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2010年07月18日
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テーマ: 鉄道雑談(1639)
カテゴリ: 旅行記



この頃は、旅に出ると天候が悪い事が多くなっていた。どうも当時は日頃の行いが良くなかったということなのだろうか?

この日も、前日から続く強風で計画が大幅変更となり、最低限この若桜鉄道だけは、乗車しておきたかったので予定を組み換えて訪問する事にした。
本当の目的は『鉄』の同士と共に、架け替えとなる古い餘部橋梁を眺める事であり、そのついでにサンライズ出雲とこの若桜鉄道、境線を攻略するつもりだった。
しかし低気圧の接近で強風が吹き荒れ、北陸地区の列車運行はマヒ状態となった為に、上越新幹線経由で東京まで出る事が出来ず、急遽大阪に出て、翌日に餘部に向かう事にした訳だった。

大阪駅を出る際、太平洋側では青空が出ていたので、少しは天候の回復を期待していたが、智頭急行線で中国山地を潜ると、そこは鉛色の空が広がっていた。車窓からは雪が舞っている様子も解り、少し残念な気分になった。

若桜鉄道は鳥取県にある、因美線の郡家駅から若桜駅までの、営業距離19.2キロの単線、非電化ローカル線だ。
元々は国鉄若桜線としてスタートしたが、開業当初から営業成績は芳しくなく、第一次廃止に選ばれた為、昭和62年に第3セクターの路線として再スタートを切った。
運行される列車の半数程度はJR因美線に乗り入れて、鳥取まで運行されており、乗り換えの不便さは少ないかもしれない。


列車の発車まで時間があったので、駅の中にあった喫茶店でコーヒーを飲んでいると、観光バスが到着して、多くの人達が駅の中に入ってくる。
何事かと思って見ていると、どうも温泉ツアーの途中に若桜鉄道に乗るというイベントが組み込まれていたらしい。
最近、よく見かける風景だと喫茶店の店員さんが近所の客と思われる人と話ていた。しばらくすると更に2台のバスが到着する。どうも同じツアーではなく、別の団体の様だったが、とにかく、それほど大きくない駅舎の中は人で埋まってしまった。
基本的に若桜鉄道の運行は単行だったはずだが、この人数ではラッシュなみの状況になると感じ、さて困ったものだと真剣に思った。
改札が始まりホームに出たものの、乗客の数は100名に近く、時折雪が舞う寒いホームは人で
ごったがえしていた。
駅近くの踏切が作動しはじめ、乗車する列車が現れると、このことを想定してなのか2両編成だった。
郡家駅にて
郡家駅にて

ホームに列車が到着すると、先頭車は団体用の貸し切りとなっており、一般客は2両目に乗車する事になった。先頭車に乗れなかったのは残念だと一瞬思ったが、今は天候も悪く、前方視界が期待できる状況でも無いので、今回はあまり意味がなかったのかもしれない。
前方がダメならば最後方でと思い、後ろが眺められる場所に陣取った。
乗車した2両目にも団体客の一部が乗り込んで、列車は立ち客も出る様な状況で出発した。

駅を出ると右側に因美線の線路と平行するように走る。通常だと早々に離れていく両線だが、線路の間隔が少しずつは開いていくものの、なかなか離れていかない。線路の左側には人家が続いているが、右側には田畑が広がっている。ようやく因美線と別れたと思うと、程なくしてブレーキがかかり、次の八頭高校前駅に到着する。この駅は棒線にホームの構造で、駅自体は切通しの中に造られている。右側には八頭高校の建物があり、この日も多くの高校生が下車していった。


右側の少し離れた所には因美線の橋梁も見え、いまだに線路同士がそんなに離れていない事が解るが、この場所からは若桜線と因美線が、それぞれ逆方向に進む為に本当にお別れとなる。
橋梁を渡りきると、高速道路なのだろうか、立派な高架道路の工事現場を通る。最近はどこに行ってもこの様な風景を見かけるが、道路が整備されてゆくと、ますます地方ローカル線が窮地に追い込まれてゆく事になるのだろう。
程なく列車にブレーキがかかり、因幡船場駅に到着となる。この駅は棒線にホームの構造で古い木造駅舎が残っていた。駅構内の配線から昔は列車交換が出来た様だが、現在はホーム跡も無くなっていた。
因幡船岡駅を出発
因幡船岡駅を出発

駅を出発すると程なく切通しの中を進む事になる。やがて線路は右側にカーブした後、直線に変わるが、周囲は相変わらず田畑が広がっている。
列車はその中をローカル線とは思えない様な速度で軽快に走る。やがて左にカーブするころには右側に山が迫ってくるが、カーブを終えると再び離れてしまう。やがて右側に人家が現れ始めると隼駅に到着する事になる。この駅は棒線にホームの構造で、やはり古い駅舎が残っていた。駅名標もかつての国鉄タイプのままの様子で、昔の雰囲気がそのまま残っている。この駅も構内配線から推測するに、昔は対向式ホームを持った列車交換可能な駅であった事が想像できた。


線路が右側にカーブすると右側から山裾が迫ってきて、線路も築堤を登ってゆく。やがて線路は切通しの中に入るが、それも長くなく、今度は左側から現れた川が迫ってくる。丁度、川と山に挟まれた狭い地点を、今度は右にカーブすると、川との間に空間が広がった。そこには整然と低い樹木が植えられており、何かの果物が栽培されている様だった。
隼駅~安部駅間
隼駅~安部駅間 ちょうど川と山に挟まれた所

列車は高速のまま、その果樹園を過ぎると、今度は右にカーブする。今度は果樹園に変わり水田が両側に広がる。そのまま直線となった線路をしばらく進むと、やがてブレーキがかかり、次の安部駅に到着する。
この駅も棒線にホームの構造で、やはり古い駅舎が残されていた。
ホームにある古い待合室には、映画『男はつらいよ』の寅さんを模した人形が置かれており、後日調べたところ、かつてこの駅がロケ地となっていた事が解った。確か車内放送でも何か案内していたが、この時は特に気にとめなかった。
安部駅にて
安部駅にて 待合室に寅さんの人形が置かれていた。

その2につづく




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Last updated  2010年07月19日 01時52分11秒 コメントを書く
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