東京二期会メリー・ウィドゥプレビュー公演

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2020年11月25日

カテゴリ： OPERA

文中敬称略

NISSAY OPERA 2020提携
東京二期会オペラ劇場
メリー・ウィドー〈新制作〉
オペレッタ全3幕
日本語訳詞上演(歌唱部分のみ日本語字幕付き)
DAY1
プレビュー公演

2020年11月25日(水) 18:30

台本：ヴィクトール･レオン及びレオ・シュタイン
作曲：フランツ・レハール
初演：1905年12月30日、アン・デア・ウィーン劇場

指揮：沖澤のどか
演出：眞鍋卓嗣

装置：伊藤雅子
衣裳：山下和美
照明：齋藤茂男
振付：新海絵理子

合唱指揮：河原哲也
演出助手：島田彌六

ミルコ・ツェータ男爵三戸大久
ヴァランシェンヌ箕浦綾乃
ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵与那城敬
ハンナ・グラヴァリ嘉目真木子
カミーユ・ド・ロシヨン高田正人

ラウール・ド・サン・ブリオッシュ湯澤直幹
ボグダノヴィッチ岸本力
シルヴィアーヌ内田智子
クロモー野村光洋
オルガ小野綾香
プリチッチュ志村文彦
プラシコヴィア石井藍
グリゼット
ロロ　秋津緑
ドド宇佐美悠里
ジュジュ　村山舞
フルフル　眞玉郁碧
クロクロ竹内伶奈
マルゴ黒澤春奈
ニェーグシュ山岸門人(全日)

二期会合唱団
東京交響楽団

＊＊＊

日生劇場メリー・ウィドゥDay1
Day1といっても
プレビュー公演なので正式な初日はDay2になる。
全日完売だそうなので遠慮なく書かせていただく。

まずは演出。
すばらしいです。
詳しくはまだ書けませんが演出はとても良かった。
このプロダクションは再演も可能だと思う。
オペラ未経験の演出家だと思うが今後はもっと音楽を勉強してまた取り組んでほしい。
これぞ演出ですよ。

指揮者
沖澤さんの溌剌とした元気の良い指揮は悪くないが、
肝心の歌の歌い出しが合わなかったり
歌を消してしまったり。
オペラ未経験かと思うがまだ早い。
精進してほしい。

日本語の歌詞に日本語のセリフの上演について。
このレヴェルの歌手に
日本語で歌わせるのはもったいない。
日本語で歌わせるならメリー・ウィドゥならそれこそお隣の劇場でもやるだろう。
東京二期会がドイツ語でやらなくてどうする。
日本語の別々の歌詞の重唱があって、そこはすばらしいと思った。
紫苑物語で大野和士さんが目指してたことだ。
そこのシーンは良かったが
大概のシーンで言葉が音節が足りなくなったり余ったり。
歌手も歌いづらそうで、
日本語は本当に音楽に乗らない言葉なので厳しかった。

歌手
これは喜劇
喜劇をきちんと表現していたのは数人しかいなかった。

マキシムの踊り子は8人のうち2人以外6人全員歌手だと思うが
よくやった。すばらしかった。
これだけ踊れるとは。

センターで踊るヴァランシエンヌには通常
もっと軽業的ダンサーシンガーがキャスティングされる。
マキシムの踊り子はジャンプしての前後180度開脚やピルエット、側転が仕様となっている。

またカミーユの名前はロジョンではない。
ロジヨンである。フランス人だから。

歌手個別には
主役が絵に描いたような美男美女で、お話に説得力があった。
与那城さんは、二枚目のモテモテの色男にぴったり。歌唱も良かったが、彼はハイバリトン。
ダニロのイメージはもっと低い声のバリトンだ。
演技はめちゃうまでダニロの揺れる心を印象的に演じていた。

ニエグシュが通常もっとアクの強い役者を配するのだが、今回は薄かった。演出家の好みなのかとも思うが。
まあ要は通常のメリーウィドゥ
Die Lustige Witwe
とは味付けが違う
醤油味。

野村光洋さんの怪演が光った。
ニエグシュがやるべきなのはこういうことです。

コロナ禍で、パンデミックで、これだけがんばってすばらしい舞台、エンターテインメントを届けてくれたスタッフ全員に感謝したい。ありがとうございます！

ところで、日生劇場、オペラは死んでなかった。
オペレッタだけど。
なぜならオケピに金管がいました。
ホルン2 トロンボーン　他
ピアノはなかった。
これには安堵した。
日生劇場は金管禁止かと思っていた。

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