私の個人日記 株投資 時々 鉄

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2009年11月22日
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カテゴリ: 思う事


最近ではJALの問題が表面化し、その経営悪化の原因の一つに、日本の空港整備に関わる政・官・財の癒着があると言われている。地方空港が整備されると、そこに路線を設定させられ、赤字が積み上がるという悪循環が続いていた。更に着陸料などから徴収される空港整備費が特別会計に組み入れられ、そのお金を使って更なる空港が整備されていた事は、最近のニュースなどでも度々報道されている。
この問題はJALだけではなく、ANAも同様なので、この事が原因で経営が悪化した訳ではないと思っている。

以前から感じていた事だが、この国には交通に関しての戦略が全く無かったのだろう。国土交通省という役所が出来た時、こういう問題を体系的に整理して、国土を発展させていくという趣旨だったはずだが、現実には全く機能していない事がわかる。
その上、地方の知事達が、自分の功績創りの為に『あれも欲しい、これも欲しい』と要求ばかり続け、地方に対して影響力を行使し続けたいと思った官僚が結託して、構想もなく事業を乱発してきた。
そう考えれば、要求を続ける(続けた)知事も、今日の日本をここまで追い込んだ『戦犯』の一人だと言っても問題ない気がする。

この結果、今後は全国各地で『皆が不幸になる』現象が続出すると感じている。私が住んでいる北陸地域でも、現在進行形で上記の不安が増大中だ。
その元凶は『北陸新幹線』である。
現在建設工事が続いており、長野新幹線を延長する形で、現在の所は、石川県の金沢駅まで整備される予定になっている。(工事自体はその先に整備される白山車両基地まで行われる)

現在の交通体系を考えてみると、鉄道に関しては在来線としての北陸本線があり、そこから分岐する枝線が何線か存在する。
高速道路は北陸自動車道が全線片側2車線で整備されており、更に東海北陸自動車道が愛知県~富山県を結び、上信越自動車道が長野県~新潟県を結んでいる。そして枝線として能越自動車道も現在伸延中だ。
空港を見れば富山空港と小松空港が主要空港として存在し、その他に能登空港が定期路線を持っている。
これだけ見れば、北陸地方は全ての交通インフラが整っており、今更新幹線を通す理由もあまりない気がする。
新幹線が開通すれば、鉄道利用の場合、金沢~東京間で現在の約3時間40分から約2時間20分へと、約1時間半程度は早く到着できるようになる。富山~東京間では約3時間から約2時間へと約1時間程度短縮できる。
既に交通インフラが整備されている地区であるので、新幹線開通のメリットといえばこの程度の事でしかない。
この1~1.5時間の短縮をどのように考えるのかは微妙な所だ。
現在、富山空港から羽田空港への便を利用すると約1時間で到着できる。手続き、東京駅までの移動時間を加えると、2時間程度となり、新幹線とほぼ同じ所要時間となる。
これは小松空港利用の場合でもほぼ同じだと思われるが、小松空港の場合は金沢から離れている事もあり、逆に飛行機利用の方が、時間がかかる事になるかもしれない。
そうなれば飛行機を利用するメリット自体が失われかねず、東北新幹線開業時の仙台空港や上越新線開業時の新潟空港同様に、東京便の競争力は皆無となり、結果路線が撤退という事態になりかねない。
現在、富山、小松両空港の主力路線は東京便であり、それが無くなった場合には、小松は新千歳、福岡等の長距離ローカル線と国際便のみ、富山は新千歳と国際線のみが残る事になる。

現在の在来線も新幹線が開通すると、ご多分に洩れず分割民営化となる事は必至で、枝線を含めて地方自治体が運営する事になるだろう。そうなれば、これまで他の地区で起こった様に、経営は極めて厳しい状況となる。ドル箱であるはずの『特急』列車が新幹線にとって代わられ、ほぼ皆無となるためだ。ここで発生した赤字も県の負担となる。
更に現在は上越新幹線への接続ルートとして利用させている北越急行(ほくほく線)も路線内を走る特急列車を失う事となり、完全なローカル線と化してしまう。この路線は山間部を走る為に、一般の乗客を期待する事は、かなり難しいだろう。いずれ存廃の危機にさらされる事は必至となりそうだ。

現在政権交代が起こった為に、高速道路の無料化が検討されている。全路線の完全実施はムリだと感じているが、仮に北陸自動車道が無料化された場合、先に書いた鉄道、航空に与える影響は大きいだろうと思う。そうなれば当然の如く、新規に開通する北陸新幹線への影響も多いにあるだろう。確実に現在よりも利用客が減少すると思われる。

この様に見てくれば、高速道路以外はすべてにおいて、今よりも事態が悪化する可能性が高くなってしまう。国の政策として、公共交通を切り捨てるというならばこれで良いのだろうが、体系的な整備を継続するつもりならば、少なくとも高速道路の無料化はするべきではないし、時間的な住み分けを考えるべきではないだろうか?
各県がその後負担する長期コストを考えた場合、本当にそこに住んでいる県民の、大多数の利益となるのか検証する必要があると感じる。

現在、事業を推進している知事達は、将来責任をとれる自信と覚悟があるのだろうか?
はたまた、所詮は『他人事』と言う事なのだろうか?





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Last updated  2009年11月23日 01時41分21秒 コメント(5) | コメントを書く
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