璧な殺し屋だったはずのビンセントはもう失敗だらけだ。しかし何故かマックスだけは殺さない。「人は10年たっても同じ仕事をしている奴が殆どだ。有る日気づく自分が年老いたことに。夢は今も夢のまま。お前は本気になってない。」そんなことをマックスに語るビンセント。『60億のうち1人が死ぬだけだ』その言葉にマックスは激昂し車を100マイルで飛ばし始め信号も無視。死ぬ気だ。銃を着きつけ「スピードを落とせ」と言うビンセントに「撃てよ、2人と死ぬ。」と無視してわざと横転事故を起こす。ここで警察が駆けつけるため、逃げるビンセント。ここで運悪くトランクの死体が発見されてマックスは逮捕されそうになる。しかし、ビンセントの次のターゲットがアニ-だと偶然車外に転がっていたコンピュータで知りマックスは警官に反撃し、銃を奪い彼女をすくうために奔走する。市民を脅して携帯電話を奪いアニ-に連絡するが電池切れで上手く事態が伝わらない。しかし何とか状況を飲みこんだ時、ビンセントは彼女のそばにいた。マックスは走る。ビルの16階に向かって。何とかビンセントが彼女を撃つ前にマックスは助けに間に合いビンセントを撃って逃げる。しかしビンセントは耳をかすった軽傷だ。逃げる2人。追うビンセント。地下鉄に逃げ込んでやれやれと思ったのもつかの間。なんとビンセントはホームから飛び降り列車最後部にしがみつき車内に侵入してしまう。密室の戦いだ。やがて発見されたマックス達。「これが(プロの)仕事だマックス」さけぶビンセント。マックスは勝負に出る。なんと正面から銃撃戦を挑み、飛び散るガラスの向こうでプロのはずのビンセントの胸に銃弾がめり込んでいた。ビンセントはシートに崩れこみ最後の台詞を言う。「地下鉄で男が死んでいる。誰も気づかない。」其れは冒頭ビンセントがマックスに殺しの理由をシニカルに説いた時に言った台詞だった。そしてシートに腰を落としたまま瞼も閉じずビンセントは死んでいき、辛くもアニ-とマックスは生を全うするのであった。
2004/11/11
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団地の中の緑地公園。ナラやクヌギやサクラの木と枯れた芝生。ブランコやスベリダイやアスレチックの遊具。ふと、芝生の上に煌びやかな回転木馬が陽炎のように浮かぶ。もちろん、実在などしない。ここは遊園地ではない。その回る木馬に乗っているのはたったヒトリ。幼児。少年。そしてオトナへと。一回りする度に変化する。初め笑顔で手を振ったり足を揺らしたりしていた幼児は髪をたなびかせた少年となり、しかめっ面のオトナに成った。ぐるぐる ぐるる回れメリイゴウラウンド。ぐるぐる ぐるるこちらを向いた顔は僕の顔だった。ぐるぐる ぐるるどこへも行かず、同じ所を回り続ける。僕の過去と、これからが。ぐるぐる ぐるるひとりぼっちのメリイゴウラウンド。まわれまわれ。悲しくぐるる。周りの景色だけが、色とりどりに変わっていくだけ。僕は瞬きをした。一度だけ。回転木馬は消えて、また公園の風景。僕は歩き始める。ぐるぐる ぐるる回りの時間だけが、色とりどりに変わっていくだけ。ひとりぼっちのメリイゴウラウンド...
2004/11/09
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「人間って言うのは簡単にあっけなく死ぬ、でも人は意外と死ねないもんだね。」ベッドタウンのそれほど流行ってもいないBARで、カウンター越しにマスターに向かって僕は言った。「そうかもしれない」マスターが答える。僕はブラックスーツに黒のネクタイ。知人の通夜のかえりだった。親しくもなく、ただ知人と言うだけだった。彼の人生がどのような物であり、幸福であったか、不幸であったのかさえ想像することもできない。そういう知人だった。死因を聞くこともせず帰ってきたのだが、僕には彼が死んだ。その事実だけで十分だった。 「全く、人生って奴は上手く行かないものだね?死にたいと思っている奴ほどなかなか死ねない。」マスターは黙ってグラスを磨いている。「人生を終わらせたいのは僕なんだけどな。」「思わなくても終わりはいずれ来る。」マスターは短く言う。「あんた死にたいのかい?」「まあね」「人生にはそう云う時が有るもんさ。幸せに生きるだけが人生でもないさ。」マスターが続ける。「案外、辛いときが多い方が、後になるといいもんなんだよ。」「そうかもしれないけど、僕には解らないな。」「いずれ解るときが来るさ。」「だと良いね。」気のない返事をしながら僕はラスティーネールの2杯めを飲み干す。窓から月の光が差し込む。 満月。案外満月の夜に死ぬって云うのも良いことなのかもしれない。ぼくはそう思う。もちろん根拠はないし理由もない。ただそういう思いがよぎっただけだ。ともかく彼は満月の夜。無意味なのか、そうでないのかは解らないが。そう長くもない人生を閉じ、僕はそれを見送った。そんな夜だった。
2004/11/07
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幸せとかそうでないとか。相対的なようで実はとっても主観的なんじゃなーぃ?他人が不幸になったから、自分が幸福になったり。他人が幸福になったから、自分が不幸になったり。そんなことないよねぇ?他人の目から見える不幸と、その人が感じてる不幸のギャップって黄河より広いんじゃない?幸せも自分自身だけが感じられること。他人が見たら幸せに見える人ほど、苦痛も大きいんじゃないかなぁ。唯問題なのは、自分が幸福であることの認識が 僕に出来ないこと。外は雨上がりだね。
2004/11/04
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映画の日で¥1000なので、「2046」を観た。ネットである程度批評検索しておいたので、過度な期待はしていなかった。はっきり言って難しい作品である。ストーリーは無いに等しい。主人公チャウ(トニー・レオン)には忘れられない恋愛があり、その後幾人かと燃えきれない恋愛をする。それを綴った映画だ。彼が劇中で書く小説は「2046」ではなく「2047」で木村拓哉はその中の主人公の分身であり。ちょい役である。追加撮影までして出演シーンを伸ばした意味は殆どなかったのではないか?J-WAVEで言っていたが、やたらと壁背景の圧迫感の強い映像表現が多く、爽快感を生まず娯楽映画には成りえ無い。カット数が多い割にテンポも遅く、モノローグ的に入る説明的ナレーションだけでは、エピソードの繋がりや相関関係が掴み切れない。果たして前作を見ていてもどこまで理解できるか疑問。1度では何が何だか判らない作品だ。しかし2度観たいものでもない。近未来風景の映像だけは斬新でとても美しくて良かった。暇があったらDVDで日本語版で再検証してみようとは思う。できればカンヌ公開時の編集で見てみたい。少しはまとまりの有る作品に成っていたのかも知れない。あらすじ・解説の詳細 1960年代の香港。売文業で生計を立てる男、チャウ。行きずりの女たちとの夜を繰り返すチャウは、宿泊先のホテルのオーナーの娘・ジンウェンと親しくなる。ジンウェンは日本人青年との叶わぬ恋に打ちのめされていた。その悲恋に心を揺さぶられたチャウは、彼女たちをモデルにした近未来小説を書き始める。小説の主人公は、美しいアンドロイドとミステリートレインで旅をする。目指す場所に辿り着けば、失われた愛が見つかる。その場所の名は、2046-。いつかペンを走らせるチャウの胸の内にも、忘れられない過去の恋が甦っていた。2000年に撮影が始まるも中断。昨年撮影が再開されたが、編集の遅れからカンヌ映画祭の上映当日までフィルムが届かず、“幻の映画”とも言われたウォン・カーウァイ監督の最新作。主演はカーウァイ映画の顔、トニー・レオン。相手役にチャン・ツィイー、コン・リー、マギー・チャンといったスター女優が並び、若い恋人役でフェイ・ウォンと木村拓哉が重要なパートを担う。まさに美の決算といった面々が、それぞれの色彩を放ちながら絵画的なドラマを紡いでいく様は、オペラのような官能にあふれ、ストーリーを忘れさせるほどロマンティックだ。一方、SFとしての側面は希望を暗示する味付けに留まっており、登場人物が過去の作品の延長軸にあることからも、新境地というより集大成と見るべきだろう。なお題名の「2046」とは、本土返還から50年後の香港を指したもの。
2004/11/02
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