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九響の明るい未来を託して。
2024年05月01日
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昨夜に続いて、今日も九響定期へ出かけてきた。新しい試みのひとつとして今回平日の昼間に行われた定期演奏会。自分は休みを取って参加。新首席指揮者就任記念と、ピアノの亀井くんの人気もあってか、平日の昼間にも関わらずかなりの人で賑わっていた。プログラムは昨日と同じ。また別の新しい試みとして定期演奏会前に指揮者のプレトークが行われる。昨日と今日で同じ話題もあり違う話題もあり。指揮者たっての希望で、このプレトークには亀井くんも参加した。そしてこの就任記念演奏会のソリスト選出も、太田弦指名で亀井くんとなったとのこと。昨日も今日も、亀井くんはカーテンコールで小さく両手を振ったり、袖から顔だけひょっこり顔を出してみたり、あざとかわいさ満点だった。両日とも追っかけと思しき多数のマダムたちが協奏曲のあとにスタンディングオベーションしていたが、そりゃ人気出るわ。もちろんコンクールで輝かしい実績もあって実力の裏付けもあり。追っかけの気持ちはわかる。自分も追っかけじみたことを今してるもの。マダムたちは22歳の青年が対象だけど、自分の場合77歳の指揮者だけどもね!昨日今日と、今回の九響はみずみずしい音がしていたなー。九州交響楽団第420回定期演奏会チラシ表面九州交響楽団第420回定期演奏会チラシ裏面
2024年04月12日
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帰りに九響の定期演奏会に行ってきた。新しく首席指揮者に就任した太田弦指揮。ショスタコーヴィチ/祝典序曲ショパン/ピアノ協奏曲第1番ショスタコーヴィチ/交響曲 第5番というプログラム。ピアノソロは今をときめく亀井聖矢。前任の小泉音楽監督から実に40歳以上も若返った首席指揮者。これから九響がどうなっていくのだろうという、楽しみと不安が入り混じったような思いで聴きに行ったが、ひっくるめて簡潔に書くと、これからの九響の未来が明るい方向に進んでいくだろうと強く思えた演奏会だった。太田弦首席指揮者が若くしていろいろなポストに就いているのにも納得させられた。小泉マエストロの薫陶を受けた九響と、若くて(30歳)童顔で(高校生にさえ見える)人懐っこい笑顔とともに実力もある俊英太田弦の新しい風がうまく混ざり合って、これまでとはまた違った九響の魅力が引き出されるのではないだろうか。という希望を持って帰路につけた。
2024年04月11日
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先週に続いて、井上道義マエストロと大フィルの演奏会を聴きに大阪へ。大阪駅からザ・シンフォニーホールまで地図を見ずに歩けるようになってしまった。サン=サーンス:糸杉と月桂樹 op.156より「月桂樹」新実徳英:和太鼓とオルガンとオーケストラのための「風神・雷神」サン=サーンス:交響曲 第3番 ハ短調 op.78「オルガン付」全曲パイプオルガンの演奏がある。アクロス福岡シンフォニーホールにはパイプオルガンがないので、パイプオルガンを聴ける機会がなかなかない。貴重な演奏会だ。しかも「風神・雷神」には和太鼓があり、それを林英哲さんがやる。1年半ほど前の九響の演奏会で英哲さんの太鼓を聴けるはずだったのだが、英哲さんがコロナにかかってしまい聴けなかったので、今回念願の英哲さんということになる。この演奏会の白眉はやっぱり「風神・雷神」だったなーと思う。ものすごい迫力。英哲さん72歳には到底思えないのよ。他にどこにこんな72歳がいようか。20は若く見える。風と照明の演出もこういう演奏会であまり見られる機会はなく、とても良かった。実際に風を起こしていたのはもろに扇風機であって、静かなところでは送風音が聞こえてきていたのはご愛嬌。オルガン奏者石丸さんの風にそよぐような風神の衣装もまた良かった。耳と目とで楽しめる、いや耳と目どころではない太鼓をはじめとして体に浴びせられる衝撃、振動。ただ音がでかけりゃいいのかってことではもちろんなく。作曲の新実徳英さんも臨場していてオールスターキャストといったところ。演奏機会がただでさえ少ない上に道義マエストロが引退したらなおのこと少なくなってしまうことが懸念されるが、どこかで聴ける機会があればぜひまた生演奏で聴きたいものである。新実徳英:和太鼓とオルガンとオーケストラのための「風神・雷神」「オルガン付」も良かったけれど、「風神・雷神」の方がメインでも良かったんじゃないかと思ってしまうくらい。何度かのカーテンコールの後で、道義マエストロがまだ聴衆の拍手を受けている楽団員たちを舞台裏に早く下がるように促していた。演奏が不満足だったのかあるいは体の状態が良くないのかなどと感じた不穏な最後だったのだが、マエストロの回顧を拝見すると、どうやら前者だったのかな。真意はわからないが、もしかしたら聴衆の反応も含めてかもしれない。これは自分が感じたことなので、全くの的外れということも考えられるが。
2024年04月06日
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大阪から帰ってきた今日は、アクロス福岡で小林愛実のリサイタルを聴く。シューベルト:即興曲集 D935 op.142モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397シューマン:子供の情景 op.15ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22というプログラム。シューベルトの第4曲いいなー。でもモーツァルトもいいなー。子供の情景のゆったりした感じも彼女の醍醐味だなー。結局全部いいのよ。モーツァルトとシューマンのあとは少し拍手を受けただけですぐに椅子に座っちゃうもんだから拍手したりないのよ。なんて思っていたが、最後のショパンは本当に圧巻だった!そのタイトルに偽りない華麗なる大ポロネーズが体に注がれて、体が熱くなるのを感じた。エアコンが効いていないとかではなく、きっと会場の熱気もすごくて汗をかいた。モーツァルトとシューマンであまりできなかった拍手をショパン終わりに存分に捧げる。すると舞台袖にはけて戻ってきた彼女の手にはマイクが!第一声が「ふっ…!笑」という笑いで会場がなごむ。「普段あまりしゃべらないんですけど『福岡だからしゃべったらどう?』と言われてしゃべっている」のだとか。アクロス福岡で演奏するのは去年2月以来とのことで、それには自分も足を運んでいた。日本フィルの九州ツアー福岡公演。アクロス福岡には思い入れがあるそうで、ソロリサイタルデビューもここアクロス福岡だったとのこと。それが小学5年生の時だというからすごいよね…。ちっちゃな頃から天才と騒がれていたからね。そのホールに今母親として上がっている。アンコールはショパン尽くし。幻想即興曲と夜想曲第20番、さらにトリプルアンコールで24の前奏曲から第17番。あーもう幸福感に満たされるわ…。また福岡に帰ってきてくれた時には絶対聴きに行く!協奏曲でオケとの共演だとどうしてもメインではなく中プロになってしまうのだけど、ソロリサイタルだと最初から最後まで彼女だけの空間だからそれがうれしい。そして彼女のリサイタルには、ピアノを習っているであろう子供が観客に多くいるという印象。あんなふうに弾けるようになるといいねなんて、子供のいないおじさんは安易に思ってしまうのである。最後に、ショパンコンクールでの彼女の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」を添えておこう。
2024年03月29日
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去年7月に行われる予定だったが、今日に延期となっていた標記の演奏会を聴きに大阪まで。チャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」からポロネーズ、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキー交響曲第4番というプログラム。好きなものしかない。今日はステージ後方の座席を取っていて、普段の座席ではほとんどわからない指揮者の表情を始終堪能できる。必然的に井上道義ばかりに目が行く。金管や打楽器に向けて指揮する時は、自分が指揮されているような錯覚にさえ陥る。古い言葉だが百面相のような表情と、時にコンサートマスターをぶつかってしまうのではないかと思えるほどの大きな身振り、本人にそんなつもりはないのだろうけどコミカルにも見える動き、音響ということで言えばそれはS席などの方が当然いいのは感じたけれど、この席でしか味わえないものを今日は味わいに来て、それを存分に享受した。順番が前後してしまうのだが、チャイ4の1楽章が終わったあとで、ミッキーはかなり苦しそうな表情で大きな深呼吸を繰り返していた。このまま倒れてしまうのではないかと思ってしまうほど。背中側から見てどう映っていたのかはわからないが、なかなかに心配になった。こういうのが嫌で指揮者を引退してしまうのかなと思った。老いて醜態をさらしたくはないようなことを言っていたし。ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番。ソリストは小曽根真。「ああ、この音型に50年経って復讐されるとは!」との言だが、それでカデンツァの時に動物の謝肉祭の「ピアニスト」のようにわざとたどたどしい弾き方をしていたのかなと思った。そしてこの曲の第2楽章の弦楽器は、自分には非常に悲しい旋律に思え、それをピアノが慰めているように感じる。涙なしには聴けないのだ。実際、オーケストラの向こう側に客席でも涙を拭っている人がいるようだった。自分も花粉とは関係なく鼻水がたれそうになり、かといってすするわけにもいかず困ったのであった。ソリストアンコールは小曽根真自身の曲「Where Do We Go from Here?」。小曽根真が「ミッキーはこのあとどこへ行くのだろう」と話していた時に、そのミッキーが空を指さしていたのには笑ってしまった。チャイ4は言わずもがなの迫力。コンサートマスター崔文洙の存在感がすごかった。延期から8ヶ月、さらに言えばチケットを購入した時から待ちに待った公演。今日の公演はフルートの首席奏者の最後の公演であるとのことで、当の本人は晴れやかに両手を挙げていたのだが、隣のオーボエのトップの方が体を丸めて号泣していて、別に批判などではなくてどっちが最後なんだろうかとわからなくなるほどだった。これは延期になっていなければ見ることができなかった光景。
2024年03月28日
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大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴きに日帰りで大阪まで。指揮は井上道義。ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「クラップフェンの森で」ショスタコーヴィチ:ステージ・オーケストラのための組曲よりショスタコーヴィチ:交響曲第13番 変ロ短調 作品113 「バビ・ヤール」新大阪駅について551で昼食にしようと思っていたが、ずいぶん行列ができていて時間が危ういと思って諦めた。大阪の演奏会に足繁く通うようになってから、551とはいえイートインでここまで並んでいるのはなかったので、人の流れがいよいよ戻ってきたのだろうと実感した。そして昼食計画が頓挫し、昼食難民となった。あちこちふらふらしたが、どこもしっくり来ず。今日の会場であるフェスティバルホールが入っている建物に何かあるかなと思って向かうことにした。思惑通り食堂街があってその中のお店で昼食を取ることにした。入店して注文を済ませ、何か聞き覚えのあるような声がしたのでカウンターの向こうに目をやると、驚きを禁じ得なかった。なんと井上道義マエストロがお連れの方と話をしていたのだ…!僕はあなたのつくる音楽を聴きたくて方々飛び回っているんですよ!!!と言葉にしたい気持ちを抑えて、ただマエストロに気づかれないように平静を装って、たまにチラチラ見やる程度であった。こういう時に何も気にせず平気で声をかけられる性格だったら楽しいだろうなー。それにしても昼食難民になってみるもんだ。さてさて、そんなわけで演奏会前から静かに興奮するできごとがあったわけだが、演奏会もこれまた心を揺さぶられる素晴らしいものであった。元は「パヴロフスクの森で」というタイトルだったかわいらしい前プロ。「ジャズ組曲第2番」とも呼ばれるどこまでもポップなショスタコーヴィチの中プロ。それに対比して重苦しい音楽が多くを占める「バビ・ヤール」。このロシア語歌唱付きの「バビ・ヤール」。第2次対戦中にドイツ軍がユダヤ人を虐殺した場所であるウクライナの峡谷。「バビ・ヤール」について書かれているのは第1楽章だけではあるが、その名を冠した交響曲。聴かないわけにはいくまい。この演奏会はもともとロシアがウクライナに侵攻するよりも前に催される予定であったのが、コロナで延期となって奇しくも世界情勢にマッチするタイミングでの開催となったものだ。それが運命であったかのように。このロシア語で理解しにくいうえに60分もある交響曲を聴くために(まあ英語でもドイツ語でもイタリア語でもわからないのだが)、自分なりに念入りに予習はしたつもり。この曲を理解するにあたっては、ここのサイトが大いに手を差し伸べてくれた。もちろんすべてを理解できたとは到底思わないが、曲の時間など丁寧なガイドが書かれてあるので非常にありがたかった。そして今日は、会場に日本語訳の字幕も同時に表示されるのが大変素晴らしい心づかいであった。短文で一目で捉えられる表示であり、音楽を聴くことへの注意も阻害されず、どちらにも没入できた。また、大フィルの演奏もさることながら、男声合唱団オルフェイ・ドレンガーの歌唱、そしてソリストのアレクセイ・ティホミーロフの演奏会形式のオペラのような身振り手振りを交えた独唱の迫力がすごいものであった。もちろんそれを引き出すマエストロも。最終楽章が消え入るように終わると聴衆は熱狂し、マエストロも大いに満足する演奏だったのか、腕に抱えた大きな花束を客席にばらまくほどであった。カーテンコールは15分ほども続き、その熱狂ぶりに独唱のアレクセイ・ティホミーロフは最後に涙を流していたそうだ。ショスタコーヴィチと井上道義マエストロを求めて、狙って遠征してきた演奏会であるが、その期待を遥かに超えてくる演奏に出会えるのがミッキーのミッキーたる所以だなー。今日の演奏はきっと心に長く刻まれることだろう。
2024年02月10日
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指揮者の小澤征爾さん死去、88歳 戦後日本のクラシック界を牽引妥協許さぬ生涯 世界中から「セイジと音楽がしたい」と慕われ 小澤征爾さん死去とうとう亡くなってしまったか。ついぞ小澤さんの演奏会に出かけることは叶わなかった。ご冥福をお祈りします。
2024年02月09日
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今日はウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団の演奏会に行ってきた。福岡にやってくると知った時から、この演奏会には行かねばと思っていた。しかも、新世界と第九というぜいたくなプログラム。新世界が始まってすぐに、すぐ目の前のおじいさん2人組が会場中に響くような声で話し出したのには驚いたが、その後はそういうことはなかったのでほっとした。ウクライナで公演もやっているが、その街ではミサイルが飛んでいて…。その恐怖はいかばかりか、自分にはわずかに想像することしかできないが、現実にそういうことが現在進行形で続いている。帰国後には徴兵される団員もいるという。どんな思いをもって音楽を奏でているのだろうか。外国の人を見て国籍は判断できないのだが、おそらくウクライナの方と思われる聴衆も多くいらしていた。本当に戦争なんてものはまっぴらだ。天災を完全に防ぐことは避けられないが、戦争を完全に防ぐことはできないものなのか。否と言いたい。これで今年の演奏会はおしまい。今年もいい演奏をたくさん聴けた。心の栄養。
2023年12月27日
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12月2日「広島交響楽団第436回プレミアム定期演奏会」指揮者変更のお知らせこれは驚いた。フェドセーエフをぜひ見たくて、広島までこの演奏会を聴きに行こうと思っていた。ところがちょっと別件でお金を使いすぎてしまったので、行くことは断念していたのだ。フェドセーエフも実に御年91歳であらせられる。回復を果たして改めて来日してくれることを、そしてその機会があれば、今度は自分も足を運べるよう願っている。何度聴いても気分の高揚を抑えきれないレズギンカ2023年(!!)のレズギンカ
2023年11月16日
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「イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団」公演中止のお知らせ人類はいつになれば戦争という愚行を放棄できるのだろうか。
2023年11月02日
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すみだトリフォニーホールで行われた、群馬交響楽団の定期演奏会に行ってきた。モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番ショスタコーヴィチ:交響曲第4番指揮:井上道義ピアノ:仲道郁代何を書いても陳腐になりそうだ。すごい演奏会に立ち会ったなーという思い(すでに陳腐)。とても2ヶ月間病に臥せって苦しんでいたようには見えなかった(見せなかった)マエストロ。ご本人のコメントを見ていただく方がよいだろう。井上道義オフィシャルウェブサイト 仲道郁代/Ikuyo Nakamichiオフィシャル楽団員が下がっても拍手が鳴り止むことはなかった。(※念のため。終演後の写真撮影は許可されていた)右の写真のように、いつも難しい顔をしているイメージがあるショスタコーヴィチだが、サッカーが大好きで、観戦時に満面の笑みをたたえている写真を見たことがある。この顔はその写真とは違うが、もしかしたらこれもサッカー観戦をしている時の写真だろうか。真ん中はマエストロ道義。稀代のエンターテイナー。この日の夜に帰福。相も変わらず予定を詰め詰めの旅であったが、非常に心満たされる旅となった。
2023年10月29日
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今朝福岡空港から関西空港へ。そこから初めてフェリーに乗って神戸空港へ移動。そして神戸を経由して西宮北口へ。兵庫芸術文化センター管弦楽団の定期演奏会に出かけた。曲目はショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番と、マーラーの交響曲第5番。指揮はカーチュン・ウォン、ピアノソロは小曽根真。小曽根真はこれまでにどこかで聴きに行ったことがあるような気がしていたが、どうも初めてのようだ。ショスタコーヴィチでもカデンツァでずいぶん自由にしていて、らしいなと思った。若くして世界を股にかけて活躍しているカーチュン・ウォンの指揮もはつらつとして良かった。終演後は神戸空港から羽田空港へ。
2023年10月28日
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【公演延期⇒延期公演2024年3月28日】 井上道義 ザ・ファイナル・カウントダウン Vol.17月17日に行われる予定だったこの公演のチケットを持っている。6月に井上道義が指揮する予定だった他の演奏会では指揮の代役を立てて行われていたが、「井上道義 ザ・ファイナル・カウントダウン」と銘打った公演でそうするわけにはいかないだろう。かといってすぐに治癒する状態ではなさそうだと思っていて、どうなるのか気になっていた。その結果、中止ではなく延期となった。チケットの払戻しはしない。マエストロの快復を祈って、来年この演奏会を聴きに行きたい。ちなみに、新幹線のチケットも購入しており、どうしたものかと考えたが、その日他に何か行きたいようなイベントもなかったので、新幹線のチケットは払い戻した。片道500円台の払戻手数料で済んで助かった。これが飛行機だったらそうはいかなかった。
2023年07月03日
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昨日の大阪フィルの演奏会に続いて、今日は大阪交響楽団の演奏会に行ってきた。大阪交響楽団を聴くのは初めて。場所はザ・シンフォニーホール。曲目は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番と、ショスタコーヴィチのバレエ組曲第1番、そして交響曲第9番。指揮はキンボー・イシイ。ピアノは中瀬智哉という慶應高校の3年生だそうで。演奏後にかわいい笑顔で客席の四方それぞれに90度の深々としたお辞儀をする謙虚さ。これはおばちゃんたちがほっとかないな。ショスタコーヴィチは2曲ともショスタコーヴィチ節にあふれていて、聴いていて楽しかった。バレエ組曲はショスタコーヴィチの音楽のポピュラー性が遺憾なく発揮され、交響曲第9番は、当局をおちょくって影でニヤリと笑っているショスタコーヴィチが浮かんでくるような。昨日今日と、ショスタコーヴィチを求めた大阪クラシック遠征。大変に満足した遠征になった。そして、やっぱりザ・シンフォニーホールは雰囲気も含めて好きだなと思えた。フェスティバルホールの、やたら天井が低くて長~いエスカレーターも、なんかわくわくさせてくれて好き。
2023年06月17日
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今日は休みを取って大阪へ。大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴きに行った。フォーレ:組曲「ペレアスとメリザンド」 作品80ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107ストラヴィンスキー:交響詩「ナイチンゲールの歌」ラヴェル:ラ・ヴァルスという曲目で、チェロは上野通明。指揮はシャルル・デュトワ。目当てはチェロコンチェルトだったが、普段あまり聴かないフランス物をデュトワの指揮で聴くというのもまた素晴らしい経験になるだろうと思った。デュトワはN響の音楽監督をしていた頃にも聴きに行っていないので、初デュトワ。デュトワは御年86でありながら矍鑠として、背中が曲がっているとか歩き方がよたよたしているといったことが全くなく、数字をひっくり返して68だとしてもそれより若く見えるといった風情であった。相変わらず学生服着てるし。最後ヴィオラトップの川本さん(女性)の手に口づけしていたけど、あなたがそれするとヒヤヒヤするのよ。セクハラ問題が解決しているのかどうかはわからないけど。それはさておき(おいていいのかわからないが)、デュトワの十八番とも言えそうな曲の数々に、チェロの上野通明もさすがの演奏だった。上野通明のアンコールで演奏された、バッハのかの有名な無伴奏チェロ組曲も、おそらく生で聴くのは初めてなんじゃないかと思うが、演奏が終わってしまうのが惜しかった。会場はフェスティバルホールで、ここに来るのも初めて。イメージはNHKホールと一緒。ポップスのライヴなんかもあるから、音響は期待していなかった。そこはイメージ通りだったかな。大阪だとやはりザ・シンフォニーホールの方が好きということになる。ポップスのライヴといえば、それこそaikoもここで何度もやってるわけで、なんなら来月と9月にもやる。そんなわけで、初めて訪れたここフェスティバルホールで、客席ではaikoのライヴを思い浮かべたり、ロビーではaikoファンの幻影をイメージしたりしていた。そんな人間は今日ここに来た聴衆の中でも自分くらいだろう。今日は大阪で1泊。大阪に来た時の個人的なお決まり、すでに551を食して満足。
2023年06月16日
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“あなたの街のオーケストラ” 九響70年 市民とともに 音楽監督ラストシーズン 小泉和裕さん独占インタビューあと1年あるが、小泉マエストロが九響に残したものは、非常に非常に大きいものがあると信じて疑わない。
2023年04月24日
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今日はアクロス・ランチタイムコンサートに初めて行ってきた。平日の昼間の公演なのでこれまで行くことはなかったのだが、今日は、BSテレ東の「エンター・ザ・ミュージック」から生まれたThe 4 Players Tokyoが初めて福岡にやってくる。それも彼らの代名詞でもある(と思っている)ヤナーチェクのクロイツェル・ソナタをやるというので、これは行かないわけにはいくまいということで、休みを取って聴きに行ってきた。ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番 ホ短調「クロイツェル・ソナタ」和田薫:弦楽四重奏のための3つの断章(アクロス福岡委嘱作品、世界初演)プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2番 ヘ長調 作品92というプログラム。プレトークでプロデューサーの藤岡幸夫と作曲した和田薫本人が出てきたけれど、和田薫が弦楽四重奏を書いたのはこれが初めてだそう。今日が世界初演という「弦楽四重奏のための3つの断章」は日本的であり、伊福部イズムを感じる部分もあり、サッチーが言うようにかっこいい曲だった。今日の演奏だけで聴けなくなってしまうとしたらそれはもったいない。また何かしらの手段でぜひ聴きたい曲だ。ヤナーチェクの演奏が終わって最後の無音の余韻の中で大きな咳をかました近くの女性。勘弁してください。このあいだのスマホ鳴りやまない事件と違って咳は突発的に出てしまうこともあるけれど、それにしても一番やっちゃだめなタイミングであの音量。あの瞬間に余韻というものはすべて消滅した。演奏中も後ろ振り返ったりしてなんか落ち着きなかったもんな…。演奏中に飴か何かの袋をいつまでもチャリチャリチャリチャリしていた別の女性も勘弁してください。飴なめるタイミングならその前にいくらでもあったでしょ。なんで今この時にそれをする。てな感じで、近隣の客に悩まされることはあるあるだけど、最近多いな。いや、最近に限らず思い返せばあの時もこの時も…ってそんな嫌な記憶は呼び覚ましたくないのよ。できれば演奏の美しい記憶だけを残しておきたい。The 4 Players Tokyo、ぜひまた福岡に来てね。
2023年04月18日
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ずっと行ってみたいと思っていた、大阪にあるザ・シンフォニーホールまで初めて足を運んだ。無論ただ外から建物を見るのではなく、演奏会を聴きに行くために。井上道義指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏会。曲目はこちら。ハイドン:交響曲第103番 変ホ長調 Hob. I:103 「太鼓連打」ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 作品77ショスタコーヴィチ:バレエ組曲「黄金時代」 作品22a一番の目的はヴァイオリン協奏曲。それに、プレトークでのマエストロいわく「へんちくりんな曲」の「黄金時代」がくっついている。さらにハイドンという組み合わせの変わったプログラム。やっぱりヴァイオリン協奏曲が圧巻だった。ソロは大阪フィルのコンサートマスターである崔文洙(チェ・ムンス)さん。アンコールのパガニーニ「『うつろな心』による変奏曲」での超絶技巧もまたむちゃくちゃすごかった。どのくらいすごかったかというと、まだ曲の途中なのに客席から思わず感嘆の声が漏れ聞こえてしまうほど。弾いてる姿を見ていると近藤春菜が弾いてるようにしか見えなくなってきて大変だったが…。絶対似ている。似すぎている。「崔文洙じゃねーよ!」って言えちゃうくらい似ている。でも世間一般には伝わらないであろうもどかしさ。気になりすぎて調べてみると、やはり同じことを思っている人がいたどころか、なんなら近藤春菜から崔文洙さんに花束が送られていたこともあったとは…!https://popo4141happy.com/archives/2895https://twitter.com/newjapanphil/status/1372355738283036673https://www.facebook.com/2169264136717558/posts/2768412750136024/似すぎていて話がそれてしまったが、本番はこんな感じ。https://twitter.com/concertmaster1/status/1644405665849577472休みを取って昼間の大阪まで足を運んで良かった!!それ以上の経験を得ることができた。ザ・シンフォニーホールは梅田から徒歩圏内とは思えないほど静かな場所にあり、またホールの響きも豊かで非常に好きな余韻。客席も縦に長くないのでどこから見ても比較的見やすいのかなと思った。今日は前方で見やすい席だったので、後方や3階席などが実際どうかはわからないが。今年は今後も訪れる機会があるので、その日を楽しみにしている。
2023年04月06日
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春分の日の今日。午後にアクロス弦楽合奏団の定期演奏会へ行ってきた。曲目は、ブリテン:シンプル・シンフォニーレスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調 作品223曲とも好きな曲ではあるが、なんといっても「リュートのための~」は、楽器を始めて1年目に弾く機会があったが、当然全く弾けずにほとんど立ち尽くしていたという苦い思い出もあり、でも素晴らしく美しい曲なので、いつかちゃんと弾いてみたいものだという思い入れもあって、演奏される機会があればそのたびに行きたいと思う曲。ドヴォルザークの弦楽セレナーデもしかり。ブリテンの曲は、解説を読むと、9~12歳までに書いていた曲を素材にして、20歳の時に作曲したものだとあり、その才能にただただ驚くばかり。アンコールはモーツァルトのディヴェルティメントから。休日の午後のひと時に、このような美しい時間を持てる喜び。
2023年03月21日
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今夜は九州交響楽団の定期演奏会へ。オールショスタコーヴィチプログラム。もともと去年の6月に行われる予定だったのが、マエストロのコロナ感染により今日に延期になっていた。ロシアとキルギスの主題による序曲ジャズ組曲第1番交響曲第12番「1917年」「ロシアとキルギスの主題による序曲」は、今回聴きに行くにあたって初めて知って予習していた曲だが、土の匂いがするような民族的な曲でとても好きな響きのする曲。次のジャズ組曲との間に舞台の組み直しがあり、その時間に井上道義マエストロの貴重な話を聞けたことも思いがけない喜びだった。指揮者は言葉や身振りなどで楽団員に自分の意志を伝えるからか、得てして話し上手な人が多いように思う。ジャズ組曲を演奏している映像を見たことがなかったので、どんな編成なんだろうと思っていた。前プロと中プロの間に楽団員が全員下がって舞台を直しているので、マエストロの話を聞きながらなおさら興味津々で見ていたが、こういう編成をオーケストラの定期演奏会でやってくれるのかという大きな舞台転換。詳細はこちらで見ていただければというところ。ハワイアンギターが印象的だし、照明も普段のそれよりも落としてあって、何ともムーディ。この曲の生演奏なんて一生に一度聴けるかどうかという機会だったのではないだろうか。そしてメインの交響曲第12番。一言で言うならば、凄まじい演奏だった。緊張感が途切れることがなく、そしてホールに鳴り響く爆音をこれでもかと引き出して浴びせてくるマエストロとオーケストラ。もちろん曲のパワー自体がすごいということもあるが、それを圧倒的な演奏で聴かせてもらえたことに心が震えた。ホールの熱気も熱く冷めやらず、これは名演に立ち会ってしまったのではなかろうか。この感動は、やっぱりホールに足を運ばないと味わえない。録音や中継では到底及ばないものだ。だからこそ言わねばなるまい。それだけに、途中で静寂を破ったスマホの着信音が残念で仕方なかった。不幸なことに曲の中でも特に静かな時間に鳴ってしまい、それもやり直しが聞かないところまで演奏が進んでいた時に間抜けな音を繰り返し聞かされることになってしまった。ショスタコーヴィチの交響曲第12番「1917年」の途中である。粛清されてしまえよ!!とその時は思った。この人物の至らない点は、何とかやり過ごそうとして止まるまで何も動かなかった結果、体感で1分以上もの迷惑行為を続かせてしまったこと。その時はそう感じていたが、情報を探った結果、どうやらその人物は動転してしまい、電源を切ることができなかったようで、前の席の人が手を伸ばして切ったとか。まずスマホの電源の切り方を知っていたのかどうか不明。もうアクロスはクロークも開放されてるんだから、荷物まとめて預けてしまえよ。帰り際に、出口でお見送りをする係員がこの件で中年女性に延々と文句を言われているところに遭遇してしまい気の毒だった。文句なら鳴らした本人にどうぞ。ちなみにこの件は、井上道義マエストロのブログでも触れられている。2024年末での引退を表明しているマエストロ。どうやら福岡で振るのは最後のようだし、ショスタコーヴィチの12番を指揮するのも最後のようだった。あと何回マエストロの指揮を目にすることができるだろう。できるだけ足を運べたらいいなと思う。延期になってからの9ヶ月間は長かったけれど、9ヶ月前はアクロス福岡シンフォニーホールが改修中で福岡サンパレスでの開催だったし、待ちに待った分も含めてとても素晴らしい演奏会だったと感じている。
2023年03月15日
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今日は日本フィルハーモニー交響楽団九州公演のファイナルを聴きに佐賀まで行ってきた。福岡から高速バスで1時間20分。近いっちゃ近いのか。家を出てから片道2時間なので、やっぱ遠いか。今回の曲目は、チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」より ポロネーズショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 作品21チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36「エフゲニー・オネーギン」のポロネーズは、これから何か楽しいことが始まりそうな曲でとても好き。そう思っていてプログラムの解説を見てみると、舞踏会の幕開けを表す舞曲とのことで納得。今日の座席はかなり前方でステージを見上げる位置だったのだが、弦楽器奏者の生音がバシバシ伝わってきて、それがとても良かった。プロの奏者に失礼な言い方かもしれないが、音が良すぎて。ベースもブンブン響いてきて。ショパンのソリストは、先日行った福岡公演と同じく小林愛実。福岡では第1番、佐賀では第2番と違った楽しみ方ができるのも贅沢。福岡では黒くゆったりしたシルエットのドレスだったが、今日は赤いパンツスーツといったスタイル。座席位置のおかげもあり、視力の良くない自分でも、演奏中の彼女の表情も合わせて余すことなく堪能できた。それが見たくて前方席を購入したのではなく、自分が購入した時にはほとんどの座席がもう購入済みで選べなかったのが実情であるが、それでも怪我の功名みたいな。甘く美しく。彼女のアンコールは、同じくショパンから夜想曲第20番。切なすぎる。ホールの聴衆が固唾を呑んで聴き入る中で、彼女のピアノだけが鳴り響くこの空間はいつでもたまらない。ソリスト変更もないことはないと思っていたこともあり、こうして今年も彼女のピアノを聴くことが叶って喜ばしい限りだ。メインはチャイコフスキーの4番。言わずもがなの大好きな曲で、この大音量と迫力、そして美しいメロディーをホールの生演奏で味わえるのは心が躍る。体が喜ぶ。やっぱりチャイコフスキー大好きだーと思わせてくれる演奏だった。アンコールはチャイコフスキーの弦楽セレナーデの第2楽章ワルツ。福岡公演と同じくアンコールは弦楽合奏。今日は大好き尽くしで幸せだった。遠くまで足を運んで良かった良かった。2週間弱10公演に及ぶ日本フィルハーモニー交響楽団の九州ツアーもこれでおしまい。これはひとつ意外だったのだが、貸切バスで団体移動というのではないようで、自分が帰るバスに団員の方が数名同乗してらしたので、全行程かはわからないけれど、どうも個人移動みたい。道中爆睡していらっしゃった。本当におつかれさまでした。素晴らしい演奏を九州に届けてくださりありがとうございました。
2023年02月23日
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日本フィルハーモニー交響楽団の福岡公演を聴きに行ってきた。毎年やっててしかも今年が48回目だなんて知らなかった。指揮は、意外にもこれまで生では見てなかった広上淳一。指揮台が2段重ねだったけど、それでもピアノの後ろに行くと隠れてしまうくらいちっちゃかった。1曲目はモーツァルトの「魔笛」序曲。「魔笛」って難しいよねと思ってしまった。2曲目はソリストに小林愛実を迎えてのモーツァルトのピアノ協奏曲第1番。満席の聴衆の視線が彼女に集中しているのがわかる。引きつけられる。アンコールは、24の前奏曲から第17番。確か以前テレビのインタビューで。24の前奏曲の中では17番がいちばん好きと語っていた。「As-Durで、『愛』っていう感じで」と。まさに今おなかに命を宿している彼女と相まって、今日の演奏の中でダントツで感動した。メインはベートーヴェンの交響曲第7番で、アンコールにG線上のアリアが添えられた。今年初めて足を運んだホールでの演奏会でいいスタートを切れた。
2023年02月18日
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今日は九州交響楽団の演奏会へ。曲目はベートーヴェンの交響曲第9番。いわゆる第九。日本じゃ毎年やるから逆に行こうとあまり思わなかったから、どうも第九を聴くのは16年ぶりみたい。第3楽章で、コントだったらコケるくらいにホルンがわかりやすくポヘっちゃったり、他にもちょっとおやおやって感じる部分があったりしたんだけど、第4楽章に入るとやっぱり感動してしまって、そういうのは吹っ飛んでしまった。合唱が入ってからは特にそれを感じた。演奏が終わってホールを出てから、しばらくロビーの椅子で余韻を消化しないと、その場から動くこともままならないような感動を得た。そんな演奏だった。これが第九という曲のなせる業なのか。今年は、ベルシャザールの饗宴しかり、通りゃんせしかり、合唱に心動かされることが多かったなと思う。その締めが第九。あえて避けてきた第九だったけれど、そこに足を踏み入れたらこれは魅了されてしまう。今年足を運んだのは14公演。過去最多だった去年の13公演を上回ってしまった。どれもいい時間だった。行かなきゃよかったなんてのはひとつもない。
2022年12月25日
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福岡で「シンフォニア・タプカーラ」が聴ける!と思って慌てて買った今日の演奏会。曲目は下記の通り。伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ信時潔:交声曲「海道東征」(作詩:北原白秋)慌てて買ったのであとから気づいたのだが、今月N響のシンフォニア・タプカーラをすでに買ってたという。まあ好きな曲だから全然いいんだけど。「海道東征」という曲は、後の神武天皇が、国を統治するために日向国から大和国に向かう物語。北原白秋の作詩による文語体で、なかなか難しくはあるが日本語の合唱曲。実に日本的で聴きやすい曲だったし、素直にいい曲だなと思った。ただ客層は異様だったな。会場に入ってまず、某元首相の写真が大きく掲載された新聞みたいなものがずらっと並んで売られており、その時点で完全に引く。ロビーを見渡すと、どう見ても団体関係者みたいな人たちの挨拶がそこかしこで行われている。よくわからないが、襟に同じバッジを付けている偉そうな人間が多数。明らかに観客動員のためだけに来させられたのであろう、自分の前の座席にいた人は、演奏が始まる前に帰ってしまった。その隣の人は休憩の時に帰ってしまった。こちらとしては、視界が開けて実にありがたかったけれども。後からパンフレットの後援団体や協賛団体の欄を見返して、この異様さに対してなるほどと腑に落ちた。そんなわけで、クラシックの演奏会でこんなにも場違い感を抱いたのは久しぶりというか、あんまり記憶がないな。ずっと昔に、選挙中のミニ集会に行かされた時とか、あるいは変なセミナーに行かされた時の違和感に近かったな。作曲家と北原白秋、九州交響楽団のために繰り返しておくが、「海道東征」という曲自体はいい曲だった。もし「普通の」演奏会で取り上げられることがあったら、また聴きに行きたいとは思う。
2022年11月28日
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今日は九州交響楽団の演奏会へ。日本人作曲家の曲だけの演奏会。伊福部昭: SF交響ファンタジー 第1番廣瀬量平:朝のセレナーデ(弦楽合奏版)外山雄三:管弦楽のためのラプソディ武満徹:「3つの映画音楽」より「ワルツ」松下功:幻想曲「通りゃんせ」松下功:和太鼓協奏曲「飛天遊」自分は伊福部昭が聴きたいだけでこの日のチケットを買った。いわゆるゴジラの曲が入っているやつ。生で聴くのは初めてかもしれないが、やっぱり非常にかっこよくて好きだった。「朝のセレナーデ」は、予習をしようと探しても演奏が見つからず、会場で初めて聴いたが、爽やかで美しい曲だった。「管弦楽のためのラプソディ」はいつ聴いても楽しい。ここで休憩があって、その後指揮者岩村力のプレトーク。武満徹のワルツは、『他人の顔』という映画のために書かれた曲のようだが、非常に美しかった。「通りゃんせ」は童謡はもちろん知っているものの、この曲自体は初めて。篠笛が入って、ぐっと古来日本の雰囲気を醸し出す。また、筑紫女学園中学校音楽部の合唱がすごく透明感があって、思わず涙が出そうになる。そして、難しいリズムで皆で拍手や太ももを叩くところもあったりなんかして、なかなかスリリングな展開。最後は、プレトークでレクチャーがあって練習していたのだが、観客も巻き込んだ一本締めで曲の終わり。見て聴いて楽しめる曲だった。そして、メインの「飛天遊」。もともと和太鼓の演奏は林英哲さんがするはずだったのだが、林さんが直前にコロナに感染してしまい、ソリストが変更になってしまった。それが発表されたのが演奏会の5日前。とても残念に思っていたのだが、そのお弟子さんで福岡県出身であるという、代役となった田代誠さんの演奏がまた圧巻だった。大きな和太鼓の音自体も聞いたことがないが、それがシンフォニーホールという場所でどういう響きをするのだろうか楽しみにしていた。なんだろう、音が体にぶつかってくるというか、体に受ける衝撃がすごかった。度肝を抜かれるとはこのことか。プロレスラーのように鍛え上げた肉体から繰り出される迫力ある演奏。かと思えば、水が滴るような、玉が弾けて転がるような繊細な演奏も。舞台に釘付けになりっぱなしになる、いい意味で狂乱した素晴らしい演奏だった。アンコールは、「管弦楽のためのラプソディ」から「八木節」。今度は田代さんの和太鼓も加えて。今後かなり印象に残り続けるであろう演奏会だった。この日の客入りは半分くらいだろうか。日本人作曲家の演奏会は、どうしても観客動員が少なくなりがちなのはわかるけど、曲知らないから、なんかよくわからないから、どうせ前衛的なんでしょ、みたいな理由で避けているのだとしたら、せっかくこんないい曲を知る機会をみすみす逃してしまってて損だよなぁと思った。日本人として日本人の血が騒ぐというか、遺伝子が刺激されるというか。かく言う僕自身も、SF交響ファンタジーがなければ買ってたかどうかわからないけど、行って損はない。むしろ得しちゃう。きっと。九州交響楽団Twitter演奏会前九州交響楽団Twitter演奏会後「飛天遊」
2022年11月23日
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今日もN響の演奏会へ。プログラムは昨日と同じ。今日は、シンフォニア・タプカーラの演奏が終わると同時に演奏者全員が立ち上がるという演出。いつ井上道義がこうしようとひらめいたのか興味深い。昨日今日と、N響と井上道義マエストロを堪能させてもらった。
2022年11月13日
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今日は、NHK交響楽団の演奏会を聴きに東京へひとっ飛び。曲目は伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」と、ショスタコーヴィチの交響曲第10番という大好物の2曲。しかも指揮者はこれまた大好物の井上道義。これは行くしかないと思って。果たして、行ってよかったと思わされる素晴らしい演奏だった。井上道義は本当に根っからのエンターテイナーだと思う。シンフォニア・タプカーラはこんなふうな奏法だったんだなど気づくこともあって楽しかった。今日はTVカメラも入っていたので、いずれ放送されるのかな。テレビで見るとどのような感じで聞こえるのか楽しみ!
2022年11月12日
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デュトワ指揮のサイトウ・キネン・オーケストラをテレビで見たけれど、デュトワの服が学生服すぎて曲が頭に入ってこない。
2022年10月26日
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昨日と同じプログラムを聴きに、今日はミューザ川崎シンフォニーホールへ。ホールが変わっても、座席の位置は昨日と同じような位置だったが、昨日よりは近くて少しは表情がうかがえそうな感じ。昨日と同じく終演後に拍手が鳴りやまず、ジョナサン・ノットがステージへ。毎回こうなのかは知らないが、コロナ以来そういう演奏会に出くわすことが増えている気がする。でもそういう時はいつも、それに値するような演奏だったと感じる。行き帰りともに飛行機は満席。昨日のサントリーホールでは、コロナ前のように演奏会のチラシがどっさりと配られた。もうすっかりコロナ前に戻っている部分も多くなってきた。
2022年10月16日
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今日は東京交響楽団の演奏会を聴きに東京へ。サントリーホールへ足を運んだ。曲目は、ラヴェルの道化師の朝の歌とシェエラザード、メインはショスタコーヴィチの交響曲第4番。ジョナサン・ノットの指揮はやっぱりいいなぁ。空気を動かしているようなと言ったらいいのか、言葉が難しい。何と言ったらいいのか。ショスタコーヴィチのあの不穏な終わり方がたまらない。明日は同じプログラムを追っかけて川崎へ。2022年10月15日(土)第704回定期演奏会について
2022年10月15日
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先日、14ヶ月もの休館を経てリニューアルオープンしたアクロス福岡シンフォニーホール。その再開後初となる九州交響楽団の定期演奏会に行ってきた。曲目はマーラーの交響曲第2番「復活」。正にリニューアルにふさわしい。福岡サンパレスも思い出がたくさんあっていいけれど、やっぱりシンフォニーホールで聴くのは格別。「生まれたものは、のこらず滅び去るしかし滅び去ったものは、よみがえる!慄くのをやめなさい生きる備えをするのです!」「生きるために、私は死ぬ!そう、おまえはよみがえるのだ!」最近、老いと死というものに向き合うことが多かったので、少し救われる気分になった演奏会だった。
2022年10月08日
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今日は日帰りで東京へ。オーチャードホールで行われた東京フィルハーモニー交響楽団の演奏会を聴きに行った。指揮者は、昨年のハチャトゥリアン指揮者コンクール第1位となり、今回の一連の公演がが日本デビューとなる出口大地。曲目はすべてハチャトゥリアン。「ガイーヌ」から抜粋で、「アイシェの目覚めと踊り」「山岳民族の踊り」「ガイーヌのアダージョ」「剣の舞」「レズギンカ」。そして木嶋真優をソロに迎えてヴァイオリン協奏曲。メインは交響曲第2番「鐘」。何年か前に交響曲第2番を初めて知って非常に気に入っていて、いつか生で聴きたいとは思っていたものの、まず滅多に演奏される曲ではないので、この機会を逃してはいけないという思いが強かった。ハチャトゥリアンの、乾いた風と土の匂いが漂ってくるような土着的な音楽がとても好き。「ガイーヌ」のうちはじめの3曲は聴いたことがなかったが、これもまたいかにもハチャトゥリアンといった曲でとてもよかった。血湧き肉躍る。それでいて美しい。「剣の舞」から「レズギンカ」の流れは自分の内なる情熱がほとばしるのを抑えるのが大変。木嶋真優のヴァイオリン協奏曲は、アルメニアフィルとの演奏をYouTubeで繰り返し見ていたので、彼女のハチャトゥリアンを生で聴けるのは、これもまたとない機会だった。上が黄緑で下が白という大根みたいなドレスは、目に鮮やかで彼女らしいなと思った。木嶋真優のアンコールは聴いたことがない曲だった。ホームページでは木嶋真優編となっていたので、アレンジした部分もあったのだろうけど、イグデスマン作曲の「ファンク・ザ・ストリング」という曲。これはもうロック(いい意味)!弾き終わったあとにペコッと軽く一礼して足早に袖に下がっていくさまも含めてめちゃくちゃかっこよかった。聴衆はどよめきとともに拍手を送っていた。そして交響曲第2番では、感じたかった生演奏を音圧を存分に浴びせられた。これは戦時中に作られた曲であり、先月のショスタコーヴィチのレニングラードに続いて、この時世にあってソビエトの作曲家が書いた戦争に関連する交響曲を、図らずも続けて聴くことの意味を考えさせられる。作曲当時の表向きの面はともかく、決して戦争賛美の交響曲というわけではないはずだから。いつかハチャトゥリアンの交響曲第3番も聴きたいと思っている。けれどこれはもっと聴く機会がないだろうな。だからこそ余計に望んでいる。
2022年07月10日
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小林愛実のリサイタルを聴きに北九州市立響ホールまで。プログラムは24の前奏曲と、スケルツォの1~4番。あのショパン・コンクールの3次予選での24の前奏曲を生で聴けるという聴き逃がせない機会。たぶんチケットも即日完売?自分では涙が出そうになっているとは感じていなかったのに、気づいたら左目からひとしずく、ゆっくりと涙がこぼれ落ちていき、続いて右目からもこぼれていった。こんな経験は今までになかった。アンコール、ダブルアンコール、そしてトリプルアンコールまであって、ほんとありがとうという感じ。最後に彼女は「もう終わりだよ」という笑顔で軽く手を振って下がっていった。YouTubeで見られるにも関わらず、会場限定で先行販売されていたショパン・コンクールのCDと、さらにもう1枚、思わず買ってしまった。勢い。
2022年06月25日
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昨日行けなかった演奏会を聴きに、兵庫芸術文化センターへ。曲目はショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番と交響曲第7番。1ヶ月もしない間にショスタコーヴィチのピアノ協奏曲の1番と2番を聴けて幸せ。元々長くて壮大な曲を含むプログラムでありながら、ソリストアンコール、アンコール、さらには指揮者下野竜也のトークもあって盛りだくさんだった。プログラムもなかなかに読み応えがあった。
2022年06月12日
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今日は日帰りで川崎まで東京交響楽団の演奏会を聴きに行った。曲はリヒャルト・シュトラウスのドン・ファン、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番、ウォルトンのベルシャザールの饗宴。同じ曲目の公演が、昨日サントリーホールで行われていた。ショスタコーヴィチを聴く目的で行ったものの、当初はウォルトンの合唱曲という馴染みのない曲がメインで、なんだかなぁと思ったので、サントリーホールには行かずに日帰り旅としたのだが、これは後悔。知らないまま行くのは嫌だと思って、ベルシャザールの饗宴をYouTubeで見るようにしていたのだが、聴くにつけて素晴らしい曲だということがわかってしまい、昨日のサントリーホールも行きたかったなと強く思っていた。乗る予定の飛行機が減便対象になれば無料で便を変えられるのでそれを期待していたのだが、もう羽田-福岡のドル箱路線は行きも帰りもほぼ満席。減便などなろうはずもなかった。100人を超える合唱と、大編成のオーケストラ。それらが奏でる大スペクタクルに心を揺さぶられた。今回の指揮者はジョナサン・ノット。ずっと前にジョナサン・ノット指揮バンベルク交響楽団の演奏会に行っていて、すごくいい演奏だったという記憶があるのだが、今日も素晴らしく、ジョナサン・ノットに対して印象をより強く持った演奏会だった。
2022年05月22日
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今年の11月にNHK交響楽団が、大好物すぎる指揮者井上道義指揮で、伊福部昭のシンフォニア・タプカーラとショスタコーヴィチの交響曲第10番というこれまた大好物すぎるプログラムをやる。NHK交響楽団 定期公演プログラム 2022–23シーズン土日の2日間やるので、これは是が非でも遠征して両日とも聴きに行かなければ!
2022年03月30日
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この日の夜は東京文化会館へ。東京都交響楽団の定期演奏会に足を運んだ。プログラムはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番と、ショスタコーヴィチの交響曲第10番。昨日に引き続いてのショスタコーヴィチ。ピアノ協奏曲は、もともとは外国人ピアニストが弾く予定だったのが、この状況で来日不可ということになったのだが、その代役がなんと小林愛実!この知らせを見た時に、元のピアニストには悪いと思いながらも、なんという幸運かと思ってしまった。去年行った演奏会で、ソリストが反田恭平に変更(ショパンコンクール前)という経験もあったが、ショパンコンクール入賞者2人の演奏を、ともに代役という形で聴くことができるとは。食い入るように見て聴いていた。第3楽章が始まる時には、この先を聴きたい一方、それは終わりに近づくことを意味するので、この時間が終わってほしくないなという思いが強かった。アンコールはこちらの曲だった。(16:08~)24の前奏曲の中でも、この第4番はとりわけ暗い曲だと思うのだが、なぜこの曲を選んだのだろう。彼女の心に去来するものは何だろう。このところの世界情勢によるものか。そもそもことさらに深い意味なんてないのか。一音一音が突き刺さる。自分は長い間座っているとお尻が痛くなって仕方ないので、休憩に入ったらさっと席を立っていくのだが、今日はこんなことを考えながらも放心状態でもあり、しばらくの間席を立つことすらできなかった。とはいえ、24の前奏曲の中では、自分は第4番と第24番というザ・暗い曲が好きなので、そのうちの1曲を彼女の演奏でライヴで聴けたことは幸せだった。己の魂を削って弾くような印象がある彼女の演奏、チケットが取れればであるが、今後彼女のリサイタルを聴きに行くつもりなので、またその時の演奏を楽しみに、自分の魂を削られに行きたい。そしてメインのショスタコーヴィチ第10番。昨日の室内交響曲に続いて、ショスタコーヴィチ自身を表す「DSCH音型」が多用される曲。この2日間でこの音型を何回耳にしたことだろう。DSCH音型のはしご。都響素晴らしかったなぁ。低弦好きとしては低弦大活躍で何より。遠征して趣味に費やす一日は最高。
2022年02月28日
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今日は、響ホール室内合奏団第39回定期演奏会を聴きに北九州まで行ってきた。1曲目は芥川也寸志作曲の「絃楽オーケストラのための陰画」。全く初めて聴く曲で、いわゆる現代音楽だったけれども、個人的には結構好きだと思った。今までほとんどそういうのを聴いてこなかったが、意外と馴染むというか。照明の効果もあってなんとも言えず幻想的でもあった。2曲目はショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8番の弦楽合奏版「室内交響曲」で、今回はこれを聴きたくて出かけた。折しもロシアがウクライナに侵攻するという事態となり、果たしてショスタコーヴィチはこの状況を天からどのように見ているだろうか。メインはストラヴィンスキーの「ミューズを率いるアポロ」。知らない曲だったが、この演奏会を聴くにあたって事前にたくさん聴いておいた。するととても美しくきらびやかな曲。2曲目までは黒いドレスを着ていた女性の出演者たちが、この曲では思い思いに色とりどりのドレスを纏っていたのも曲の雰囲気に合っていて良かった。アンコールはショスタコーヴィチの「黄金時代」からポルカ。先ほどのショスタコーヴィチとは違って軽妙な曲。本当にショスタコーヴィチは素晴らしい。北九州はやや遠いのだが、足を運んで大満足。
2022年02月27日
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今夜は九州交響楽団の第400回定期演奏会に行ってきた。ひとつの節目であるので見届けたいと思って。ブラームスの2番と3番。歴史をひとつひとつ積み重ねた先に、第500回の定期演奏会も聴きに行くことができたらいいなというのは遠くにある希望。今年たくさん足を運んだ演奏会は、今年はこれで締め。小泉和裕×九響で始まり、小泉和裕×九響で締めた。途中の休憩時間もずっと座っていたけれど、最後の方は尻が痛くて演奏に全く集中できなかったので、やっぱり休憩時間は席を外すのが自分には必須だなと再確認した。
2021年12月08日
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反田恭平さんがショパンコンクール第2位!!ぐっと引き込まれる43分24秒。この2021年に偶然に反田さんの生演奏を聴けていたのは素晴らしい体験だった。ショパンではなくてラフマニノフだけど。
2021年10月21日
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昨日聴きに行った九州交響楽団の、2022年度のプログラムが発表された。ショスタコーヴィチの12番は絶対聴きに行きたい!そして、改修が終わって新装なったアクロス福岡でのマーラー「復活」は、2日間とも行きたいなーなんて思ってしまう。他にもあれも行きたいこれも行きたいと考えるこの時間が最高に楽しい。先に楽しみがある人生は幸せな人生。
2021年10月15日
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九州交響楽団の定期演奏会へ。チャイコフスキーの弦楽セレナード(私は「セレナーデ」派だけど、今日のプログラム「セレナード」になっているのでそれに従う)と交響曲第2番。2番を聴ける機会はなかなかないので楽しみ。アクロス福岡シンフォニーホールが改修中で、今日の会場は福岡サンパレス。サンパレスに来るのは久しぶりだけど、サンパレスにはたくさんの思い出があって、近づくに連れてそれが甦ったりなどして気分が高揚する。開業40年にもなる建物で、久しぶりに入ったホール内の壁も、掃除すりゃいいのにと思うくらい汚かったりもするけれど、それさえも愛おしく感じたり。ここが建て替わるとなったらきっと寂しいだろうな。指揮は小泉和裕音楽監督。弦楽セレナードではうなり声が聞こえた。今までそういうのを聞いたことがなかった。会場のせいなのか、今日の席が前の方だったからなのか、それともそういう曲ということだったのか。コバケンのうなりは何度も耳にしてきたけれど、小泉さんのうなり声は意外で貴重な機会だった。19年も前に、サンパレスは音響が悪いというイメージを持っていた自分だけど、今日はそういう印象は全く受けなかった。19年前のこの演奏会に出演していた楽団員や、聴きに来ていた観客はいらっしゃるのかな。低音が好きで低音ばかり意識してしまう自分だけど、今日もご多分に漏れず低音を堪能。生音の美しさと迫力を体に浴びて感動。満足。幸せ。それにしてもチャイコフスキーは、ただの音階を感動的なものに仕上げる天才だなー。
2021年10月14日
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今日は九州交響楽団第71回北九州定期演奏会を聴きに小倉まで。北九州芸術劇場に行くのは初めてだったが、音が響かないホールだと感じた。違う言い方をすれば、音がダイレクトに届くと言ったらよいか。良し悪しではなくて好みの問題なのかもしれないが、個人的には薄く感じてしまったので、もっと響きがあるホールの方が好きだなと思った。とはいえ、----------ハチャトゥリアン/フルート協奏曲(ヴァイオリン協奏曲・編曲版)ビゼー/「カルメン」組曲 第1番ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)----------と、アンコールのチャイコフスキー「弦楽セレナード」のワルツも楽しく聴けて、小倉まで足を運んでみて良かった。大友直人は相変わらずスラリと優雅で美しい。
2021年09月25日
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今日の昼間はアクロス室内楽セレクションへ。ベートーヴェンの「弦楽三重奏のためのセレナード」「七重奏曲」というプログラム。「セレナード」が始まって5秒ほどでヴィオラ奏者の弦が切れるハプニング!弦を替えに一旦舞台袖に下がっていった。自分が見ててこういうハプニングは初めてだと思う。三重奏だとそうする他ない。割り切ってはじめからやり直せるので、始まってすぐでよかったのかも。ちなみに自分も、演奏会本番中に弦が切れたことがある…。替えの楽器の準備もしていないので、その曲は他の弦で弾けるところは何とか弾いて、あとは弾くふり。「七重奏曲」は吉田秀さんに釘付け。真ん中でどっしり構えてまわりに目を配りながら、柔らかい奏法で心地良い低音を響かせる。憧れる。オレンジのシャツが非常にヴィヴィッド。アンコールは、吉田秀さんの発声で「こういう編成の曲が他にあまりないので、『しょうがなく』同じのをやります。メヌエットを」ということで七重奏曲の第3楽章。これでアクロス福岡シンフォニーホールと14ヶ月のお別れ。改修が終わった時には、また通うぞ!
2021年07月25日
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今日は九州交響楽団の演奏会へ。今月4回目の演奏会鑑賞。小林研一郎指揮で、スメタナ「わが祖国」全曲。ヴルタヴァ(いわゆるモルダウ)は、ひょっとしたら生で聴いたのは初めてかもしれないけど、CDなどで聴くよりずっとずっと良かった!!オケにとって、「わが祖国」全曲はものすっごい体力勝負だなと感じた!「ヴィシェフラド」の冒頭のハープが美しすぎてしびれた。なにげにあれだけハープソロを聴くこともあまりないかもしれない。そして御年81歳のコバケン。コバケンを観るのはそんなに久しぶりではないものの(と言っても4年半ぶりになるが)、体力の衰えなど微塵も感じさせなかった!!もちろん立っての指揮であり、背筋はピンとしてるし、膝は曲げるし、体は後ろに反らすし、炎のコバケンは81歳でも変わりなく躍動していた!!知らない人がその後ろ姿を見て、その人が81歳だと知ったらめちゃくちゃ驚くんじゃないかな!というすごさ。コバケンに応える九響の演奏も良かった。感動。来月から14ヶ月ものメンテナンス期間に入るアクロス福岡シンフォニーホール。その前最後のオーケストラ鑑賞は今日で終わり。それを飾るにふさわしい熱演だった。このホールを最後の最後まで楽しむために、今週末には室内楽を聴きにまた訪れることにしている。
2021年07月21日
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先々週にサントリーホールで聴いた新日本フィルハーモニー交響楽団の、今日は福岡公演。もう今月3度目の演奏会。指揮:大友直人ピアノ独奏:清水和音曲は、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」と交響曲第7番。遠征で人数を控えめにしていたのか、弦楽器が半分の編成でこじんまりしていたが、それを感じさせないような演奏だった。この名曲プログラムでうっとりしたり興奮したり。7番でのクライマックスの持って行き方が好きだった。清水和音のアンコール曲が、知らない曲だったけどこれもとても美しくて良かったー。
2021年07月14日
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図らずも、2日連続となるサントリーホールへ。今日の演奏会は最初から予定していた。新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏で、メインはショスタコーヴィチの交響曲第8番。それとショスタコーヴィチのジャズ組曲第2番より抜粋。指揮は井上道義。元々外国人指揮者が振る予定だったがご多分に漏れず来日不可となり、指揮者が井上道義に変更となって、曲もジャズ組曲第2番が追加された。この曲追加は良かったなと思う。ポップなジャズ組曲と、重たい交響曲の対比が際立っていた。交響曲第8番も、わざわざ東京まで足を運んで聴きに来た甲斐があった。いい2日間を過ごせた。
2021年07月03日
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今日は東京にいる。本当ならば、昼は浦和競馬場に、夜は大井競馬場にいるはずだった。しかし、あろうことか浦和も大井も入場の抽選に外れてしまった…。まさか平日昼の浦和まで外れるとは思いも寄らず、この日の予定がまるまる空いてしまった。こういう時代だから、予定していたことができなくなってしまうことはよくある。そしたら他の何かを探すしかない。というわけで、夜にサントリーホールへ演奏会を聴きに行った。チョン・ミョンフン指揮、東京フィルハーモニー交響楽団。曲はブラームスの交響曲第1番と第2番。16年ぶりに生で目にするチョン・ミョンフン。メリハリの効いた指揮ぶりが健在で素晴らしい!!予定通りに進んでいたら来ることのなかった演奏会で、素晴らしい演奏を体感できた。また稀有な瞬間に立ち会えたかもしれない。最後にオーケストラが退場しても拍手がやまず、チョン・ミョンフンと、そして楽団員がもう一度ステージに出てきて拍手に応えていた。予定通りに行かなくたって、それは必ずしも悪いことばかりではない。
2021年07月02日
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今日もまた九州交響楽団の演奏会へ。ヴェルディ「運命の力」序曲リスト「レ・プレリュード」マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲ハチャトゥリアン「ガイーヌ」剣の舞、バラの娘たちの踊り、レズギンカリムスキー=コルサコフ「スペイン奇想曲」ビゼー「アルルの女」第2組曲クラシックを聞かない人でも絶対に知っているであろう剣の舞やらアルルの女やら、これでもかというくらいの名曲ぞろいのプログラム。もういろんな性格のいろんな曲を聴けて幸せ。レズギンカは、これらを何十回、ともすれば100回以上は見たであろう。そのレズギンカでは、指揮の小泉さんがまるでスヴェトラーノフかのように腕を振る指揮をやめ、首の動きだけで指揮をするというシーンも見られた。それにしてもハチャトゥリアンの曲は本当に気持ちを昂ぶらせるなぁ。名曲小品プログラムって、耳にする機会は多くとも、実際にこうして生で見聴きする機会はそう多くない気もするので、非常に充実した気持ちになれるし、こういうプログラムも好き。そして今日は特に打楽器が大活躍で素晴らしかった。さ、次は遠征遠征っと。
2021年06月19日
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