元日の輪島の大火災ですが、海沿いの地域で発生しました。
消火栓は
断水、防火水槽も付近の家屋倒壊などで使えず、消火活動用の水がなく、海から取水するしかない状況でしたが、大津波警報あるいは津波警報が出ていたので、消防は海からの取水を躊躇していたそうです。警報が注意報に切り替わってから海からの取水による放水をしたとのことです。また、家屋が倒壊し、倒壊した家屋に閉じ込められた人の救助活動も大津波警報が出されていたことによって妨げられました。
元日は、輪島ではありませんが、私も能登半島にいて、ちょうど腰かけていたところ、絶叫アトラクションのような揺れを体験しました。個人の感想ですが、TDLのスターツアーズをより強烈にしたような感じでした。私のいた地域の震度は7ではありませんが、震度計が我が家にあったら、震度7を計測していてもおかしくないような強烈な揺れでした。震度は気温と同じく、計測機があるところの揺れを観測しているのに過ぎないので、自分の家の震度は知りようがありません。とにかく、強烈な横揺れでした。阪神大震災の時は突き上げるような揺れ、東日本大震災の時は横揺れを体験していますが、自分史上最大の揺れでした。
地震直後、一瞬で停電、断水になり、テレビも見られなくなりました。フルセグチューナー搭載のタブレットでテレビのニュースを時々見たりしていましたが、地震直後は新潟など被害の比較的少ない地域の情報ばかりで、テレビの情報はほとんど役にたちませんでした。
下の画像は、石川県とは別の場所にある家でアニメロッカーで予約録画をしていたものです。1月1日の19時20分からの番組ですが、報道番組というかニュース番組の延長になっていました。。地震発生から3時間以上経過していますが、
5mの予想の
大津波警報が出ていました。まあ、被災地では停電で、手軽にテレビを見られないし、そもそも、地震直後に津波は到達していたようなので、警報は役立ってはいません。地震から3時間後になっても石川県能登に対する大津波警報が継続しているって、何なのでしょう?繰り返し到達している、という情報は何もありませんが。。
津波警報!
」と伝えられていたことです。
私のいた地域も海が近く、大津波警報が出ましたが、結局、私のいた地域では大津波などはありませんでした。まあ、高台にある家だったので、個人的にはほとんど津波に対する不安が無かったのですが。。
1日から2日にかけては、ずっと揺れ続けていましたが、それが大津波警報の理由でしょうか。しかし、16時10分の最大の揺れで生じた津波が輪島市では大津波ではなかったのですから、余震が続いていたとしても、津波警報や津波注意報ではダメだったのでしょうか。地域によっては4~5m超という「大津波」の観測例もあるようですが、それは大地震直後であって、大津波警報が出され続けている中でその高さの津波が継続的に発生していたということはあったのでしょうか。
大地震直後、1~2時間くらいの間の警報ならわかりますが、特に能登半島沿岸に対して1時間以上経過してからの大津波警報は大誤報と言ってもいいのではないかと思います。震源地から遠く離れている地域は別ですが。。
後出しジャンケンのようではありますが、元日の地震で輪島には「大津波」は来ませんでした。
輪島では「120cm以上」というデータが残っているようですが、結局は計測不能になっていたようです。
「120cm以上」の津波が何回来たのかもわかっていないようです。
しかし、地震発生から長い時間が経過している状況での大津波警報はどうもおかしいと思います。メディアも「津波、津波」と騒ぎすぎです。
とりあえず警報を出しておけばいい、という責任回避的で、安易な考え方だったのでしょうが、そのような考え方には問題があると思います。
津波注意報が最終的に解除されたのは1月2日の午前10時です。長時間、警報、注意報を続けた意味が全くわかりません。余震が続いているから、警報出しとけ、ということだったのでしょうか。
地震発生から4時間以上も大津波警報が出され続けていたことによる弊害(消火活動・救助活動の妨害)について検証が必要だと思います。特に、今回の地震の人的被害は家屋倒壊や火災によるものがほとんどでした。大津波警報がなければ助かった命もあったのかもしれません。特に、火災にとっては5分や10分でも長時間と言えるので、大津波警報や津波警報が短時間で無くなっていれば、火災の被害ももっと小規模ですんだのかもしれません。
「長時間」の警報、注意報に問題があったのではという考えは、「津波を甘くみてはいけない」や「津波は繰り返しやってくる」とかいう話とは違うと思うのですが。。津波が来るという前提があってこその警報です。津波が来ないのに大津波警報が継続していたことが問題なのです。倒壊家屋の下敷きになったまま焼死された方に対して、あるいは、自宅が焼失した方に対して、「大津波警報、津波警報を長時間出し続けたことには何の問題もなかった」あるいは「大津波警報を出していたけど、大津波が来なくてよかった」と言えるのでしょうか。
大津波警報や津波警報が出ている間は、消防隊員は消火活動や救助活動をせずに、高台に避難する必要がある、とのことですが、大津波警報や津波警報が正しくなかったとしたら、という観点からの検証はないのでしょうか。
悪気はなかったのでしょうが、とりあえず警報を出しておけばいい、という考えによって、命が失われたり、家屋を焼失させたり、というようなことはなかったのでしょうか。
大津波警報が出ていた時、輪島市役所の職員や警察署員などは高台に避難していたのでしょうか。実際は、どうなのでしょうか?倒壊家屋からの救出活動、消火活動以前に、行政機能は全面的にストップしていたのではないでしょうか。検証してもらいたいものです。
SNSなどでの偽情報が救助活動の妨げになる、と言われますが、大津波警報や津波警報が本当に正確な情報だったのでしょうか。津波の計測も出来なくなった?中で、根拠なく警報を出していた、とかいうことはなかったのでしょうね?津波の観測データも満足に得られていない状況だったのでは。。
地震による人的被害は津波によるものが最大である、という考え方が一般的に正しいのであれば、長時間にわたる大津波警報、津波警報、津波注意報は正しかったのでしょう。しかし、必ずしもその考え方がすべての地震にあてはまるわけではありません。
結局、「局所最適・部分最適」を追求した結果、「全体最適」が失われた、という構図になっています。気象庁の津波警報の担当者という「局所・部分」の最適は、「長時間警報を出し続ける」ということだったのでしょう。しかし、今回の被害の「全体」からすると、津波被害自体は比較的小さな「部分」に過ぎなかったということです。「部分」にとって最適だと思われる行動が、全体としての最適な行動を妨害していた、ということなのでしょう。
結局は、警報が必ずしも正しいとは言いきれなかったわけですから、何事も自己責任で自分で判断するしかない、ということですね。。
「全体」を見て判断する人が存在していないという問題があるのと、多数の家屋倒壊や大規模火災などの被災情報の詳細が決定的に不足していたという問題があるのだと思います。
地震直後のテレビの情報は、比較的被害が少ない新潟、富山、金沢周辺とかの情報しかなく、甚大な被害が発生している地域の情報は極めて断片的なものしかありませんでした。
仮に、全体的な観点から判断する人がいたとしても、情報不足で「全体像」がまったく見えていませんでした。携帯基地局の破壊や光ファイバーの断線など、ネットが遮断されていたので現地からの情報は伝わりませんでした。
携帯電話やネットが繋がらない中でも親戚宅のアナログ回線の黒電話は利用できました。スターリンクなどの衛星インターネットの整備もいいですが、既にあるインフラである電話網を見直すことも良いのではないでしょうか。電話回線でデータ通信をするFAXモデムというレガシー機器を見直すこともいいのではないでしょうか。バックアップ回線として実用的です。非常用の通信手段は複数用意しておくことが重要です。気象庁にはどのようなバックアップ回線があるのでしょうか。
USB接続のFAXモデムとノートパソコンがあれば、停電時にもバッテリー駆動で通信ができます。RS-232C端子などなくても、USB接続のモデムがあるので大丈夫です。
避難所の小学校の廊下に生徒用の大量のノートパソコンが充電されているのを見ましたが、そのようなパソコンを非常時に通信用として利用できるようにしておけば、バッテリーの電気がなくなっても交換しながら何時間でも通信することが可能です。アナログ回線があれば、ほとんどお金をかけずにバックアップ回線を用意しておくことができます。操作方法などの事前の訓練は必要でしょうが、防災訓練の内容の一つにしておけばいいだけです。
FAXモデムでネットにつなげたノートパソコンを無線LANルーターとして機能するように設定してしまえば、アナログ回線経由でスマホでもネットが利用できるようになります。通信速度は遅いですが、メール(テキストメッセージ)のやり取りは問題なくできます。そう考えると、GIGAスクールでのOS選びでは、汎用性の高いWindowsを選択しておくと、災害時にも使えるので良いのではないでしょうか。
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