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2010年01月31日
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カテゴリ: 思う事


失業、うつ、ワーキングプア、借金、ローン、生活保護等という、どちらかといえば『負』のイメージが強い単語についての問題を検証する番組だ。
NHKでも現在、夜9時台のニュース中で『無縁社会』というテーマで特集を組んでいる。今日のNHKスペシャルでも、同じ題名で、数人の亡くなられた人達の人生を振り返り、いかにして社会との接点を無くしていったのかを検証していた。

これまでも上記の人達は存在しなかった訳では決してない。生活に困窮していたり、社会的弱者におかれた人達は確実にいたはずだ。
しかしこの日本では『1億総中流』と言われていた時代、多くの人々は、当然の様に企業に就職できて、当然の様に毎月収入を得て、当然の様に消費を楽しみ、当然の様に定年を迎えて、当然の様に年金を受給しながら老後の生活を送っていた。
その様な環境の中で、社会的弱者となった人達は、少数派として見過ごされてきた。

『マイノリティ』という言葉がある。元々欧米で呼ばれていた『マイノリティ・グループ』から略されて、日本ではこの様に言われる事が多い。大義的には社会的少数者という意味であり、同性愛者や特殊な嗜好を持つ人達、少数民族やマイナーな宗教に関わる人達を指す時に使われてきた。その反対語は『マジョリティ』、多数者だ。
日本では、社会的弱者となった人達を指す言葉として、5年ほど前から聞かれる様になったが、その当時はまだ、本来の意味である『少数派』という意味も込められていた。

しかしここにきて、もはや社会的弱者が『少数派』と言えるのか、疑問となりつつある。

この様な現実を受けて、報道が社会問題としてこの社会的弱者を取り上げる機会が増えてきた。逆に言えば、この様な人達は、本来の意味である『マイノリティ』ではなくなってきたという事なのだろう。
これまで無視されてきた社会的な問題が、表面化する事は多くの当事者にとって、非常に良い事だとは思う。しかし社会全体を考えれば、これは危険な兆候ではないだろうか? 

現在、日本の政治は政権交代によって、『コンクリートから人へ』というキャッチフレーズと共に、人にやさしい、福祉を重視した政策を目指す方向で進んでいる。まだ予算が確定されていないので、実際に実行に移されるのか不透明な所もあるが、とにかく、これまでの政治とは一線を画す感じはする。世の中の常として、社会的弱者が増加すると、犯罪なども増加して、社会的に不安定になる確率が高くなる。欧米諸国に比べて、日本人の規範意識が高いと言っても、生死にかかる状況に置かれた場合、社会に迷惑をかけずに、現状を受け入れて生きられるとは思えない。

社会的弱者が『マジョリティ』になる時、この社会はものすごく不安定なものになるだろう。
それが多くの人達の幸せを奪う事となり、幸福を感じる人達が『マイノリティ』と呼ばれる様になるのかもしれない。
そんな世界が、果たして多くの人達にとって良いものなのか、大いに疑問である。





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Last updated  2010年02月01日 01時59分30秒 コメント(2) | コメントを書く
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