上生的幻想

上生的幻想

2007/12/04
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 「茶道」というけど、12/1日は、一日で、その「茶」と「道」に触れられた感じ。


 「茶」と「道」の劇的な攻防が繰り広げられた「茶会」。

 亭主は、正客に照準がぴたり。寸分の狂いもなく次々と撃ちまくる、「道」の弾丸。
 正客は、背水の陣で自分の「茶」を守り抜こうとする。
 しかし、守りきることが本当に正客にとってよかったのか?
 「茶会」を通じて亭主が送り続けたメッセージ(というか放ち続けた弾丸)はこうだ、「あなたも『茶』を捨てて『道』にいらっしゃい」。


 そんな攻防のまっただ中に、巻き込まれたdannan夫妻。
 実際、そんなシビアな戦場のまっただ中とは知らず、のんきに亭主のもてなしをうけていた、もちろん正客のつけ足しでだけど。
 というか、そもそも連れ出されたのは、正客の身内ということで。というか、正客が身を守るためのコマのひとつとして連れ出されたというわけだ。
 そのコマを巡って、亭主と正客の暗闘。亭主にしてみれば、正客が自分を守るために連れてきたコマを寝返らせることができれば、正客へのダメージは絶大。
 だが、そんなことはどこ吹く風、のdannan夫妻であった。

 「茶」とは何か? あえて一言で言うなら、作法だの形式だの、要するにいわゆるあの「お茶」というやつだ。「お茶」を習いに行くと教えてくれるあれ、こんな時はこうする、ああする、道具はこう扱う、ふくささばきとはこうだ・・・云々かんぬん。
 「道」とは何か? 「茶」を捨て去ったところに得られる、自由闊達な境地。とでもいうか。作法や形式を去ったところでの「もてなし」、そしてそんな「茶」だ。

 たとえば、「茶」は、花屏風といって、なにもしらない相客達に前もって説明(能書き)をして、「茶室」でそれを行う。


 そして、バルコニー自体が、すでに「茶室」。というのも、実は、玄関に軸が飾ってあった。特別になんのしつらえもない玄関。そこに飾ってある軸。軸が飾ってあるところが、床。つまり、亭主の自宅のすべてが、めいめいが生けた花を飾ったバルコニーはもちろん、庭も、さらには、花をとりに行った山道、山、そういうものすべてが「道」の「茶室」となっていた。
 当然のことながら、いわゆる誰もが「茶室」だと認める、にじり口のある形式的な「茶室」、「茶」の「茶室」は「道」の「茶室」のほんの一部分でしかなくなる。それを象徴するかのごとく、当然のことながら、いわゆる「床」に軸は飾ってない。

 料理にしても、お菓子にしても、会話にしても、すべてがこの「花寄せ」のように、「道」に向かって、「道」の実現、「道」の実践に向かって、緻密に、周到に用意されていた。これは、明らかに、亭主の罠だ。

 しかも、再三にわたって、「紅茶」をすすめる亭主。これから「茶」を飲もうという正客に、だ。まさに「茶」を捨てろ、という亭主の攻撃。それを含めて、料理も、「花寄せ」も、とにかく亭主の攻撃一切を何とか凌ぎ、ようやく「茶」の「茶室」に逃げ込む正客。

 亭主は膝が悪いので「茶室」に入るのは遠慮します、ということで、正客が点前をして相客が相伴。もともと正客はこうなることを予想して、くだけた「茶会」ということで格は高くないが服装は「着物」。それに対して、亭主は、なんとモンペ。そして、料理がすんだとき亭主は相客(相客は全部で6人。ぼく以外はすべて女性。ちなみに他の四人は「正客」のフラワー・デザインのお弟子さん達)に言ったものだ、さも、おどろいたように、「あれ、誰もズホンをはいてきていないのね?」。
 実は、「服装」について、今回の「茶会」に誘ってくれた正客に前もって尋ねたら、こんな返事が返ってきた、「普通の格好で。ただ、女性はスカートがいいわね、正座するから。dannanくんは(「正客」は奥さんの叔母)ジャケットにネクタイなんてどう、似合うでしょう?」「いやぁ、普段そんなの着てないから・・・ジーンズとか・・・」「あー、ジーンズは正座したらぴちぴちで痛いでしょう? コーディロイとかにしたら?」「はぁ・・・たしかにジーンズもなんですけど、ネクタイとジャケットっていうのもなんなんで、セーターぐらいにしときます」
 「服装」に関しては「根回し」が功を奏して、それもあって「紅茶」をふりきりどうにか「茶」の「茶室」に籠城することに成功した正客。(実は、軸のあった玄関に、人数分の小卓と椅子がすでに並べてあったのは、ここを「茶室」として「花寄せ」したバルコニーと琵琶湖の遠景ながめながら「紅茶」を、というのが「亭主」の目指していたところだったのかもしれない)。

 正客がほっと息をつけたのもつかの間、しかし、亭主の攻撃の手は緩まない。
 その攻撃のひとつとして登場したのが、例の 「堅田暮雪」と「伊織の干菓子」
 「伊織」の干菓子といえば「茶」の世界では「日本一」といわれるほどのもの(らしい)。しかも、超入手困難。
 そんな貴重なお菓子と、一方、「亭主」「客」ともどもわいわい言いながら作った、「レンジで三分チン」の道明寺饅頭。
 ブランド「伊織」にこだわるのが「茶」。主客ともにわいわいの「堅田暮雪」は「道」。
 「貴女はどっちをとるの?」と常に亭主から選択を迫られ続けていた正客。
 実際、僕的には「堅田暮雪」の方がおいしかった・・・。ので、「伊織」は残して持ち帰り、もう一度よく味わおうと思ったわけだ(「伊織」と「堅田暮雪」については、実はまだまだ攻防があった)。


 その他にも、挙げていたらきりがないほど次々と繰り出されてきた亭主の罠、攻撃。
 亭主はまるで、女司馬懿とでもいうか・・・。
 とにかく、九割方「道」が攻め込んだが、ぎりぎりのところで「茶」が凌いだ、最後の最後まで「道」は攻めきれなかった、寄り切れなかった、というのが今回の「茶会」の結果だろうか?
 でも、正客がまだ気を抜けないメッセージが、ある茶道具にしのばせてあった?


 つづくかも・・・(気分次第で)





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Last updated  2007/12/05 12:38:26 AM
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